ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2023年1月19日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
2023年1月のゲストは大阪の「カタシモワイナリー(カタシモワインフード株式会社)」代表取締役、高井利洋さんです。
(高井の”高”は正しくは”はしご高”です。)
まずはマスカット・ベーリーAの「利香園2020」で乾杯!
3回目の今回は高井社長の学生時代のお話、リクエスト曲もガロのあの名曲です。(全4回 3回目)

辰巳:1月のお客様は大阪からいらっしゃいました、「カタシモワイナリー」の高井利洋社長です。
(いつも通り、この会場「Villas desk Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフにもご同席いただいてます)

全員:よろしくお願いします!!!

辰巳:今週は3回目。懐かしい曲を聴いたり、いろいろと”高井節”が聞けて楽しいですホンマに笑。
井村シェフも大阪出身、もっともっと大阪弁でしゃべってもらってもえぇんですよ。

井村:わかりました。

高井:お願いしますゎ笑。

辰巳:では今週は赤ワインで乾杯したいと思います。

全員:カンパ~イ🎶

カタシモワイナリー[利果園 (Ri-KA-EN) マスカット・ベーリーA 2020]
https://kingselby.shop-pro.jp/?pid=7420123

辰巳:まず香り嗅いだだけで「マスカット・ベーリーA」がわかる。官能的な香りですよね。
こちらのワインはなんでしょうか?

高井:これ50年以上の古木のマスカット・ベーリーA(以下、マスカット・ベーリーAは「MBA」と略させていただきます)です。
我々の地域のMBAは古木が多いんです。やっぱり若い木と古木ではぜんぜん違いますよね。
匂い嗅いだらすぐわかると思いますけど、、、ってラベル見てはりますね笑笑。

辰巳:見なくても好きな匂いはすぐわかります。

高井:いや、わからん人大勢おりまんねんで。

辰巳:堅下本葡萄と甲州の違いはなかなか成立しないんですけど、MBAはわかります。
で、これは「利香園」という畑の50年の古木の「限定生産1212本」。僕この「利香園」が大好きで、
しょっちゅう飲んでますし買ってますしワイン会にも使わせていただいてます。なんでこんなに美味しいんすかねぇ?

高井:やっぱり我々が年取ると加齢臭がするけど、ブドウの古木っていうのはせぇへんのですゎ笑笑。エレガントになりよります笑。

辰巳:ただね、この利果園の50年の古木ってまだ元気やと思ってるんですよ。だから、熟成した方がもっと美味しくなる。

高井:おっしゃる通り、熟成した方がもっと美味しくなるんですけど、もう売れて売れてしゃーない爆。

辰巳:これも値上げしました?今3000円ぐらい?

高井:いやいや、今やったらまだ2500円ですゎ。

辰巳:これはほんまに”買い”ですよ。でももうないでしょ?

高井:いや、この2020年はリリースしたとこなんで・・・。
(注:このラジオ収録と記事には時差がありますので、ご興味ある方はネット等でお調べください)

辰巳:2020年ってどういう年だったんですか?

高井:メチャメチャ悪い年だった。コロナもあったし気候も。ほんとボコボコでした。
そやけどこのMBAって傘かけて生食用のように作るんです。葡萄の肩を4つから6つ落とすんですよ。
花の上で落とすとブドウの粒がちっちゃくなる作り方。
もう一つは二番成りのブドウも使うんですよ。

辰巳:まだ青臭いブドウ?これは酸味のため?

高井:そうそうそう。

辰巳:井村シェフこのワインいかがですか?

井村:酸味と飲みやすさのバランスが心地いいです。

辰巳:樽は?

高井:ちょっと入ってますね。古樽使うんです。このワイン長いこと置いといても元気なんですゎ。
だからもっと自分とこで熟成させて高く売りたいんですけど、お客さんがうるさいんで笑。

辰巳:そんなん嬉しい悩みですやん笑。

高井:ワイン始めて47年になりますけど、こんな時代が来るなんて夢にも思いませんでしたなほんま笑。
ワイン飲んでいただける人がこんなに増えるなんて。

辰巳:僕が日本ワインを応援し始めて20年になるんですけど、その頃にはもう「この世界は面白いぞ」という
エネルギーは感じましたよ。

高井:20年ぐらい前っていうのはちょっと生き方が変わった時代ですよ。『「お金」より「人生」』っていうような。
儲からなくてもワイナリーやりたいって人がポツラポツラ出てきた頃です。
海外旅行もどんどん行けるようになって海外の美味しいワインを知りだした頃で、日本のワインがグッと変わりかけた頃ですよ。

辰巳:バブルが弾けて、日本人がちょっと自信失って、でもその後また少し”日本回帰”みたいなのがあって。
そんな流れじゃないですかね?

高井:なんせ私がワイナリー継いだ頃はね、プロペラ機で100万円以上かけて海外行くような時代、セレブしか行けない、、、。

辰巳:行ったんすか?

高井:行きまっかいな、話だけでんがな爆。JALパックっていうてね、鶴のマークついたあの白いバッグがルイ・ヴィトンより高かった
っていうとわかりますか?

辰巳:僕は子供の頃からクイズ番組が好きで、「*アップダウンクイズ」ね、ロート製薬提供の。
あれは「”夢の”ハワイ」でした。(←優勝するとハワイに行けた視聴者参加型番組です)
シェフは覚えてます?
(「アップダウンクイズ」参考サイト:https://dic.pixiv.net/a/アップダウンクイズ

井村:はい、覚えてます。

辰巳:そういう時代でした。ワインも確かに高級な、スノッブなイメージがありました。

高井:そうですね、重量税・重課税の時代でしたから。卸売の1/3が税金の時代ですよ。

辰巳:ワインも?

高井:そうですよ、そんなん税金飲んでるみたいなもんですよ苦笑。

辰巳:ビールは今だにそうですよ。まぁ”贅沢税”とも言われますけど。
さ、今日のお料理は?

井村:うちの契約農家で作ってる、今一番美味しい赤ネギ。それをローストした上にグリルしたマグロを載せました。
マグロはハラミの方を使ったので脂がのってるかと。付け合わせは黒キャベツとベーコンのソテー。

[大トロマグロのグリエ 赤ネギのロースト 赤ワインと黒コショウのソース]

高井:ネギめちゃ旨いでんな。

井村:そうなんです、このころのネギ毎年楽しみにしてます。

高井:このネギだけでイケますよ。このネギとこのワインサイコー!

井村:そうなんですよ。このワインだったらこのネギかなと。

辰巳:なるほどー、確かにいいですねぇ。

高井:ネギと赤ワインって(あんまり聞かないですけど)?

井村:そうなんですけど、このネギが力強いんで。

辰巳:味付けは何ですか?お醤油じゃないでしょ?

井村:違います。これはネギをバターと塩でローストしただけ。

辰巳:あとはネギのメイラード反応。

高井:このマグロも美味しいでんな。
でもこのネギの焦がし具合が赤ワインの樽とコラボレーションしよってエラいことでんなこれ笑笑。

井村:この赤ワインのいい感じの苦味と合わせてみました。

辰巳:エライコッチャ~笑。
MBAというブドウもすごいですよね。日本を代表する赤ワイン品種。日本でいちばん作られてる赤ブドウ品種。

高井:今日の料理とのコラボレーションといい七変化するというか。楽しいでんな。(お酒)飲めない人かわいそうでんな笑。

辰巳:このラジオ(番組)は、「これを聴いていただいてお店に来る」。そしてなかなか手に入らへんワインも、
シェフの渾身のお料理も一緒にいただけるという素晴らしい企画です。みなさんぜひ来てください!
新宿から30分、そこからタクシーで5分。ミシュランの人まだ来てないかもしれないけどこういう店にこそ来て欲しいなと。
’タイヤすり減らして遠いお店までわざわざ行く’ものですから。今度覆面来たらしっかりサービスしてください、ってそんなんしたらアカンのや笑。

辰巳:さ、ちょっとここで曲を。
先週の「神田川」(かぐや姫)もその前の「ブルーライトヨコハマ」(いしだあゆみ)もそうだったけど、
知ってる曲をクエストしてくれるのがいちばん嬉しい!
では今年年男の社長、今度は何にしましょ?

高井:そしたら「学生街の喫茶店」にしましょか?

辰巳:フフフ。

高井:別に笑わんでもよろしぃやろ?

辰巳:だって大好き❤︎1972年で井村シェフが生まれた年の曲。
ボーカルとマークと、あと誰だっけ?ぁ、トミーか。(←はい、その3人組です)

高井:やっぱりクイズ王すごいな笑。

辰巳:だって僕ら中学時代みんなギター持ってましたもんね。高井さんもでしょ?

高井:持ってましたよ。

辰巳:モテるためにでしょ?

高井:そうです。ぁ、井村さんに笑われた。

辰巳:ここわろたらアカンとこ笑。モテたでしょ?

高井:ボチボチでんな爆。

辰巳:そういえば(近畿大学の)何学部やったんですか?

高井:理工学部ですね。

辰巳:そのころの近大ってバリバリのアレやったでしょ?*南河内大学のモデルになってたころの話ちゃいますの?
(*南河内大学:コミック及び映画の「嗚呼!!花の応援団」に登場する架空の大学。モデル校は諸説あるらしいです)

高井:そうでんな。

辰巳:どんな学生やったんですか?

高井:真面目やった、勉強ばっかしてた。
「オール優」、なんて、爆。たまにはウソも言いたいな笑笑。

辰巳:長瀬駅に通ってたんでしょ、近鉄で一本?一番近い。
その頃に聴いて弾いて歌ってた曲?あの長瀬のあたりに”学生街の喫茶店”ってありました?

高井:ありましたよ。そこでバターライス食べんのが好きで。その店はもう閉まっちゃいましたけど。

辰巳:あの長瀬の辺り、まだ学生街があるんですよ。西門に続くあの辺り。

高井:懐かしなぁ。

辰巳:ではお聴きいただきましょう。

ガロ[学生街の喫茶店](1972年)
https://www.youtube.com/watch?v=AbPL8KdXojg

辰巳:懐かしっ!

高井:そのころの空気が出てきますね。

辰巳:僕が中学校時代でしたけど、同級生でも喫茶店行く連中いましたね。僕はあんまり。

高井:高校時代、喫茶店行くのごっつぅ流行ってました。

辰巳:そういう時代背景はありましたね。高校時代お酒は飲んでました?

高井:、は飲んでませんでしたね。幼稚園の頃は飲んだことありますけど笑。

辰巳:ワイナリーの子供として生まれて?

高井:親父は毎日ワイン飲んでましたけど。

辰巳:兄弟は?

高井:男ばっかり3人の長男。

辰巳:弟さん達はどうされてるんですか?

高井:別々の仕事してますね。真ん中は不動産業で、下は飛行機学校やってます。

辰巳:飛行機学校!?

高井:アメリカでね。兄弟の僕以外はみんな飛行機免許持ってますから。

辰巳:(飛行機免許)取ったらえぇですやん笑。

高井:ボク飛行機怖いんです爆。

辰巳:ヘリコプターも楽しいですよ❤︎

高井:いやーヤバイヤバイ汗。

辰巳:僕、行ったらいつも乗せてもらってるホーライサン(ワイナリー)の、

高井:あー*山藤(重徳)さん。そろそろ免許取り上げなあきまへんで笑笑。(←そういうお年頃?)
「もう運転したらアカンで」って言ってるんですけど。畑の上落ちたら串刺しになりますよ爆。
(*富山県ホーライサンワイナリーの3代目当主。現在の当主は4代目、山藤智子さん)

辰巳:ワイナリーの息子に生まれたら、子供の頃からワイン味見させられるというか?

高井:それより小学校の頃ね、校長先生の話が長いと倒れるでしょ?その時に飲ましてもらったのが
サントリーの(赤玉)ポートワインですよ。それ飲むのが楽しみで倒れたふりして爆。ホンマの話です。

辰巳:でも高校時代から飲んでたでしょ?

高井:高校時代はそんなには。大学時代はワイン。ビールは初め苦くてよう飲めんかったね。ワインの方が美味しかった。
飲んでたのは自分とこの甲州とMBAの一升瓶。

辰巳:今”甲州”と言いはりましたね笑。

高井:だってみなさん(ラジオ)聴いてはるからその方がわかりやすいかなと汗。

辰巳:当時は甲州と言ってたんですか?

高井:いいえっ、”堅下本葡萄”言うてましたっ!

(前週はこの”甲州ブドウ”問題について熱く熱く語りました。https://jpwine.jp/topics/3079

辰巳:で、大学時代ワインを飲んでて?ウィスキーや日本酒は飲まなかった?

高井:そんなことないですよ。うちの親父は朝からいろんなもん飲んでましたし。焼酎は当時臭かったね。
今はビックリするぐらい変わりましたけど。

辰巳:僕らの頃はウィスキーが全盛時代。

高井:ナポレオンとか?

辰巳:いやいやいや、(サントリー)オールドが全盛時代。でも学生はお金ないから、贅沢して”角”、普通は”ホワイト”ですよ。
”トリス”とか”レッド”にはちょっといきたくなかった。
そんなこんな、高井社長の方がちょっと年上ですからね。デートの時とかは?

高井:うーん、その時は飲まなかったね。だって車運転してた。

辰巳:ぁ、車で口説くタイプ?笑笑。

高井:そうですぅ爆。

辰巳:”お酒で口説くタイプ”と”車で口説くタイプ”と2種類あるんです。あとは”バイク”とかもあるけど・・・。

高井:またエラい話なってきたな笑笑。

辰巳:今の奥さんは学生時代から?

高井:そうそう。大学入って(すぐ頃から)6年間付き合いましたよ。

辰巳:で、車に連れ込んで?笑笑。

高井:もうやめて~爆。今日来たのワインの話ちゃいまんのかいな???、話どこ行くのや!?笑笑。

辰巳:いやいや、ワイナリーのおかみさんはどんな人かと思って笑笑。僕お会いしたことないんちゃいますかねぇ?

高井:そうですね、箱にちゃんと入れてますんで笑。

辰巳:6年間付き合って結婚した?じゃ、その間他の人と付き合ったりとか浮気したとかは?

高井:いや、ぜんぜん。その頃はちゃんとできてましたね。

辰巳:じゃ、最近ですか?爆。

高井:これアカンでしょう笑笑。

辰巳:大丈夫、何も悪いこと言ってませんから笑。来週あと1回、何話しましょ?

高井:ナンボでもあるんちゃいます?

辰巳:ですね。ちょっとワインの話深掘りしたいと思います。また来週よろしくお願いします。

高井:お手柔らかに笑。

全員:ありがとうございました!!!

(お断り:番組の収録日、OA日、この原稿の掲載には時差があります。また、この番組はお招きしたゲストのワイナリーのワインと、収録会場の「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフが作るお料理のマリアージュをみなさまにもお越しいただき楽しんでいただくのがコンセプトの一つですが、現時点でお店でお楽しみ頂けるワインとお料理のマリアージュの詳細については直接お店にお問い合わせください。)

カタシモワインフード株式会社(カタシモワイナリー)
https://www.kashiwara-wine.com

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2023年1月19日放送回

ワイナリー

カタシモワインフード株式会社(カタシモワイナリー)
https://www.kashiwara-wine.com

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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