ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2022年5月5日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
2022年5月のゲストは「有限会社 秩父ワイン 」代表取締役 島田昇(しまだ のぼる)さんです。
今月は1年ぶりの公開収録、近隣はもとより都心からもたくさんの方々が見学に来場されました。
失礼ながら以前からシャイであまり口数の多くないという印象があった島田さんでしたがどっこい!
5世代が紡ぐ「秩父ワイン」の営みをたっぷり語っていただけました。お楽しみに!(全4回 1回目)
詳しい番組内容、出演者の情報はこちらから
https://775fm.com/timetable/tatsumi/

<通常はレストランの個室で行なっていますが、今回は別棟の(ウェディング)バンケットに場所を移しての収録です>

辰巳:さぁ、1年ぶりの公開録音が始まりました!なんとねぇ、去年も4月24日、今年も4月24日。でも放送は5月5日から(4週連続)
ですから我々もそのつもりでやりましょう汗笑。
えー、5月のお客様は、八王子からもだいぶ近いんじゃないかなーという「秩父ワイン」の5代目社長、島田昇さんです。
よろしくお願いします!

島田:みなさんどうも初めまして、よろしくお願いします!

辰巳:緊張してます?笑

島田:こういうお客さん入ったとこで喋ることがあまりありませんのでちょっと・・・汗。

辰巳:まぁ普段はブドウ畑で農作業とワイン造りですよね。ワイン造り始めて何年ぐらい?

島田:今54歳、高校出た時ぐらいから働いておりましたので。。。

辰巳:34年、もっと?

島田:はい、まぁそれぐらいになります。

辰巳:ぁ、あの、、、大丈夫ですよマイク持たなくても。マイク持ったら歌いそうな感じになってしまいそうなので爆。
じゃぁまずは乾杯して、ワイン飲みながらお話ししましょう。ではよろしくお願いしまーす。
(いつも通りこの会場「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフにも同席いただいています)

全員:カンパ~イ🎶

(ぉ、会場から拍手が)

辰巳:ぁ、ありがとうございます!なんか拍手くると嬉しいですね。
さ、このワインは「源作印 GKT」という白ワインですけど、どういうワインですか?

源作印 GKT 白
秩父ワイン商品ラインナップサイト:http://chichibuwine.co.jp

島田:これは甲州というブドウを(収穫して)まずは除梗・破砕して絞った時に自然に出てくる’*キュヴェとタイユ’を分けるんです。
これを一昼夜置いておくとこれがキレイに清澄してくるんですよ。
(濃縮還元でない果汁100%の)ジュースを放っておくとそのうち上の方が澄んでくる、そんな感じです。
搾汁器から始めに出てくるキレイな果汁(キュヴェ)だけを低温で1ヶ月ぐらいかけてゆっくり発酵させます。
(*キュヴェとタイユは主にシャンパーニュ地方で用いられる圧搾時の用語です。
参考サイト:https://wine-link.net/pc/dictionary/detail/2069

辰巳:手間暇かけて造ってるんですね。でもこれは秩父ワインさんの中でもわりと主流、人気のあるシリーズですよね。

島田:はい。

辰巳:今日もここ「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフにも同席いただいてますが、シェフ、秩父ワインは初めて?

井村:はい、でも秩父にワイナリーがあるのは知ってました。

辰巳:この番組が始まって1年半、最近日本のワイナリーにどんどん詳しくなっていっててね、今や「日本ワインに合うお料理を造らせたら
日本一🇯🇵」という井村シェフですが。いかがですか、このワイン?

井村:キレイな酸、グレープフルーツみたいな。ちょうど今の季節らしい感じがするなぁと思いました。

辰巳:今日実はあまり天気は良くないんですが(4月24日の八王子は雨でした)笑、これからだんだん止んでくると思います。
ホントに清々しい香りのするワインですよね。
そしていつもワインに合わせて井村シェフがお料理を用意してくださってます、今日はなんでしょ?

井村:地元の生産者、中西ファームの「あやめ雪」というカブを使ったヴルーテです。ちょっと紫がかった甘味のあるカブです。

「中西ファームのカブのヴルーテ その葉のエスプーマ」

辰巳:かぶら(←関西人、カブはかぶら)はちょっとダシで煮てからミキサー?(井村:頷)
ではいただきましょう。島田さんも。島田さんでいきましょうか?それとも昇さん?

島田:じゃぁ昇さんで笑。

辰巳:昇さん、食べてみてください。
んー、あんまい♡
上にグリーンのソースが乗ってますけど?

井村:これはカブの葉っぱをエスプーマ(泡状)にしてあります。他は塩だけで甘味も何も加えてないんです。

辰巳:昇さん、これいかがでしょうか?

島田:とてもカブの風味が出てて。。。こんな美味しい料理にうちのワインを合わせてもらってありがとうございます。

辰巳:このGKTの苦味、うま味がこの凝縮したかぶらととてもマッチしてますよね。

井村:食感を残すためにかぶらのスライスも入ってます。

辰巳:昇さんワイン飲んでます?お客さんもたくさんいますんできっと飲んだ方が落ち着きますから爆。

島田:ほんとあの・・・このカブのグリーンのソースとGKTの酸味と調和がピッタリ取れてますよね。

辰巳:これ、クリーム?オイル分も入ってるんですか?

井村:オリーブオイルだけです。

辰巳:すごいなぁ、シンプルにしてこのお味。

公開収録にはたくさんのお客様がいらっしゃいました

辰巳:いつもながらワインもお料理も楽しみだったんですが、今日何が楽しみだったかっていうと
この5代目島田社長がどんな曲をリクエストするか!?興味津々笑。初回は何を?

島田:エリック・クラプトンの「Change The World」。

辰巳:なぜ?

島田:今戦争とか起きてたりいろいろな物価が上がってたり、、、そんな機運を変えるような気分にしたいと思いまして。

辰巳:よく変わるぶんにはいいんですけどねー。

島田:ほんとそう。

辰巳:ワイン造りにしても資材も燃料もどんどん値上がり。

島田:そぅなんですよー。だからうちのワインも今は頑張ってるけど(そのうち)値上げしなくちゃなーなんて笑。

辰巳:”値上げの伏線”としてこの曲選んだわけじゃ?爆。

島田:いや、頑張って(踏ん張って)ます。

辰巳:はっきり言ってこの秩父ワインの値段、安すぎます。(←わかる人にはわかるかと)良心的なお値段で僕はもう少し値上げしてもいいと
思うぐらい。

島田:みなさんに飲んでいただけるように。

辰巳:昔からそうでしたよね、「地元に人に飲んでいただきたい」と。

島田:えぇ、そうです。地元に根付いていきたい。

辰巳:このワインも消費税入れても2000円以下。この下のラインにも甲州はあるんですけどね。
っということで今週のリクエストはエリック・クラプトンの「Change The World」。

Eric Clapton 「Change The World」(1996年)
https://www.youtube.com/watch?v=x11NA63gLDM

辰巳:はい。改めて聞くとやっぱり「”変わる”ということはいい」、
世界が平和に向かっていくということが本当にいいことだと感じました。

辰巳:本日のワインは源作印のGKTをいただいておりますが、その”GKT”の意味をお伝えるのを忘れてました。
AKBとかいろいろありますけど笑、このGKTは昔からありましたよね?
さぁ会場の皆さん、このGKTのことご存知の方っ!?・・・知るわけないですよね笑。(←TKG(卵かけご飯)の反対ですね)
僕は知ってますけどこれちょっと難しいんです。お話ししてもいいですか?

島田:はい、じゃぁ説明します爆。(←辰巳さん説明する気マンマンだったのに。でも会場からは大拍手)
ワイン(造り)が長く続くようにと初代の社長からイニシャルをとりましてー。初代の浅見源作(ゲンサク)のG、
2代目浅見慶一(ケイイチ)のK、3代目浅見辰四郎(タツシロウ)のTです。(←苗字の’浅見’は’アザミ’と読みます)
1940年に免許がおりたんですけど、秩父の田舎なもんですから当時は飲む人もいなくて、、、。

辰巳:当時は赤玉ポートワインとかね、甘い葡萄酒の時代だったですよね。

島田:終戦前だからまだそれ(*赤玉ポートワイン)ができる前なんですよ。うちは戦争が起こる前に源作と慶一が
「これからは日本人も肉を食うようになる、それに合わせる飲み物も要るだろうからだったら健康に気を遣ってー」。
(*赤玉ポートワイン(現赤玉スイートワイン)が最初に発売されたのは1907年のことですが、大きなビジネス化は大戦後から)

辰巳:健康に気を遣う!?そういう発想がその頃からあったんですね。

島田:お肉を食べると(体が)酸性になるからアルカリ性の飲み物がいいんじゃないかってことを考えてね。

辰巳:ひょえぇ!

島田:亡くなった慶一が提唱してワイン造りが始まりました。(←慶一さんは昇さんの祖父にあたります)

辰巳:それにしてもこのネーミングって新しいじゃないですか?このネーミングは誰がつけた?

島田:う~ん、親父(4代目)の代ぐらいかな。でもその時も源作も慶一もまだ生きてたので、
孫子の代まで続くようにと3代のイニシャルを記念につけたんだと思います。

辰巳:なるほどー。井村シェフ、3人の名前覚えましたか?さぁどうぞ!笑。

井村:えっとー、源作さん、慶一さん、Tはちょっと・・・スイマセン汗爆。

辰巳:辰四郎、辰巳の辰!これがGKTの由来でございます。みなさん、覚えましたか?クイズ番組には出ないと思いますが爆。
ま、ワイン造りは”継承”なんです。一代ではできない、何代も何代も繋いで、、、。世界的にもそういう産物なんですよね。
そういう祈りもこもったGKTでした。
次回は浅見源作さん(創業者)のお話も伺いたいと思います。今日は満席のお客さんの前でちょっと緊張気味の
秩父ワイン5代目社長、島田昇さんでした。また来週よろしくお願いします。

全員:ありがとうございました!

(お断り:番組の収録日、OA日、この原稿の掲載には時差があります。また、この番組はお招きしたゲストのワイナリーのワインと、収録会場の「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフが作るお料理のマリアージュをみなさまにもお越しいただき楽しんでいただくのがコンセプトの一つですが、現時点でお店でお楽しみ頂けるワインとお料理のマリアージュの詳細については直接お店にお問い合わせください。)

(有)秩父ワイナリー http://chichibuwine.co.jp
(写真は日本ワイナリー協会HPからお借りしました)

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2022年5月5日放送回

ワイナリー

秩父ワイナリー 
http://chichibuwine.co.jp

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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