くずまきワイン さくらワイン 2019(http://sakurawine.com)
辰巳:普通のロゼよりちょっと紫がかった・・・。ぁ、今日もですね、ここのヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢の井村貢シェフにお付き合いしていただいております。シェフ、いかがですか?
井村:このワインはさくらんぼをかじった瞬間に香るような感じがしました、色もキレイで。
辰巳:ね、ちょっと甘みも残ってて。*セック(辛口)残糖は20~25gぐらいありますかね?そしてちょっと酸味もあって華やかな香りもあって。
(*セック 参考サイト:https://wine-link.net/pc/dictionary/detail/2059)
漆真下:これはヤマブドウと、ヤマブドウの交配種の”*ワイングランド”、”**国豊3号”をブレンド、青森・秋田・岩手、北東北3県のブドウを使ってます。桜の名所がそれぞれありますんで。
(*ワイン グランド:
●ワイングランド [Wine Grand]
澤登晴雄が作り出した交配種。帯広郊外に自生していた「中島1号」とモスクワから入手したヤマブドウの種を交配。さらにセイベル13053を掛け合わせた赤ワイン用品種。(日本ワインを愛する会HPより))
(**国豊3号 参考サイト:https://plaza.rakuten.co.jp/okuyamajirou/2013)
辰巳:岩手はヤマブドウですよね?
漆真下:、ヤマブドウは八戸(青森)近郊、(辰巳:驚)。岩手はワイン グランドです。
辰巳:ワイングランドは小坂(秋田県の小坂町)の方じゃなしに?
漆真下:小坂の方と、あとは北上の方。”国豊3号”は秋田の横手の(*澤登さんの娘)**佐々木農園で作られているブドウ。
(*澤登さん:”ヤマブドウワインの父”とも称される澤登晴雄氏)
(**佐々木農園:保呂羽カントリーファーム)
辰巳:、を混ぜて造られていると。
漆真下:はい。酵母はソメイヨシノの花びらから抽出した「*美桜酵母」という、、、。
(*美桜酵母 参考サイト:https://plaza.rakuten.co.jp/jifuku/diary/201611140004/)
辰巳:開発は誰が?
漆真下:秋田県の「*食品総合センター」っていう公的な機関です。
(*秋田県総合食品研究センター :http://www.arif.pref.akita.jp)
辰巳:あ、大曲にいる、以前はソムリエ協会の支部長とかされてた地元シニアソムリエの*小西ちゃんが走り回って提案してプロデュースしたワインだ。
(*日本ソムリエ協会東北支部 小西亮一郎氏)
漆真下:そうですそうです、はい。
辰巳:なかなかいいですねぇ、これおいくらですか?
漆真下:1700円です。
辰巳:生産本数は?
漆真下:これは大体5000本ぐらいですかね。
辰巳:以前より味がしっかりしてきた気がします。さ、シェフ、この桜ワインに合わせたお料理は?なんか”緑色のスープ”、ブルーテっていうんでしたっけ?
井村:はい、そうですね。今日は”八王子野菜”だけを使った「八王子ブルーテ」です。ちょっと変わったところで「のらぼう菜」という菜っ葉を使っていて、とても味わい深いんです。
辰巳:のらぼう菜、形状は?
井村:「かき菜」っていう葉っぱに似てるんですけど、茎が少し太めでわりと背の高い葉っぱです。
辰巳:菜の花系かな?
井村:そうですね、茎の味も菜の花に近い、苦味があって。あとは春菊、ほうれん草、レタス、ルッコラ、からし菜・・・10種類ぐらい入ってます。
辰巳:ではいただきまーす!
んーーー香りがいいっ!ちょっとドロドロにしてあっためた青汁(←どんな表現ですねん)笑。いや、褒め言葉なんですよ、栄養満点で元気になりそうな、、、。
井村:”カラダが目が覚める”というような。毎日作ってます。
辰巳:あ、定番なんですか?
井村:春しか出せないんで季節限定!
辰巳:味は入荷する野菜によって変わってくる?
井村:若干。
辰巳:じゃ今度葛巻のフキノトウでも入れてね。フキノトウってけっこう採れるんでしょ?(漆真下:頷)
このマリアージュ、けっこういいですね。味わい、、、(ワインの)ちょっとした甘みがまた(野菜の)苦味とマッチして。ヤマブドウのポリフェノールも加わって栄養満点、元気になりますよねー。
井村:「八王子の春」です!
漆真下:いやぁ美味しいですねぇ。春を感じてます♡
辰巳:これもおたくのレストランでできるんじゃないですか?「八王子の春」ならぬ『北国の春』笑笑。
漆真下:あ、いいですねぇ笑。
辰巳:じゃぁ今日のリクエスト曲は(千昌夫さんの)「北国の春」でも聴きますか?爆。
漆真下:笑笑。でもいいんですけど、今日は*ふくい舞さんの「いくたびの櫻」。
(ふくい舞 https://fukuimai.net)
辰巳:あの、ふくい舞さんってどなたでしたっけ?
漆真下:えー、キレイな女性の方です笑、シンガーソングライター。
辰巳:例えば他にどんな曲が?
漆真下:いえ、私この1曲に惚れてましてー笑。
辰巳:東日本大震災の時にいろんないい歌が東北の方で生まれましたけど、その中の?
漆真下:2011年2月にリリースされた曲、震災のほんの直前です。この曲聴いて「ぁ、なんかいいなー、桜ワインとこの曲が一緒に盛り上がればいいなぁ」っと気になってた曲なんです。そして3月11日を迎えて状況が一変したっていう・・・。この曲を聴くと今もそれを思い出します。
辰巳:ふくい舞さんはどこの出身なんですか?福島?
漆真下:いや、そこまでは、、、。
辰巳:まさかの福井?笑。
漆真下:(スタッフ情報)京都だそうです。
辰巳:ではまずは聴いてみましょう。ふくい舞さん、「いくたびの櫻」。
https://www.youtube.com/watch?v=IHJMmaz8gxc
辰巳:なんか、じっくりと聴きたくなるようないい曲ですねぇ。
ところで。商品のプロモーションとかね、営業全般なんかを今もやってるんですか?
漆真下:そうですね、そういうプロモーション的なことは私の方で。
辰巳:盛岡の会社(白石食品)を辞めて地元に帰られて、今のくずまきワインの前身の会社に就職されて。最初はどんなことから始められた?
漆真下:最初はお酒屋さん回り。まさにヤマブドウワインのPRっていいますか、、、。
辰巳:多分、漆真下さんが入った年か、その前の年に「食いしん坊万才」のロケで葛巻に行ったんですよ。
漆真下:いや、多分私はまだいないですねぇ。
辰巳:今の町長(現くずまきワイン社長)がまだ課長ぐらいで対応してくださってー、、、1991年かな?その時はワインの取材じゃなかったんですけどね。そん時は確かマッタケ(松茸)は食べましたねぇ、ぁ、鴨も。以前はフランス鴨も扱ってましたよね?もう30年前、そんなんで長いおつきあいなんですよねぇ。
漆真下:ありがとうございます。
辰巳:それからさらにワイン事業を大きくしていって。今は年間何本ぐらい造られてます?
漆真下:30万本ぐらいです、フルボトル換算で。
辰巳:30万本!?全て東北地方のブドウを使った?
漆真下:一部山梨のブドウを使ってます、澤登先生の関係の小公子を・・・。ま、あとは東北のブドウです。
辰巳:今後くずまきワインとしてはどういう方向にもっていこうかな、とかなんか考えていらっしゃることありますか?
漆真下:「さらにヤマブドウ系のワインにこだわっていきたい、日本オリジナルのワインを世界に認識してもらいたい」っというのがくずまきワインとしての夢、といいますか、目標です。
辰巳:表向きは経営方針として”ヤマブドウワイン”とか言ってますけど、個人的には「ホントは違うんだぞ」「ホントはフランスワインだぞ」とかそういうのはないんすか?笑笑。
漆真下:えぇ、もう「今は」くずまきワインの人間ですから(ヤマブドウ)一番!と認識しております笑。
辰巳:国会答弁みたい笑笑。
漆真下:本当にヤマブドウの良さはわかってきました。日本の、というか”山村の宝”のように思います、はい。葛巻のずーっと培ってきた宝物をこれからもっともっと磨いていきたいなと思ってます。
辰巳:(何年か前にヤマブドウに)特別な年があってー、もともとヤマブドウ好きなんですけど「これはなんだ!?」みたいな、糖度も27度ぐらいの年がありましたよね?あれ何年、2018でしたっけ?
漆真下:2015年ですね。(うちは)それを3年熟成させて2018年にリリースしたんです。
辰巳:「*褒美」という1本8000円ぐらいする・・・「安く出しすぎですよ」って言ったらあっという間に売れちゃって。ボルドーにもブルゴーニュにも負けない、歴史ある産地の特級畑に匹敵するようなワインができて。ただヤマブドウというのはなかなか気まぐれなワインで毎年おんなじブドウができない、そういうところはありますよね。
(*褒美 参考サイト(現在は販売されておりません):https://kuzumaki-milne.com/archives/2839)
漆真下:はい、そうですね。でもあの年のワインは皆さんからお褒めいただきました。
辰巳:そういう感じでまた今週も時間がなくなってしまいました。この続きはまた来週。何を話しましょうかねぇ笑。
漆真下:何にしましょ?
辰巳:お客様はくずまきワインの漆真下満専務でした、ではまた来週!
全員:ありがとうございました!
(お断り:番組のOAとこの原稿の掲載には時差があります。現在提供されているワインとお料理はお店にお問い合わせください。)
News Data
- ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2021年3月18日放送回
- ワイナリー
岩手くずまきワイン
https://www.kuzumakiwine.com- 収録会場
ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/