2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
3月のゲストは岩手県のくずまきワイン、専務取締役の漆真下満さんです。漆真下(うるしまっか)という珍しいお名前は葛巻のオリジナルだそう。耳心地のいい東北訛りで自身の半生をおっとりと喋ります。まずは葛巻のオハコ、ヤマブドウワインで乾杯!(全4回 1回目)
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https://775fm.com/timetable/tatsumi/
辰巳:さ、3月!今月のお客様は岩手県から「くずまきワイン」の漆真下(うるしまっか)満専務にお越しいただきました。
辰巳・漆真下:よろしくお願いします!
辰巳:なんか緊張されてません?笑。
漆真下:えぇ、もう緊張でいっぱいです笑。
辰巳:もう長いおつきあいなんです。葛巻は岩手の県北、盛岡までも車で1時間半かかります。今日は1時間かけて”いわて沼宮内駅”、そこから新幹線、東京駅からここまでまた1時間、はるばるお越しいただきました。
あの、大丈夫ですよ、標準語で喋らなくても笑、僕お国訛りが大好きなんでー。岩手県っていうと、いわゆる”南部”でね、津軽弁とはまた違うんですけど、南部弁ってどんな感じですか?
漆真下:うーん、どうなんですかねー。まぁズーズー弁笑笑。こういう(今喋ってるような)訛りです笑。象徴的なのは、盛岡あたりでは「ナハーン」っていう、、、。「あのね」は「あのナハーン」。あとは「あなた」のことは「ンが」、とか。
辰巳:津軽弁は(あなたのことは)「ナ」っていうんですよね。
漆真下:南部弁は濁点が入るんですよねー。
辰巳:漆真下さんというお名前。漆は(岩手の)県北なんかでよく作られてますけど。。。
漆真下:そうですね、二戸あたり。
辰巳:「浄法寺塗り」とか、日本一の産地なんですよね。その漆の真下と書いて漆真下(うるしまっか)さん、俺最初沖縄(の名前)かと思ったんですけど笑、よくあるお名前なんですか?
漆真下:葛巻のオリジナルな苗字、だと思います。葛巻には「漆真下」っていう地名があるんですね。真下(まっか)っていうのはアイヌ語で、葛巻はもともとアイヌと同じ文化を持った人たちが暮らしていたんです。
辰巳:で、満月の満と書いてみつるさん。お生まれは何年でしたっけ?
漆真下:1959年です。
辰巳:僕より1つだけ年下なんです、ね笑。
漆真下:笑、こう見えて笑。
辰巳:何月ですか?
漆真下:2月です。
辰巳:ぁ、じゃぁ学年は同じなんだ。2月何日?
漆真下:2日です。
辰巳:今年は2月2日が節分でした。節分に62歳になられた漆真下さん、ようこそ!乾杯しましょう!
全員:カンパ~イ🎶
くずまきワイン 厳選濃厚山ぶどう&辛口 レアリティ
辰巳:まずは飲まないとね、喋れませんよね笑。
辰巳:あーーー。やっぱり葛巻といえば、、ヤマブドウですが、今日は「ヤマブドウワインRARITY (レアリティ)」。*クラシックの方じゃなしにレアリティなんですね?
(*山ぶどうワインクラシックhttps://www.kuzumakiwine.com/SHOP/W024.html)
漆真下:クラシックの方は”(酸化防止剤)無添加”のワインなんですが、これは樽熟成したものです。
辰巳:残糖は?
漆真下:若干、、、ですね。
辰巳:クラシックよりこちらの方が少しふくよかな甘みがありますよね?
漆真下:アルコール発酵とMLFを一緒にやっているので割とまろやかな、、、。
辰巳:シェフ、どうですか?今日もヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢の井村貢シェフにお付き合いいただいています、ぁ、お料理も作っていただいてます笑。
井村:いやぁ、ビックリしました。赤いフルーツを煮詰めたような濃厚な香りがします。
辰巳:このキリっとした酸味もいいでしょう?「気持ちがリフレッシュする」そんなワインですよね。
漆真下:ありがとうございます。
辰巳:これ、メイン料理にももちろんいいんですけど、食事の前半にもいい気がします。
葛巻っていう町は岩手県の北の方にあるんですけど、シェフご存知でした?
井村:いえ、初めて知りました。
辰巳:井村シェフは大阪出身、東北遠いんでねー。僕は仕事柄しょっちゅう行ってるんで把握してますが、新幹線もどっちかっていうと盛岡駅より(青森の)八戸駅の方が近いんですよね。
井村:そうなんですか?
辰巳:八戸から南に1時間ぐらい、盛岡だったら北に1時間半ぐらいという山ん中なんですよー。もうなんにもない笑、人の数より牛の数の方が多い笑。人口はどれぐらいでしたっけ?
漆真下:6000人、
辰巳:、に対して牛は?
漆真下:1万頭、爆。
辰巳:「ミルクとワインとクリーンエネルギーの町」。ワインがたくさんあって、ミルクもたくさん採れて、電力も?
漆真下:主に風力ですね。今(発電機)34基あります。
辰巳:風が強いんですか?
漆真下:そうですね、年中いい風が吹いてるって感じですかね。1000m級の山の尾根に風車が立ってる。。。
辰巳:それとヤマブドウ!もともと豊富に採れたんですよね?
漆真下:そうですね、子供の頃は私も山に行ってよく採ってたっていう、天然のヤマブドウが豊富にある土地柄です。
辰巳:最近では畑でも栽培されてますけど。もう日本一のヤマブドウの産地!、なんですよ。ですからヤマブドウジュースとかヤマブドウジャムとかお菓子に使ったりだとかね。でもやっぱりワイン旨いですよね。
漆真下:ありがとうございます。
辰巳:このワインはおいくらですか?
漆真下:3500円です。
辰巳:クラシックが3000円でしたっけ?
漆真下:頷、うちのワインの中ではトップの位置づけです。
辰巳:さ、こちらに合わせてのお料理はなんでしょう?
牛頬肉と人参の煮込み
井村:赤ワインが余韻の残る香りでしたので、喉の奥に余韻が残るようにとお肉の煮込み料理。今日はゼラチン質が豊富な牛の頬肉を使いました。頬肉とニンジンだけを赤ワインで煮込みまして、、、ワインにはピッタリ合うんじゃないかと思うんですが。
辰巳:ちなみに煮込むワインは何を使ったんですか?
井村:笑笑(←企業秘密のようです)。えっと、わりとさっぱり目の、、、。あまりドギツいワインですとニンジンが負けてしまう、あくまでも野菜のふくよかな甘みを際立たせたいので。
辰巳:単に”赤ワイン煮込み”とかよく言いますけどね、赤ワインも使いようですよね。このヤマブドウのワインもちょっと高いですけど、使ったらいいソースできそうですねぇ笑。
井村:できそうですねぇ笑。(←高いソースになりますね)
辰巳:ではいただきましょう、いただきまーす!
漆真下:合いますね、美味しいです♡
辰巳:これ牛肉は葛巻のじゃないとは思うんですけどどこの?
井村:これはオーストラリアの。
辰巳:もちろんこれも美味しいんですけど、*葛巻の牛肉もぜひ使ってみてください。葛巻町から美味しいものもお安く卸しますので笑。
(*くずまき高原牛 参考サイトhttps://kuzumaki-milne.com/gourmet/beef)
漆真下:ぜひ、よろしくお願いします笑。
辰巳:うん、このワイン久しぶりに飲みますが、美味しいですね♡ヤマブドウといえば*山幸(やまさち)。
(*山幸参考サイトhttps://www.tokachi-wine.com/topics/7665.html)
漆真下:山幸はすごいですよね。
辰巳:あとはどこ・・・?ライバルは?情報交換してるとことか?
漆真下:*ひるぜんさん**白山さん、***奥出雲さんなんかはずーっと一緒に頑張ってます。
(*ひるぜんワインhttps://hiruzenwine.com
**白山ワイナリーhttps://www.yamabudou.co.jp
***奥出雲葡萄園https://okuizumo.com)
辰巳:ヤマブドウは大好きなんで各地歩き回ってますよ。
さ、軽く1杯飲んだところで漆真下専務のリクエスト曲を聞いてみたいと思います。今日は何にしましょうか?
漆真下:えーと、ドゥービーブラザースの「What a fool believes」。
辰巳:オレ聴いたことあるかなぁ(←もはや定番のセリフ)。ではどうぞ!
ドゥービーブラザーズ「What a fool believes」(1978年)
https://www.youtube.com/watch?v=dJe1iUuAW4M
辰巳:1978年の曲、のようですね。聴いてみると、なんか懐かしさは、、、ウェストコースト?イーグルスとかその頃の曲ですよね。
漆真下:はい、はい、はい、そうですね。
辰巳:同い年ですから1977年に大学に入学してるんですよね?
漆真下:そうです、秋田の。
辰巳:だから2回生(2年生)ぐらいの時の思い出?どういう学生でした?
漆真下:アメリカの西海岸にホント憧れてました。フリスビーとかローラースケートとかそんなので遊んでばっかり笑。
辰巳:三陸は東ですけど秋田は西海岸ですもんね笑。
漆真下:夕陽がね、いいんですよ。すっごいおっきな真っ赤な夕日が沈み込んでいくあの場面が、、、今も思い出します。
辰巳:ガールフレンドもいて?
漆真下:いやいやいやいや、それは・・・笑笑。いえ、あの、笑。
辰巳:いなくはないでしょう!?
で、その頃はどんなお酒飲んでました?
漆真下:もう秋田は日本酒ですね、ガンガン飲んでました。
辰巳:何が好きだったんですか?
漆真下:*刈穂です。
(*秋田酒造の代表銘柄https://www.saketime.jp/brands/134/#maker)
辰巳:あの辺も酒処で「新改」とかいーっぱいありますけどね、刈穂って確か辛口でしたよね?
漆真下:そう、辛口タイプですね。
辰巳:酒豪だったんですか?
漆真下:浴びるっていうか、、、爆。
辰巳:一升とか?
漆真下:ありますね。(一同:驚)
辰巳:秋田の飲酒量は日本でもトップクラスですよね?秋田か高知か、とか?さっきのリクエスト曲の頃は19歳でしたけど。飲んでましたよね?
漆真下:アハハハハハ、ですね笑笑。
辰巳:あの頃は”大学入ったらフツーにお酒解禁”っていう風潮でしたからねぇ。そういう時代でした。
生まれ育ちが葛巻で、秋田の大学出て就職をどうするか?秋田にしようかな?盛岡に行こうかな?あるいは東京に出ようかな?とかは考えたんですか?
漆真下:「東京はちょっと怖いな」って感じで笑笑、盛岡に。食品会社に就職しました。「*白石食品」っていう、まぁ製パン会社ですね。
(白石食品工業株式会社https://www.siraisi.co.jp)
辰巳:「白石パン」ってわりとおっきなとこですよ。もう長い付き合いなんですけど初めて聞きました。じゃぁ20代はそこで?
漆真下:10年お世話になりました。
辰巳:へぇぇ、その時代は楽しかったですか?
漆真下:そうですねぇ、わりと。仕事は製パン会社なんで早起きで、配送の手伝いなんかもやってました。辛い面もありましたがこれはこれで。『盛岡の夜』とかありましたので笑笑。
辰巳:『秋田の夜』と『盛岡の夜』、どっちがどうですか?
漆真下:どーーぅですかね?どっちもいいですね笑。
辰巳:盛岡は賑やかですもんね。秋田はやっぱり「秋田美人」(←やっぱりこっち方向に持っていくんですね)。若い頃の感想としてはどっち?
漆真下:なんか、、、どう言ったらいいんでしょうか、、、(←めっちゃ困ってます)、どっちも、どっちも、良かったです汗。
辰巳:ちなみに奥様は?
漆真下:あー岩手、久慈(出身)です。
辰巳:あー、じゃなかなか言えませんよね、秋田の方がいいとか盛岡の方がとか笑。
漆真下:ふふふ、そうです。
辰巳:笑笑。学生時代に飲んでたのは日本酒だったと?
漆真下:ですね。日本酒に馴染んでました。
辰巳:では「ワインに目覚めるのはいつ頃から?」っというお話は来週になりそうですが、今簡単に「ワインとの出会いは?」
漆真下:私長男なんで、”いつかは実家に戻らなければならない”ということで盛岡で10年お世話になって葛巻に戻った時に、たまたま「くずまきワインで営業の人を探してる」っていうのを知ってお世話になったのがきっかけです。
辰巳:へぇ、何年だったんですか?
漆真下:葛巻ワインができたのが昭和61年ぐらいでしたので、それからしばらく経ってから、平成4年に入社しました。
辰巳:その時はまだ「くずまきワイン」という名前じゃなしに、
漆真下:葛巻高原食品加工株式会社でした(長っ)。
辰巳:葛巻高原食品加工株式会社!来週までに覚えておきます笑。今日はこの辺りにしておきましょう。また次回!
全員:ありがとうございました!
(お断り:番組のOAとこの原稿の掲載には時差があります。現在提供されているワインとお料理はお店にお問い合わせください。)
News Data
- ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2021年3月4日放送回
- ワイナリー
岩手くずまきワイン
https://www.kuzumakiwine.com- 収録会場
ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/