2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
2022年11月のゲストは(株)井筒ワイン 代表取締役社長、塚原嘉章さんです。
日本を代表するメルローの産地といえば、の「桔梗ヶ原」のメルローでまずは乾杯!
順調に杯が進んだ塚原社長、辰巳さんの口車にまんまとかかり、結婚話を白状させられてしまいます。(全4回 3回目)
辰巳:今月3回目の放送です。11月のお客様は長野県塩尻市からお越しの井筒ワインの塚原嘉昭社長です。
(いつも通り、この番組の会場「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフにもご同席いただいています)
全員:よろしくお願いします!
辰巳:もう3回目にもなるとだいぶ慣れてきた?ワインも回ってきて🌀笑。
塚原:おっしゃる通り笑。
辰巳:今日も楽しいお話を伺いたいと思います。前回までのお話ですと、大学を卒業した22歳ぐらいで実家に戻ってワイン造り一筋!
もう60年越えてんですよねぇ。
塚原:そうですね、はい。
辰巳:ビックリですよ。僕が生まれて2歳ぐらいの時からワインに携わって、で、社長になって40年?
塚原:40年近くなりましたね。
辰巳:そして今。”長野県でナンバーワンのワイナリー”と言って否定する人が少ないぐらいのワイナリーになってますが、
どっかで挫折、心が折れたりすることはなかったですか?
塚原:なかった・・・ですね。60年前にもうこの道に入ることを決めましたんで、そこからは「とにかくいいワインを造ろう」と。
辰巳:社長ね、どこか都会的で”泥臭さ”がなくて洒落た方なんですよ。
塚原:そうでしょうかねぇ笑。
井村:ほんと、そう思います。
辰巳:まずは乾杯しましょう。今日は赤ワインです。
全員:カンパ~イ🎶
「NACメルロー[桔梗ヶ原]2020」
https://shop.izutsuwine.co.jp/products/84(現行は2021年)
辰巳:なるほどー。塩尻といえばやはり桔梗が原。桔梗が原といえばメルロー。2020年のメルローですが、この「メルロー 桔梗が原」
というブランド名はわりと最近なんですか?
塚原:これは昔からつけてましたけど、メルシャンさんが今『桔梗が原』の登録商標を持ってますから。もともとあった「桔梗が原」が
使えなくなっちゃうのは・・・。で、メルシャンさんにご理解いただいて「使ってもいいよ」と。
辰巳:ご理解いただいたと。『桔梗ヶ原』と付くと値段が高くつくイメージありますけど?
塚原:値段はどうかわかりませんが、知名度はあります。
辰巳:(世界)ソムリエコンクールで「『桔梗ヶ原』は何県にありますか?」っていう問題が出たぐらいの知名度になりましたからね。
塚原:メルシャンさんが世界のコンクールに最初にお出しになったのが桔梗ヶ原のメルロー。
それを機にフランスのワインの本に「桔梗ヶ原」の地図が載ったんですよ。
辰巳:「ワールドアトラスワイン(The World Atlas Of Wine)」。
塚原:そうそうそう。
辰巳:普通「桔梗ヶ原(の)メルロー」と言ったら各ワイナリーは’トップキュヴェ’。樽熟なんかもしてしっかりしたワインですけど、
これはどっちかと言ったら軽やかな感じですよね。これいいです。
塚原:軽やかに仕立てようということで、あえて樽に入れずに。
辰巳:軽やかだけど、きちんとした旨味持ってますし。いかがですか、シェフ?
井村:クセのある渋みとか酸味がなくて、ワインの初心者にもとてもいいんじゃないかと。
塚原:そうですね。
辰巳:「メルローってこんなブドウなんだ?」っていうのがわかりやすい。
塚原:「メルローそのもの」という香り。
辰巳:一部樽ととか大樽とか?
塚原:一切ない、ステンレスタンクオンリー。
辰巳:以前はNACメルローっていう名前でしたけど、これはその延長?
塚原:そうそうそう。
辰巳:ですよね。2300円+消費税。
塚原:NACメルローの時には辰巳さんも*審査員で散々お世話になりまして、おかげで今このようになっております。
(*長野県原産地呼称管理委員会)
辰巳:僕はただ飲んでただ点数つけて笑。
辰巳:これは2020年。熟成してもだいぶ美味しくなりますね。(以前のヴィンテージ)随分と持ってましたけど
もうだいぶ飲んじゃいました。
さ、今日のお料理はなんでしょうか?
井村:豚のバラ肉に玉ねぎをたくさん入れて煮込んだお料理です。この2つの食材は相性がいいのと、栄養の吸収率が高いんです。
それにノーザンルビーという赤いのと、キタアカリ、2種類のジャガイモを添えてます。
「豚バラ肉と玉ねぎの煮込み 2種のジャガイモ添え」
辰巳:ではいただきます!塚原さんもどうぞお召し上がりください。
う~ん。旨味たっぷり、味付けもしっかり!
井村:ワインに合わせてしっかり目に。少しスパイシーに仕上げてあります。
塚原:これはワインに合いますね。
辰巳:もちろんメルローなりのタンニンはありますけど、このソフィスティケートされた(日本ワインの)柔らかいタンニンは
食事に合わせやすいですよね。
最初に感じたこのメルローの旨味、これと煮込んだ玉ねぎと合いますね。いいすねこれ。元々豚肉大好きなんですが、脂身少ないですね。
井村:ぁ、そうですね。ま、部位にもよるんですけど。バラにもいろいろ場所があるんで笑。
何れにしても煮込むことによって脂身は出てしまいますから。
辰巳:塚原社長は今もなんでも食べますか?
塚原:食べますよー。健康上トン(豚)が多い。コレステロール少ないでしょ。
辰巳:年取ってダイエット考えるとトンカツもヘレ(←関西語)にするとかね。
塚原:豚の脂ってわりかし魚の脂に似てていいらしいですよ。
辰巳:じゃぁ、トンカツもロースですか?
塚原:です。
辰巳:ワイナリーの人っていうのはお昼間から飲むんですか、ランチとかで?
塚原:いやぁ、それはやりませんねぇ。利き酒はやりますけどね。
辰巳:昔からお酒は強かった?
塚原:強かったです。学校のクラスでも・・・。
辰巳;学校って高校(志学館高校)?
塚原:高校でも中学でも爆。
辰巳:だから。塩尻は中学でも飲んでいいんですよね笑笑。
塚原:ワタシの中学時代は「お酒飲んじゃいけない」とかそういう決まりなかったですから。
(初回に話した)酔っ払い運転(という言葉)だってなかったんですから笑。
辰巳:塩尻サイコー爆。ボクが塩尻に生まれ育ってたら身を持ち崩してたかもしれません笑笑。
塚原:でもそれで85歳。
辰巳:ですよね、身を以て証明してますよね。やっぱりワインって健康にいいんですかね?
塚原:いいと思いますよ。
辰巳:ではここで(リクエスト)曲聴きましょうかね。今日は何を?
塚原:今日は情熱的なメルローですから、「天城越え」笑。
辰巳:石川さゆり。これは何か思い出が?
塚原:う~ん、思い出ってよりかはなんとなく”歌”らしい。
辰巳:昔こういうことがあったとか?これ歌詞読むと困りますよね。
塚原:困りますよ。でも曲がいいじゃん、情熱的で。
辰巳:まさかこの曲はカラオケで歌わないでしょ?
塚原:いや歌う笑。
辰巳:歌うんすか!?今度行きましょうよ塩尻で。塩尻はどこのお店に行くんですか?
塚原:塩尻はもうなくなっちゃったですね。辰巳さんの方がご存知でしょ笑笑。
このコロナの3年間で狂っちゃいましたね。
辰巳:のんびりとした地方都市。僕は塩尻大好きですよ。野麦峠なんかも近いんですか?
天城より近いですよね?
塚原:そう。あの野麦峠の女性の話は暗い・・・。天城越えは恋に落ちた男女の話でしょ(←ぁ、地雷踏みましたw)。
辰巳:じゃ、この曲を聴いた後に塚原社長の恋の話など爆。では石川さゆりさんで「天城越え」。
石川さゆり「天城越え」(1986年)
https://www.youtube.com/watch?v=wBYDPo9d6Pk
辰巳:これ名曲ですね。
塚原:そうでしょ笑。
辰巳:これをぜひ塩尻でお聴きしたいと思います。
辰巳:奥様は塩尻の方なんですか?
塚原:隣の松本市。中心地の本町というところ。
辰巳:結婚されたのは?
塚原:28~29歳の頃。当時にしては遅い方。
辰巳:恋愛(結婚)ですか?
塚原:じゃない。あの頃見合いが流行ってまして爆、流行りに乗った笑笑。
辰巳:何回ぐらいやったんですか?
塚原:そ、それはちょっ、ちょっと・・・無限大。ではないね笑。
辰巳:「1回で決めましたっ!」って人と10回20回する人といろいろあるじゃないですか?
塚原:二桁いったかな?どうかな?・・・ってことは7~8回かな?笑笑。
辰巳:決め手は?
塚原:散々やって仕方なし爆。あの頃は30で「遅い」って言われてましたから。
辰巳:奥様とは幾つ違い?
塚原:4つ。
辰巳:でも”仕方なく”ってことはないでしょ?
塚原:相手のお母さんにね、「4つ違いがいちばんいい」って言われたらしい笑。
辰巳:今の「仕方なく発言」は訂正しといた方がいいんじゃないですか?
塚原:流れですよ流れ笑笑。「川の流れのように」笑笑。
辰巳:結婚するまでの5~6年は(大学卒業して)塩尻戻ってきてワイン造りしてたわけでしょ?
塚原:ま、夜は遊び歩いてた。ぁ、仕事もしましたよ。
辰巳:その頃は「天城越え」みたいな出会いはなかったんですか?(←なに蒸し返してるんですかっ!?)
塚原:その頃はまだ・・・
辰巳:もうちょっと後?
塚原:もう60年前、思い出せない・・・。
辰巳:子供さんは?
塚原:2女1男。女男女。
辰巳:その長男の嘉之さんが就任?
塚原:一応来年(2023年)ということで今準備してます。その時はお世話になります、宜しくお願いします!
辰巳:こちらこそ!
で、次女のダンナさんが今度めでたく塩尻の市長に当選されたと。
ずっと塩尻市役所でワイン関係のお仕事されてて、この業界にも精通されてて我々もお世話になってたんですけど。
というわけで、塚原社長は『塩尻のドン』に爆。
辰巳:前市長の小口さんは5期20年勤め上げて、今の塩尻ワインのためにすごく頑張って来られて勇退された。
その直系という形で、新しく百瀬敬市長(←塚原社長の次女のご主人)になった。
これから塩尻、ますます良くなるだろうし。
塚原:ありがとうございます!
辰巳:今ワイナリーの数は山梨県がトップ、その次が長野県でしょ。そして北海道、山形と追随してるわけですけど、
産地的には塩尻松本安曇野・・・この辺で長野県ワインの7~8割造ってる本当に中心。塚原社長はそこの”ドン”ですから笑。
辰巳:社長の座を譲っても今後まだまだやりたいこととかおありでしょ?
塚原:んーまぁ譲ったらできるだけ顔出さないようにしようと思ってますが、「美味しいワイン」、とは常に思ってます。
奥が深くて「これでいい」がないですから。飲んで「胸を’突かれる’ワインが欲しい」。
辰巳『’疲れる’ワイン」じゃなしにね笑。
塚原:「頭に来る」こともあるけど笑、『胸』にね。そういうワインができれば’引退’、と思ったけどできないね、なかなか。
辰巳:将来の話など、来週もう1回ありますのでこの続きはまた次回。
全員:ありがとうございました!!!
(お断り:番組の収録日、OA日、この原稿の掲載には時差があります。また、この番組はお招きしたゲストのワイナリーのワインと、収録会場の「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフが作るお料理のマリアージュをみなさまにもお越しいただき楽しんでいただくのがコンセプトの一つですが、現時点でお店でお楽しみ頂けるワインとお料理のマリアージュの詳細については直接お店にお問い合わせください。)
http://www.izutsuwine.co.jp
News Data
- ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2022年11月17日放送回
- ワイナリー
株式会社井筒ワイン
http://www.izutsuwine.co.jp- 収録会場
ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/