ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2021年4月22日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
4月のゲストは山梨県、勝沼の「まるき葡萄酒」前醸造責任者の薬袋才樹(みない まさき)さんです。今回は自社畑のマスカット・ベーリーAと、「目指せ自給自足!」、薬袋さん自作のお米と九条葱を使ったパエリアが登場します。バロック音楽と共にお楽しみください。(全5回 4回目)
詳しい番組内容、出演者の情報はこちらから
https://775fm.com/timetable/tatsumi/

辰巳:はい、4月のゲストは山梨県勝沼、まるき葡萄酒の前醸造責任者、薬袋才樹さんにお越しいただいております。

辰巳・薬袋:よろしくお願いします!

辰巳:まずは乾杯しましょう、今日のワインはなんでしょうか?

薬袋:ラフィーユ トレゾワ 南野呂 2017です。

辰巳:マスカット・ベーリーAを使ったいちばん上のクラスのやつですよね?(薬袋:頷)では乾杯しましょー!

全員:カンパ~イ🎶


ラフィーユ トレゾワ 南野呂ベーリーA 2017
https://marukiwine.shop/?pid=145948047

辰巳:甘い香りと程よい渋みです。そして今日もお料理とお話のお相手をお願いしています、こちらのヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢の井村貢シェフです。

井村:よろしくお願いします!

辰巳:どうですかこのワイン?

井村:これはー、家に1本置いときたいというかー笑。

辰巳:マスカット・ベーリーAってもちろん大好きなブドウで各ワイナリーそれぞれが造ってるんですが、千変万化といいますか、ものすごい可能性を秘めてるブドウだと思うんですけど。。。これまたいいですね。

井村:同じブドウなのにこんなに変わるもんなんですね。

辰巳:先週のロゼもマスカット・ベーリーAでしたけど、こんだけ違いますもんね。これはどんな風に造ってるんでしょうか?

薬袋:原料は限りなく単一畑のブドウ、なおかつ収穫は3週間ぐらい遅らせて完全に”完熟”というものを待ちました。10月半ばくらいに収穫して、その後”セニエ”という方法で濃縮感を図ってます。

辰巳:セニエした部分はどこかに使ってるんですか?

薬袋:一部ロゼにしたり、先週の「ブラッシュ」もそうでしたけど他のワインにも使ってます。

辰巳:これ樽も入ってますよね?

薬袋:はい、12ヶ月。

辰巳:すごい溶け込んでる感じがして(樽)入ってても邪魔する感じはないんですよね。新樽は?

薬袋:まぁいろんな樽使いますんで特に新樽意識していることはありません、常に10~15本。

辰巳:2019年のジャパン・ワイン・チャレンジでシルバーを獲ってますけど、じゃ、リリースしてから2年経ってるんですね?

薬袋:そうです。

辰巳:日本ワインってとかく早飲みしてしまうんですけど、2年3年するとどんどん化けてくるワインが多いですよねー。4年前って言ったらまだ新しいワインなのかもしれませんけど、もういい熟成感も出てます。これはおいくら?

薬袋;3300円です。

辰巳:”トレゾワ”っていうのは”宝物”、”ラ・フィーユ”ってのは”葉っぱ”。ここ10年ぐらいまるきさんのラベルに”葉っぱ”がついてると「上のクラス」という。

薬袋:ブレンドの時にちょっと(ベーリー・)アリカントを入れてあります。

辰巳:ベーリー・アリカントA、これも”川上善兵衛品種”ですね。(ブレンド比率は)5%ぐらい?

薬袋:いえ、もうちょっと。10%ぐらいです。アリカントけっこう好きなんですねぇ、地味なんですけど。

辰巳:わりと芯のある・・・

薬袋:香りはあまりないですけど「色」、果肉まで赤いブドウは他にないですから。

辰巳;ふぅん、これは面白いなぁ。これをどうういう料理と合わせたんでしょうか、井村シェフ?


オマール海老、帆立貝、トマトのパエリア 九条葱の香り

井村:はい、飲み口はカカオやチョコレートとかヴァニラとかいう印象を受けたんですけど、「*アカトサカ」という海藻の香を実は感じたんです。
(*アカトサカ(トサカノリ)参考サイト:https://soruipc2.bio.mie-u.ac.jp/sourui_photo/rhodo/tosakanori.html

辰巳:「アカトサカ」???

井村:今日はあえて『赤ワインと「パエリア」』にしてみました。薬袋さんにいただいたお米”薬袋米”笑と、九条ネギをあしらって。

辰巳:九条ネギも?

薬袋:はい、今朝採ってきた九条の細ねぎです。

辰巳:えー、本業が農家でー、趣味でワインを造ってるという薬袋さんなんですけど爆。
じゃ、この組み合わせにアカトサカも入ってるんですか?

井村:いや、これには入れてないんですけど、赤ワインの香りがそれを助けてくれるんじゃないかなぁと思いまして。

辰巳:なるほど。じゃ、いただきまーす!

辰巳:んまっ♡これ出汁も効いてますねぇ。井村さんは辻調出身でフランス料理をずっとやられてたシェフなんですが、パエリアなんかも作られるんですか?

井村:作りますよー。パエリアは実は南フランスで郷土料理として普通に食べますんで。

辰巳:なるほどなるほどー。ま、南フランスはイタリアやスペインに近いんでしょうからね。いや、でも美味しいなぁこれ。なんというか、ソフィスティケートされたパエリアという感じが、、、。でもパエリアってある程度”量”作んないとダメなんじゃないですか?

井村:いや、そんなことはないです、ちっちゃい鍋でも。

辰巳:ふぅん、じゃ、このお店でもこのワインとこのパエリアが?

井村:はい、ぜひこのマリアージュを楽しんでいただけたらと思います。

辰巳:そう、「パエリア×赤ワイン」ってあまり合わせることがないかもしれませんけども、「軽やかで旨味のある赤ワイン」にはこれは合うのかもしれません。ぁw、薬袋さん、もう食べちゃった笑笑。

薬袋:美味しいですね♡

辰巳:自分の米(当日薬袋さんの畑、(ぁ、田んぼですね)のお米を持ってきていただきました)。

薬袋:なおかつ白米じゃないんです。

辰巳:パエリアのおこげだと思ったらお米自体が3分づき!

井村:お米にちょっと酸味だったりコクがありますんで、赤ワインには合うんじゃないかなっと。

辰巳:これ美味しいし栄養価も高いし、、、このお店の定番にしませんか笑?。基本的に米好きなんでフランス料理でもイタリア料理でも米があると嬉し♡。

井村:南フランスはお米の産地、カマルグって地方では作ってます。

辰巳:カマルグってアルルのちょっと南の方で、汽水湖があって馬が有名なとこですよね?

井村:日本で食べるものがわりと似てるといいますか、、、。

辰巳:ぁ、このレストランと提携してるシェフが確かカマルグ出身?

井村:そうです、アルマン・アルナルシェフ。お米をヒジョーに日本人に合う使い方をする人。

辰巳;なるほど。ちなみに薬袋さん、お米の品種は?

薬袋:「*ヒノヒカリ」という・・・
(*ヒノヒカリ参考サイト:https://www.gohansaisai.com/know/entry/detail.html?i=131

辰巳:これ滋賀県とか関西の方の品種ですよね?な、なんで!?誰が!?どういう理由で!?笑。(←詰めますね)

薬袋:「品種を変えたほうがいい」ということを聞きましたのでー。

辰巳:今までは「コシヒカリ」?(薬袋:諾)

薬袋:これは(炊いたご飯が)冷えても美味しんですよね。毎日お弁当に持ってくんですけど美味しいんです♡ま、家内が作ってくれるんですけど笑。

辰巳:羨ましいすね。ワイナリーにはいろいろなものがあって、レストランなんかが’あるところもあるし、あんまり”弁当持ってワイナリーに行く”っていうシチュエーションを想像してなかったもんですから。

薬袋:今の会社ではずーっとそうです。前の会社(モンデ酒造)は従業員が多いので給食みたいのがありましたけど。

辰巳:そういえば前の会社には美術館もありましたね、あれはあれで面白かった。あれ、まるき葡萄酒さんは2階になんかありましたよね?

薬袋:ぁ、季節によって軽食みたいのをやってます。

辰巳:そこではあんまり食べたりしない?

薬袋:しないー、ですね笑。

辰巳;じゃぁ、この井村シェフに教わってー、まるき葡萄酒の2階でもベーリーAとパエリアを出すのどうですか?なんかすごく人気でそう。

井村:笑。名物になればいいですー。

辰巳:今はこちらにいらっしゃれば召し上がれます!

辰巳:さ、曲いきましょう。今月は吉田拓郎、五輪真弓、夕陽のガンマン、っとシッブイところで(っというか久々に辰巳さんが知っている曲が続きました)今日のリクエストは?

薬袋:はい、今日はクラシックで。パッヘルベルの「カノン」(←
なぜか笑いが漏れる)

辰巳:パっ、パッヘルベル、なんで?

薬袋:やっぱり「ワイン」「食事」「バロック」・・・いいですよね爆。

辰巳:”初心に還れ”みたいな曲で僕も大好きですなんですけど、どう繋がってるのかがわかんない。だって曲はドイツだしパエリアはスペインだし笑。まぁいっか、聴きましょう。

パッヘルベル カノン
https://www.youtube.com/watch?v=MOBYK_reo-4

辰巳:はい、パッヘルベルのカノンでしたー。なんか優雅な時を過ごした感じがしてー、「特製パエリアにマスカット・ベーリー・Aを合わせながらバロックを聴く」ってのは新たな世界ですね爆。

辰巳:前回のロゼ色通り越して、お顔は今”マスカット・ベーリーA色”になってきましたけどお酒別に弱いわけじゃないんでしょ?

薬袋:んー、ま、そんなに強くはないですねー。

辰巳:顔に出てもけっこう飲める人もいるじゃないですか。1本ぐらいですか?

薬袋:1本飲んだらすぐ寝ちゃいますね昔から笑。寝てたら起こしてください笑笑。

辰巳:大丈夫です今んところ笑。僕薬袋さんと出会ってまだ10年ぐらい、モンデ酒造時代は会ってませんよね?

薬袋:会ってないです。

辰巳:最近新しいワイナリーもできてますし、いろんな醸造家とお会いしてきてるんですけど、薬袋さんてね、なーんか変わってるんすよ(なぜか爆)。「この人どういう人なんだろう?」って思ってたら「畑に羊がいますからー」っと。羊飼ったのは薬袋さん?

薬袋:いえ、社長です。

辰巳:ブドウ畑に羊がいるんですよ、なんで?

薬袋:羊が草を食べて足で耕しながら、糞を落として土が良くなると。そういう目論見です。

辰巳:僕は「羊と薬袋さん」のイメージがあったんでね、アナログ人間だともおっしゃってたし年齢も近いし「この人面白いなぁ」、
人を笑わせるような面白さじゃぁなく、興味深い人だなぁと。で、元々が農業だったとも?

薬袋:そうです、両親は農業です。

辰巳:その農業自体は誰が継がれてんですか?

薬袋:私です、長男です笑。

辰巳:あ、そうなんですか?じゃ、冬場の出稼ぎみたいな感じでワイン造りもして笑。この後畑はどうするんすか?子供さんはなんか別の仕事されてるようですけど。

薬袋:そうですね、2人ともサラリーマンで今大阪にいます。

辰巳:いずれ戻ってくるとか?

薬袋:・・・あんまり期待できないですねぇ。

辰巳:でもね、我々もまだまだ若いですからあと30年ぐらいはできますか笑。

薬袋:いや、、、30年、は、、、キツいですねぇ笑笑。

辰巳:自分の作った食材とワインで暮らせて、、、ワイナリーに弁当持って行く、とかいいでしょう?

井村:”生き方”がすごくいいですねー、羨ましい♡。

辰巳:醸造者は次にバトンタッチされてて、逆にこれから好きなことできるかもしれませんしね。
ではまた来週よろしくお願いします。今日のお客様は山梨県勝沼のまるき葡萄酒、前醸造責任者の薬袋才樹さんでした。

全員:ありがとうございました!

(お断り:番組のOAとこの原稿の掲載には時差があります。現在提供されているワインとお料理はお店にお問い合わせください。)

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2021年4月22日放送回

ワイナリー

まるき葡萄酒株式会社
http://www.marukiwine.co.jp

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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