ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2020年8月27日OA

この7月から新たに始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインDE乾杯!」』8月のゲストはワインアンドワインカルチャー(株)代表の田辺由美さんです。ワインの知識を持った人材を育成し、日本のワイン文化の活性化に注力している田辺さん。”ワインを教えること”を業にするようになったきっかけ、さらに彼女が主宰する女性だけの審査員による「サクラアワード」のことなど、最終回も盛りだくさんです。(全4回 4回目)
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ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

辰巳:こんばんわ、辰巳琢郎です!8月は暑い夏に行きたいなという気持ちを込めまして、北海道「十勝ワイン」を特集してお送りしています。お客様は今回が最後になります、ワインエデュケーターの田辺由美先生です!

田辺:今回もよろしくお願いしまーす!

辰巳:さぁ、今日は何お話をしようかなー。前回もなかなか話が先に進まなくて。

一同:笑

田辺:笑笑。前回はまだ(私が)30代の時で終わってます。

辰巳:ご主人の赴任先のアメリカでワインの勉強をして、ワインの世界に入ってこられたという・・・。で、日本に帰ってからはどうされたんですか?

田辺:やはりワインの仕事をしたいと、そういう気持ちが膨らみました。大学の”津田梅子さん”(津田塾大学の創始者、田辺さんの出身校です)っていう人は、「女性でも働くのが人間としての義務」だと、、、。その教えを思い出しまして。

辰巳:今度5000円札でしたっけ?

田辺:あ、そうですね、なりますね。よくご存知で。

辰巳:でもそのキャリア(商社の電算部)をあっさりと捨てたのに、また仕事に戻りたいと思われた。梅子さんの遺伝子が・・・。

田辺:はい、そうですね。それと「このころから楽しんでたワインをどうにかしたい、あまりにも日本人がワインのことを知らなすぎる」ということで、廣屋さんという問屋に入りまして。そこでその頃のお酒の業界では珍しかった女性チームを作って「酒販店の奥様たちにワインを教えて、そして売っていただく」ということを始めたんです。

辰巳:そうだったんですか!?その時の後輩が石井もと子さん(ワインジャーナリスト)だとか他にも何人かいらっしゃいましたよね?

田辺:今は業界にいない方もいらっしゃいますけど、シェフと結婚した方がいたりだとか、

井村:含笑。

田辺:あとは農大で発酵勉強した人だとかがメンバーでした。
それが1980年のこと。

辰巳:ワインのキャリア、やっぱ長いんですね!

田辺:ははは、そうですね~、40年になりますね~。
その頃はちょうど日本にフレンチブームが起きた頃でもあったんですよ。(1970年の大阪)万博が終わってシェフたちはフランスに渡って、フランス料理を学んで日本に戻ってきた。井上さん(シェ・イノ)や石鍋さん(クィーン・アリス)、三國さん(オテル・ドゥ・ミクニ)、坂井さん(ラ・ロシェル)とか、今や有名になったシェフたちが活躍するようになって。そんな時だったんで、ワインも”いいものをちゃんと”売らなくちゃいけない。そのためにはソムリエ!
時を同じくして日本にもソムリエ協会(当時は厚生省の法人)ができて、検定試験も始められて(1985年~)。そこでみんなに検定試験を受けてもらって、たくさんたくさんプロのソムリエを育てないと日本のワイン文化は育たないだろうと。

辰巳:日本のワイン文化を育ててこられたんですねぇ。でもそのルーツは「十勝ワイン」・・・。

田辺:やはり、父が私に与えてくれた使命かなと!

辰巳:お父様も喜んだでしょうねぇ。

田辺:でもねぇ、父が生きてる時は、大正の人間ですから「女は家にいて、、、」っていうタイプでした。ま、でも私がワインの世界に入ってることは陰ながら応援してくれてましたけど。

辰巳:つい5年ぐらい前にお亡くなりになりましたけど、生きていらっしゃれば今100歳ぐらい。本当に元気なお父様でしたねー。
さて、今日はその「十勝ワイン」の「ビンテージ」の赤で乾杯したいと思いまーす!


北海道産ビンテージ 2017

全員:カンパ~イ!!!

辰巳:あー、十勝ワインってほんと変わってきたなー。今日本に300ナン十軒ってワイナリーがあるんで、全部のワインをずーっと飲み続けてられないんですよ。十勝ワインは老舗なんで、自分の中での”印象””イメージ”を固めてあったんですけど、今回新ためて飲んでみると進化してますねぇ。

田辺:「ワイン城」と私たちが呼んでる十勝ワイナリーができたのが1974年のことだったんです。父曰く「ワイナリーはフランスのシャトーのように築らなくちゃいけない、丘の上に築らなくちゃいけない。そしてそこにはレストランを作らなくちゃいけない」。そこにお客様に来て頂いて、ワインと料理を楽しむ。「料理なしにワインはありえない」というコンセプトでそこにレストランも作ったんですね。
そこも50年近く経ちましたので、今年リニューアルがありまして。

辰巳:え、変わったんですか?どういう風に?

田辺:レストランのお料理も全部変えましたし、ショップもワインツーリズムできた方たちに喜んでもらえるようなスタイルに。っと言いながら私も今年まだ行けてません笑。

辰巳:まぁ仕方ないですけどねー、でもそろそろ行きたいですねー。
さ、今日のワインは「十勝ワイン ヴィンテージ2017」。十勝ワインの新しいシリーズの赤ワイン。どういうワインなんですか?

田辺:これは”北海道のいいとこ取り”みたいなワインで、メインが清見(キヨミ)という北海道ならではのブドウ、それからツヴァイゲルトというオーストリアの品種、そして十勝で(ヤマブドウ×清美)交配した山幸(ヤマサチ)というブドウをブレンドしたワインで、ホントに十勝のいいところを凝縮したようなワインじゃないかな、と思います。

辰巳:初めて飲むんですけど、い~い出来ですね。

田辺:この香りの中に山幸、そして山幸の親のアムレンシス(ヤマブドウ)があるんです。

辰巳:大陸(ロシア)から入ってきたこのアムレンシス、元々は陸続きだったんでしょうね。

田辺:もともとアイヌの人たちがこのブドウを食べたりジュースを作ったりして、糖分とかの栄養を補給してたんです。
グラスを回すと、その香りがグラスの中に広がる・・・。そういうワインじゃないかなぁと思うんです。

辰巳:ぁ、裏(ラベル)に書いてました。山幸が61%以上入ってる。ツヴァイゲルトが32%、でー、清舞(セイベル13053×ヤマブドウ)が7%!
こういうブレンドのワインって毎年変わるんですよねー。年によってブレンドする品種や比率が変わってくるんで、ここは気をつけないと。
(2016ヴィンテージは「清美」「ツヴァイゲルト」「清舞」の順になっています。)
https://www.tokachi-wine.com/list/detail/71.html

田辺:あら、だから香りの中に山幸がしっかりと出てるんですね。

辰巳:樽で熟成されているし。これで1700円ぐらい?(税込1702円)。信じられない。。。
今日もこのヴィラ・デ・マリアージュの社長(通称ベーやん)、田鍋カツミさん?

ベーやん:真己(マサミ)ですっ!

辰巳:こういう時だけ反応早いねー笑。このワイン、どうすか?

ベーやん:いいす!

田辺:なんか”オトコのワイン”って感じしませんか?

ベーやん:実際のアルコール度数(12%)以上にアルコールの強さを感じるというか。

田辺:ボディが。

辰巳:パンチが。でもガツン!じゃなしに、なんかシャープな感じですよね。

田辺:私はこの山幸というブドウが大好きなんです。”テロワール”っていう言葉がありますけど、その(池田の)テロワールがこのワインに凝縮されてる感じがいたします。

辰巳:このお店で出してくださいね。たくさんの方に飲んでいただきたいな♡
シェフどうですか、このワイン?

井村:非常に野性味に溢れてて、タンニンも効いてますし、完成度高いと思います。

田辺:ありがとうございます!で、今日もシェフのお料理と?

(料理登場)

井村:はい、野性味溢れるワインなので、「鳥もも肉のコンフィ」。今日はこれにハニーマスタードを塗り込んで、香草をたくさん使ったお料理に仕上げました。

辰巳・田辺:ほぉ!

井村:実はソースの中にお酢を使ってるんです。お酢の中でも酸味の強いシェリービネガーを使ってみました。

辰巳:う~ん、合うなぁ。

ベーやん:おいしっ!手前味噌ですけどこれ美味しいです、食べないと損します笑。

辰巳:井村シェフ、ただもんじゃぁないな笑。

田辺:”ワインを知ってる”シェフだと思いますね。ワインがあることによって、このお料理が2倍3倍美味しくなる。

井村:ありがとうございます(照れ笑い)。

辰巳:いやぁ、最高の褒め言葉ですよね。

ベーやん:シェフの経歴触れてくださいよ、すごいんですから!

辰巳:じゃ、30秒でまとめてください笑。

ベーやん:じゃ、「タスキ・ドール」って会がありまして、、、。

辰巳:タスキ通り?襷をつけて歩く通り?(なんつーボケ?)笑笑

田辺:エスコフィエ?

ベーやん:はい。(日本)エスコフィエ協会の会員で、今は「タスキ・ドール」っていう名前になったんですけど。

井村:若手のシェフにタスキを繋いでいくという、アラン・デュカスさんが名誉会長で。

辰巳:そのタスキは日本語の襷?

井村:そうです、”金色の襷”の意味。

田辺:料理界の東大ですからね。

[後日改めて井村シェフに上記の組織について伺いました]
★料理界の東大とは、日本では「大阪あべの辻調理師専門学校」のことで、こちらの教育編成委員会の外部委員を私がやっております(3年間)。
★田辺さんのおっしゃっているエスコフィエとは「日本エスコフィエ協会」のことです。私は入会して6年目くらいで、ディシプル会員になっています。https://www.escoffier.or.jp
★タスキドール→「クラブ ド タスキドール」というシェフの会です。3年前に発足当時から入会してます。
会長 上柿元勝氏(神戸ポートピアホテル アランシャペルの初代料理長、元ハウスボスホテルズの総料理長)
副会長 三國清三氏(四ツ谷 オテルドミクニのオーナーシェフ)
名誉会長 アラン・デュカス氏(言わずと知れたフランス料理界の巨匠)
会長が師匠なので私の兄弟子などが沢山所属する会です。

(30秒は大幅に超えましたが、井村シェフが本格フランチの料理人だということが証明されたところで話は料理に戻ります)

辰巳:ワインもこの料理に合わせて広がっていきますよね?いちばん幸せな形。

田辺:マリアージュ(結婚)、素晴らしい相乗効果。

井村:はい、そうですね。ぜひワインと一緒に召し上がっていただきたいです。

辰巳:ワインの減りが早いっ!継ぎ足しますんでその間に田辺さんの今日のリクエスト曲を!

田辺:最後に”ガツン!”という曲笑笑。前回3回(ドリカム、中丸三千繪、尾崎亜美)とはスタイルは異なるかもしれませんが、、、。クイーンの「ボヘミアン・ラプソディー」を!。

辰巳:!どうしてですか!?

田辺:え?あのーですね、*クイーンの映画を観たんです。最初に観たのは飛行機の中、もう素晴らしくて。そして去年、中丸三千繪(ソプラノ歌手)さんのお宅に2週間ぐらいお邪魔してたんですけど、その時毎日毎日ずぅーーっとこの映画が流れてたんです。もう朝からイタリアワインぐびぐび飲みながら笑笑。
(*映画「ボヘミアン・ラプソディ」12018年公開)

辰巳:でもクイーンの世代じゃないでしょ?僕はもうちょい後ぐらいな気が・・・。(注:クイーン結成は1970年です)

田辺:でもね、「こういう人生もあるんだ」っていうこと、そしてクイーンの音楽性。(ボヘミアン・ラプソディは)オペラから構想を得たクラシックとロックの融合。音楽っていうのは一つの方向じゃなく、全てを包括した「和」だと思うんです。ワインも然り、”ジャンル”じゃなくて、”ブドウ品種”でもなくて、「ワインっていいもんなんだ(音楽っていいもんなんだ)」「人を平和にするものはジャンル関係ないよ、国関係ないよ」、っていうところにこの曲と繋がるものを感じました。

一同:へぇぇぇ(感嘆)

辰巳:じゃぁ、一緒に聴きましょう!
https://www.youtube.com/watch?v=fJ9rUzIMcZQ

辰巳:はい、クイーンのボヘミアン・ラプソディでした。僕この映画観てないんで、今度ちゃんと観ようと思います。
さて、今週ももう終わろうとしてまして、まだぜんぜんお話足りないんですけど。
最近は「サクラアワード」、これは大ヒットですよね?もう何回めですか?

田辺:7回、次で8回めになります。

辰巳:「サクラアワード」っていうのは女性だけの審査員によるワインのコンクールなんですよね?”ワイン業界の活性化”という意味では素晴らしい功績をおさめてますよね?

田辺;ありがとうございます。世界中から4300本のワインがエントリーして、北海道から沖縄まで、全国の(女性の)ワインのプロたち先生たちが560人が来てくださって(審査は東京で行なっています)、ワインをテイスティング、100点満点(方式で)点数をつけて、上位を表彰するんです。
この10月からまたエントリーが始まるんですけど、もうすでに世界の生産者から「今年はいつからだ?」「エントリーするから」という問い合わせが来てます。日本人の女性は非常に味覚がいい、旨みや繊細な味わいを知ってて、日本人の女性が選ぶワインってのが高く評価されてるんです。ぜひ”サクラアワードのシール”が貼ってあるワインを買っていただけたら嬉しいなと思います笑。

辰巳:ワインは多様ですからね、”女性が好きな””女性が評価する”とかなんか指標がないとね。そういう意味では画期的なコンクールであると思います。十勝ワインは出品してないんですか?

田辺:出品してます。日本のワインも個性的なものがどんどん増えて今は(特別賞のカテゴリーに)「日本のワイン賞」もあるんですよ。
それとは別なんですけど私は北海道のワインの活性化も道庁と一緒にさせていただいてるんです。

辰巳:旗振り役ですよね。

田辺:長野県の原産地呼称についても(辰巳さんと)一緒にやらせていただいてますし。日本のワインを応援していくということは、父からも頼まれている大事な使命かな、と思ってます。
このお店も”この地域で”日本ワインを広めていく、そして辰巳さんは「日本のワインを愛する会」の会長として、日本のワインを盛り上げていく。そのお手伝いをさせていただけたら嬉しいなと、思っております!

辰巳:まだまだこれからですからね。美味しいワインを飲みながら
日本のワイン界を盛り上げていきましょう!今日はありがとうございました!

田辺:ありがとうございました!

(お断り:番組のOAとこの原稿の掲載には時差があります。現在提供されているワインとお料理はお店にお問い合わせください。)

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2020年7月16日OA

2020年8月27日放送分

ワイナリー

*十勝ワイン(池田町ブドウ・ブドウ酒研究所)
https://www.tokachi-wine.com
*田辺由美
http://www.wincle.com/profile.html
*ワインアンドワインカルチャー株式会社
http://www.wincle.com/outline.html
*サクラアワード
http://www.sakuraaward.com/jp/index.html

収録会場

★ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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