プリオホールディングスpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2024年12月26日OA

2020年7月から始まった*ラジオ番組「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」。2024年7月放送分から『**プリオホールディングス提供』になりました。引き続きお楽しみください。
(*Tokyo Star Radio:https://775fm.com/ **プリオホールディングス:https://prior.co.jp/
2024年12月のゲストは高知県香南市「井上ワイナリー」代表取締役の井上孝志さんです。
今回は赤ワイン、マルスランで乾杯です。還暦を前にまだやりたいことがあるという井上さんの最終回。(全4回 4回目)

辰巳:はい、今年最後の放送となってしまいました。今年も本当に早かったですねー。みなさんどんな年だったでしょうか?

僕もこれから考えたいなと思っています。12月のお客様は、高知県からお越しくださいました「井上ワイナリー」社長、井上孝志さんです。

井上:よろしくお願いします!

辰巳:そしてプリオホールディングス総料理長、井村貢シェフです。

井村:よろしくお願いします!

辰巳:今年も1年お世話になりありがとうございました。シェフの今年はまだまだ、これからおせち作るんですって?

井村:そうなんです。

辰巳:大変ですよねぇ。でもお正月は休めるんでしょ?

井村:んまぁチョロチョロっと笑。

辰巳:では乾杯しましょう。今日は赤ワインです。

全員:カンパ〜イ🎶

【TOSA 手結 2023】

辰巳:かなりしっかりとした赤ワイン。これは何というどんなワインでしょうか?

井上:これは私どものTOSAシリーズの「手結(てい)」、という地名なんですけど。

辰巳:”てゆい”ではなく”てい”と読むんですね。これは土佐弁?

井上:ではなくて、昔っからそういう読み方なんです。

辰巳:ワイナリーからは近いんですか?

井上:車で10分ぐらいのところです。その畑のマルスランとタナです。

辰巳:ちっちゃく樽熟成と書いてあります。タナも10%かそのぐらい入ってるんですね?

井上:そうです。

井村:マルスランは初めて飲みましたけどスパイシーでしっかりしてて、しかも雑味がない。

辰巳:これは南仏の方のブドウでしたっけ?

井上:はい、カベルネ✖️グルナッシュです。

辰巳:最近日本でも作られ始めてますけど、どんな特徴があるんですか?

井上:カベルネ、グルナッシュそれぞれの特徴は出てると思います。酸味もありますし、鰹のたたきにも合う。ということでオススメしております。

辰巳:マルスランは栽培はしやすいんですか?

井上:高知には合ってると思います。評判もいいので面積少し増やそうとも思ってます。

辰巳:カベルネの収斂みというよりグルナッシュのスパイシーさがよくでてると思います。柔らかく広がって、でも芯がしっかりしてる。さ、こちらに合わせた今日のお料理は何でしょうか?

【香り豚のペルシヤード 藤化粧カブのロースト添え】

井村:香り豚という埼玉県で作ってる豚と、マスタードと香草パン粉を塗って焼き上げたものに、八王子の藤化粧カブ(皮がほんのり紫色)と、同じ畑で採れたウイキョウをじっくりローストしたものを添えました。グリーンはわさび菜のソースです。

全員:いただきます!!!

辰巳:甘みのある豚。この皮も香草纏っていて赤ワインに合いますね。

井上:こんな組み合わせ初めて。お肉そのものが美味しいですよね。香草の感じとか付け合わせが非常にいいですねぇ。

井村:豚肉から脂を出して、それで野菜を焼いてるんで。

辰巳:井上さんは食べ物の好き嫌いとか、普段はどんな食生活なんですか?

井上:普段そんなに好き嫌いはないんですけど、ただ、エビカニが何故か知らないですけど代々アレルギー(驚!)、特に生。そんなに酷くはないですけどちょっと口の中が痒くなるという・・・。

辰巳:エビカニがダメだと次はホタテとかイカなんかの甲殻類がダメになってくるとかいう話もありますけど?

井上:それは大丈夫です。仕事でけっこう東南アジアに行くんですけど、(取引先は)大歓迎でエビカニ食べさせてくれるんです。これは先に言っとかないと申し訳ないし後で大変なことになりますー💦。うちの家内と子供はエビカニ大好き♡笑。今晩はたらふく食ってんじゃないですかね笑笑。

辰巳:父さんの居ぬ間に笑。井上さんは肉食系ですか?なんか高知の人間に聞くと毎日毎日鰹のたたき食べてる人とかいるんですけど笑。

井上:そんなことはないです笑。でも時期になると食べたくはなります。

辰巳:いつの時期が好き?

井上:私はやっぱり秋の戻り鰹。でも最近黒潮が蛇行してるとかで鰹が獲れなくなりまして、だいぶ少なくなりましたね。

辰巳:なかなか自然との戦いは大変ですよね。

井上:こだわりの魚屋さんなんかに行くと「いいのがないっ!」って言って売ってくれない。目利きを大事にしてらっしゃいますからね。

辰巳:では今日は先にリクエスト曲を聴きたいと思います。今年最後の曲、何にしましょ?

井上:ちょっと変わったところで、竹内まりやの「いのちの歌」。

辰巳:竹内まりや、お好きなんですか?

井上:なんか昔から華がありますよね、歌にも。最近また新しいアルバム出されて、「そういやこの歌良かったよなー」って思い出しまして。これもマイブームです。

辰巳:最近の歌?

井上:いえ、けっこう古いです。

辰巳:僕もあまり歌知らないんですけど、シェフも知らないそうです。自分の世代の歌はわかるんですけど、新しいのはほとんど・・・。でも竹内まりやさんは僕より2つ3つ先輩だったと思います(←年は先輩でもリリースした曲が近年だと厳しい傾向にあるようです。サザンとかユーミンとか・・・笑)
ではお聴きください。

竹内まりや「いのちの歌」(本人によるセルフカバーは2012年)
https://www.youtube.com/watch?v=avPCGPgDOBY/

辰巳:朝ドラ「だんだん」(2008年)の主題歌だったんですね?これは何となく聴いたことありました笑。だんだん笑、歳をとってくると、味わいも考え方も変わってくるんですけど、還暦前(56歳)にして今の環境というか、これからどうしようかとか?子供さんはまだ高校生ぐらいだとおっしゃってましたけど。

井上:ワタクシ”還暦”を実感として初めて意識したのは48歳の時だったんですね。「次の年男が来たら60歳だぞ!」と。今もう目の前に来たわけじゃないですか。時間経つの早いな。(その間に)ワイン事業をやり始めましたけど、もう一つ何かやりたいなという気はありますね。1つは会社をもうちょっと拡大したいな。

辰巳:会社というのは親会社、「井上石灰工業」という明治17年創業の超優良企業のことです。そこに「井上ワイナリー」を設立して、そしてまた何か新しく事業をってこと!?すごいな、すばらしいな!

井上:地方ってやっぱり若者がどんどん県外に出て行ったりとかで少なくなりますよね。そうすると雇用自体も失われていきますからそういったことを地元の企業としては考えなきゃいけない。

辰巳:ある種の社会的使命としてね。

井上:そこでうちは何ができるのかなぁ、ということで1つはワイン事業で地元に貢献するんだーということ。これがそこそこ軌道に乗り始めたらもう1つしたいなぁという風には思っています。

辰巳:こういう話をされるってことは(井上さんの)頭の中にはもう出来上がってるってことですよね?笑。

井上:笑、そうですね。うちはICボルドーという農薬を作りました関係で、全国各地の(リンゴや桃などの)落葉果樹農家さんと親しくさせていただいているので、地元も含めて、海外にご紹介するとかいうのも手がけてみたいなぁと思っています。例えば、青森や長野で作ったりんごを海外に紹介・販売するお手伝いとか。

辰巳:商社的に?

井上:そうです。もしくは、本業の方で言うと、今CO2の問題がありますよね?そういったものをなるべく削減しようとバイオマスとか地元の自然を利用してやろうかなとか。

辰巳:バイオマス発電はこれから必要だと思いますけど、CO2に関しては僕はちょっと言い過ぎかなぁって言う感じはして。農業をちゃんとやってればね、ブドウ作りで一番大切なのはCO2なんですから。だってCO2無ければ光合成もできないんだから。なんか、、、そのへんのことが忘れられてますよね。我々生き物は炭素循環じゃないですか?食べたものを排泄して空気に戻って光を受けて栄養素になる。。。その自然の恵みを忘れちゃダメですよね。もちろん二酸化炭素が多すぎるのも良くないかもしれないですけど。だから農業の方に参入するのはすごくいいなと思います。

井上:うちは石灰を使うときに”原石を焼く”んですね。そうするとCaCO3がCaOになるとCO2が必ず出るんですよ。それを減らそうとすると生産量を減らすしかないですから、これはなかなかできないんですけど。じゃぁ、出たものをちょっとでも吸収させようとする取り組みが、高知県内でも始まったところで、森林を間伐するのに寄付をして支援をしたりしてます。

辰巳:高知県は確か日本一雨の多いところですし、かつ、森林面積の比率も日本一じゃないですかね?

井上:そうです、84%。海のイメージですけど実は森林で覆われている県なんです。

辰巳:海から山も近くて非常に魅力的な県なんです。いずれ井村シェフも高知で料理を作るかもしれない笑笑。今度、まずは単発でいいからやりましょうよ。高知の食材でワイン会。この番組始まって4年半。54ヶ所のワイナリーの方とつながりましたからねー。こんなに日本ワインに向き合って

料理作ってるのは他にいないんじゃないかなー。

辰巳:そして還暦に向けて新たに事業を起こすという井上さんはネクタイもちゃんとされてきて、これまでのゲストの方とはまた雰囲気違いますよね。ビジネスマンと言いますか経営者といいますか、異業種からの参入という意味ではこれまでにない、真面目な話ができたような?、気がします。趣味の話とかもあまりしませんでしたけどいろいろあるんですよね?バイクとか。

井上:そうなんです。古いバイクをいまだに持ってますね。

辰巳:そんな話もできませんでしたし、めずらしく女性の話もできなかった笑。興味はあるんですよね?

井上:もっちろんありますよ笑。

辰巳:それがなくなったら枯れていきますからね笑。

井上:その通りですね。

辰巳:「酔っ払っての失言」を引っ張り出す番組ではあるんですけど笑、井上さん元々酒に強いし、でも自分とこの酒だからグビグビはいけないし、(引っ張り出すのが)なかなか難しかった、残念笑笑。また別の機会にうかがいます。2024年最後のお客様は高知県「井上ワイナリー」の井上孝志社長でした。

全員:ありがとうございました!!!

辰巳:良いお年を!

井上ワイナリー
https://www.tosawine.com/

井上石灰工業
https://www.inoue-calcium.co.jp/inoue_winery/

収録会場:エネコ東京
https://eneko.tokyo/

News Data

プリオホールディングスpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2024年12月26日放送回

ワイナリー

井上ワイナリー
https://www.tosawine.com/

収録会場

エネコ東京
https://eneko.tokyo/

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