プリオホールディングスpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2024年11月21日OA

2020年7月から始まった*ラジオ番組「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」。2024年7月放送分から『**プリオホールディングス提供』になりました。引き続きお楽しみください。
(*Tokyo Star Radio:https://775fm.com/ **プリオホールディングス:https://prior.co.jp/
2024年11月のゲストは埼玉県小川町「武蔵ワイナリー株式会社」の代表取締役有機農家発酵おやじ(←、と名刺に書いてあります)、福島有造さんです。
まずはヤマソーヴィニョンの交配種、濃厚な小公子で乾杯!今週は就職した銀行員を辞して、ワイナリーを設立するまでの長ーい道のりのお話。(全4回 3回目)

辰巳:さ、今日は11月21日、第3木曜日ってことでボージョレ・ヌーヴォーの解禁日。暦上最も遅い日なんですね。っというわけで(?)赤ワインで乾杯したいと思います笑。

全員:カンパ〜イ🎶

辰巳:今月のお客様は埼玉県小川町「武蔵ワイナリー」の代表、福島有造さん、そしてプリオホールディングス総料理長の井村貢シェフです。

全員:よろしくお願いします!!!

【小川小公子2020 Extreme】
https://musashiwinery.shop/items/638a9a1a7df7956847d00c17/

辰巳:ボージョレ・ヌーヴォーじゃぁないんですが笑。かなり色がしっかり、濃い赤ワインです。これは何でしょうか?

福島:「小川小公子2020エクストリーム」です。ヤマブドウ交配種の小公子。2020年はかなりの当たり年で、通常収穫でも(糖度)25度を記録して、このエクストリーム用に使ったブドウは29度(!)

辰巳:アルコール度数も高いんですか?

福島:ラベルには14度と表記してありますが、実は14.5度あります。

井村:非常に濃厚なんですけど、フルーティ、というより’フルーツ感’がしっかりあって、飲み応えもあるし飲みやすくもある。

辰巳:小公子ってわりと早摘みする品種ですけど、いつごろまで引っ張ったんですか?

福島:9月の2週ぐらいまで。この年は梅雨が8月2日まであったんです。そっからずーーーっと晴れたんですよ。

辰巳:コロナ1年目、本当なら東京オリンピックがあった年ですよね。ちょっと遅摘み?陰干し?アマローネっぽいニュアンスもあって深みがある。ちなみにおいくら?

福島:・・・申し訳ございません🙇11000円です。

辰巳:前回のヤマソーヴィニョンの白が8800円でしたね。

福島:前回のヤマソーに関しては”数が少ない”ってのがいちばん多いな理由ですが、これは、例えば「20000円っていえば20000円かもしれない」、っていうワインだと思ってます笑笑。

辰巳:銘柄いうのも何ですけど、ナントカエステートとかいうカリフォルニアの有名どころのワインと比べても美味しいですよ笑。11000円でもそんなに高い感じはしない。やっぱ小公子ってポテンシャルありますね。

福島:そうですね。「どこまで引っ張っても酸が残ってくれてる」「病気にもなりにくい」。唯一、「雨に当たると割れる」。

辰巳:皮は分厚くないんですか?

福島:薄いです。

辰巳:それなのにこんなに濃いぃ色が出るという不思議。さ、このワインに合わせたお料理は?

【仔羊背肉のブレゼ 秋のキノコのソテー添え】

井村:仔羊と秋のキノコ。仔羊は焼いてからキャラメリゼした玉ねぎと一緒にして、あとはトマトで煮込んでワインの甘さに合わせてみました。

辰巳:羊のワイルドな感じいいですね。

福島:合いますねぇ、おいし♡

辰巳:これは本当にいいワイン。

福島:ありがとうございます。もう2度とできない可能性のあるワインです笑笑。

辰巳:ヤマブドウってそういうとこあるんですよね。ヴィンテージ差すごくあるし。日本だけじゃなくて世界的にもそうですけど、ブドウって「狼を犬にした」ようなもんで、ヤマブドウをピノ・ノワールにしたりして飼い慣らしてきた元々は野生なんですよね。まだまだその辺が面白いとは思ってるんですけど。このワイン、以前にも飲んでると思ってたら初めての、いやぁ素晴らしいワイン。
飲みながらリクエスト曲を聴きたいと思います。前回は”必ずウケる(カテゴリー)”でまさかの「兄弟船」。今日は何にしましょう?

福島:「兄弟船」が出る前までは、「みちのくひとり旅」だったんですよ。じゃぁ今日はこっちにしましょうか?

辰巳:さっきまで用意してた別の曲があったんでしょ?

福島:’みちのく’に何があるわけでもないんですけど笑、ウケ狙いの時はこれは歌ってましたからこれでもいいかな。用意してたのはシャ乱Qの「ズルい女」ですけど。

辰巳:シェフ、どっち聴きたい?笑笑。(←ぇ、まさかのシェフに委ねられました)

井村:迷うとこなんすけど、シャ乱Qで笑。


シャ乱Q「ズルい女」 (1995年)
https://www.youtube.com/watch?v=fDd0eGzV_OQ/

辰巳:これはなんか思い入れあるんすか?

福島:これも先週の「兄弟船」と似たようなところが。”ウケ狙い”です笑。

辰巳:”ずるい女”が好きだとか?

福島:ぁ、そこはちょっとありますね爆。

辰巳:今の奥様とはいつごろどこで知り合われたんですか?

福島:帰っちゃったんでしゃべりやすいんですけど爆。(←この収録冒頭には奥様とお子さんとも一緒にいらっしゃっていましたが、途中で帰られました)2011年に(小川町で)ワイン栽培始めて、2013年のワインお披露目会であったのが最初ですね。

辰巳:そうだったんですか?福島さん1968年生まれですから結婚されるのけっこう遅かった?ぁ、その前に2、3回やってるんですか?

福島:えっと、その前に、ぃ、いっかいだけ💦。

辰巳:北海道時代?

福島:ですね、銀行時代に。

辰巳:すすき野の女性?

福島:いや、大学の時から付き合ってた彼女と。っていうのがあって好き勝手やってたんですよ。

辰巳:突っ込んだ話ですが何年ぐらい?

福島:えーとぉーー。。。一応10年以上はいたんですよ。

辰巳:子供さんは?

福島:2人ほどおりまして、、、。いわば(先に一緒にいらしてたお子さんは)3人目なんです。(その前妻と2人のお子様と共に上京していて、今は東京に住まわれているそうです)

辰巳:銀行には何年ぐらいお勤めだったんですか?

福島:外資系も含めて9年半です。

辰巳:外資系にも?

福島:シティバンクに。

辰巳:なんかねぇ、目の前のワインとはまったく違うところに笑笑。

福島:なかなかワイン(の話に)いかないっすね笑笑。

辰巳:じゃぁそのシティバンクのころにワインと出会ったんですね?(←ムリクリこじつけようとしてる感)

福島:そうですね、そのころにはけっこう飲んでますね笑。銀行員の時から徐々に飲み始めて、

辰巳:日本にワインがどんどん入ってきたのはそのへんですよね、バブル前ぐらいから。そして95年に田崎真也さんが世界一になって、赤ワインブームが来て、97〜98年がピーク。

福島:今思い出した。ワイン飲むようになったのは卒業旅行。イタリア行ったんすよ、”水よりワインの方が安い”国。そこでキャンティ飲んで「なんだこれ!?旨いっ」、でガブガブ飲んでました。

辰巳:イタリアはどこに?

福島:ベネツィアとかフィレンツェ。

辰巳:そんなお金はあったんですか?

福島:そのときは湾岸戦争になってしまっていて「行くな!」って言われてた時なんですよね。だけど行きたい!だから一人で行っちゃいました笑。

辰巳:その頃付き合ってた彼女も置いて?

福島:はい。グループで行く予定だったのはナシになり、でも(後に)商社に入ったやつとは「ベネツィアで落ち合おう(←なんかカッコイイ笑)」ってなったけど会えなかった。会えなかったんすけど、街ナカのホテルの窓からそいつの「ガハハハハー😆」っていう笑い声が聞こえてきたんですよ。こっちが「あーっ!」って声出したらそいつの方が気づいて出てきた。

辰巳:それすごいことですよ。

福島:ベネツィア狭い街ですからね。でもその彼とやっと落ち合えて。

辰巳:じゃぁ彼とワインを飲んでたってことですか?

福島:そのときは「会えてよかった〜」ぐらいで終わって、旅自体でワインを覚えたところはありますね。日本に帰ってからもことあるごとに飲むようになって、行き着くところが「メルロー旨いな」。

辰巳:だから最初にメルロー植えたんですね?

福島:はい。2011年に小公子、2012年に”ここで育つかどうかわからないけど”メルローを植えました。

辰巳:あのー、どのタイミングでワイン造ろうとかブドウ栽培しようとか、造り手に回ろうと思った瞬間ってどの辺ですか?、って聞き出すまでに3週間かかりました爆。

福島:じゃ、かなり端折りますよ爆。銀行員を辞めて、「じゃぁ何やろ?」ってなった時にリゾートマンションを貸す事業を始めたんですよ。

辰巳:それは起業?

福島:起業です。うまくいってたんですけど、今みたいな民泊の制度もなく管理組合とトラブルになっちゃいまして。その後2年間は続けさせてくれることにはなったんですけど、その間に撤退することになり、「じゃぁどうする?」。そこで思いついたのが農業であり、農業を生かすためのワイナリーだったんです。

辰巳:話(だいぶ)端折りましたけど、でも10年ぐらいは銀行員(日債銀とシティバンク)、リゾートマンション2年でしょ?間10年ぐらいありませんか?

福島:いやいや、リゾートマンションはトータルで8年ぐらいやってました。

辰巳:ってことは羽振りはけっこうよかった?

福島:よかったですねぇ笑。でもトラブルが多くて、もう嫌んなっちゃった。管理組合とは裁判にまでなりましたんで。なかなか人生で裁判って経験することないですよね。

辰巳:でも羽振りいいし人生いちばん楽しかった頃じゃないですか?

福島:まぁそのままいけたらワイナリーも作んなかったかもしれない・・・いけたらよかったですよね。

辰巳:だってそれでひと財産築いたんでしょ?それをワイナリーに突っ込んだ?

福島:リゾートマンションを売却して(ワイナリー設立に)当てたのは事実です。最初に草津温泉あたりに8部屋ぐらいを売り出し当初の価格の1/10になった時に買って、それより高い値段では売れて(葡萄を育てる)資金に当てました。

辰巳:それで何でワイナリー?

福島:そのとき「最低最悪の産業に飛び込んでやれ!」と思ったんです。

辰巳:なんだかいい話。じゃぁこの話は来週にしましょう。

全員:ありがとうございました!!!


武蔵ワイナリー
https://musashiwinery.com/

収録会場
日比谷パレス
https://hibiyapalace.co.jp/

News Data

プリオホールディングスpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2024年11月21日放送回

ワイナリー

武蔵ワイナリー
https://musashiwinery.com/

収録会場

日比谷パレス
https://hibiyapalace.co.jp/

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