この7月から新番組がスタートしました。「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」。前身の「一緒に飲まない?」同様、日本ワイン業界からゲストをお招きしてお話を伺いますが、収録会場となる「ヴィラ・デ・マリアージュ多摩」の社長とシェフも交えた”ワインと料理のマリアージュ”、”ゲストが思い出の1曲をリクエスト!”など新たな試みも。だいぶにぎやかになった新しい番組をお楽しみください!
第1回目のゲストはサッポロビール(株)グランポレール チーフワインメーカーの工藤雅義さんです。(全3回)
番組内容、登場人物など詳しくはこちらをごらんください。
辰巳:はい、ということで今日から始まりました(前週は0号として生放送でお送りしました)、『ヴィラ・デ・マリアージュ多摩』の個室からお送りいたします。出演は、”ベーやん”(ことヴィラ・デ・マリアージュの社長、田鍋真己氏)ん?どこ出身?
田鍋:ぁ、埼玉です。
辰巳:なんかベーやん言うたら関西の感じですけどね笑。ノリは関西やから、じゃ、ベーやんってことで(以後表記は”ベーやん”)。よろしくお願いします!
この番組は料理もご用意していただくのでここの料理長、井村貢シェフにもご登場いただきます。
井村:よろしくお願いします!
(以上3名がレギュラーパーソナリティーです。)
辰巳:井村シェフは大阪?
井村:はい、大阪です。
辰巳:関西弁は?ベーやんしゃべられへんし笑。
ベーやん:ホンマ、しゃべられへんゎ(思い切りパチモンの関西弁でした)爆。
辰巳:じゃぁ(関西弁は)やめましょー笑。ここからはゲストをお迎えしたいと思います。日本ワインの造り手を順番にご紹介していきます。サッポロビールが手がける「グランポレール」っていう日本ワインのブランドがあるんですけど、そのワイングループリーダー、工藤雅義さんです!
工藤:よろしくお願いします!
辰巳:緊張してます?
工藤:だいぶ緊張してます笑。
辰巳:もうちょっとマイクに近づいた方がいいんじゃないですか?なんだかマイクを怖がってるような・・・笑。(人前に)出るの苦手なんですか?
工藤:あー苦手ですね。
辰巳:そんなことないでしょ!?特に最近はリアルワイン会ができなくて、ZOOMワインセミナーとかあるしね。どんどんしゃべりが上手になってきた、あるいはしゃべりが上手じゃないとワインが売れないとかね。ここ大事ですよー(予備校の先生みたい)笑。
ご出身どちらでしたっけ?
工藤:広島県尾道市です。
辰巳:尾道!?綺麗ないいところです尾道。でも今回、雨の被害があってちょっと心配なんですけど。。。
で、尾道で高校生まで?
工藤:そうです、高校まで尾道。
辰巳:そのあとは?
工藤:そのあとはー、広島の大学に行ってます。
辰巳:あ、そうですかー?そのあとサッポロビールに入社?
工藤:(頷)もう30ウン年前ですか。
辰巳:30ウン年前?ワイン業界の場合、年を言う(隠さない)のが普通なんですよ。なぜかと言うと、自分の生まれ年(ヴィンテージ)がワインにとってどんな年かわかるから。
ベーやん何年生まれ?
ベーやん:1982年です。
辰巳・工藤:えぇ年や(工藤さんは関西弁ではない)、素晴らしい年!ボルドーの最高の年!
辰巳;ヴィンテージワイン、いっぱい持ってんでしょ?
ベーやん:笑、そうですね、記念に笑。
辰巳:ちなみに井村シェフは何年生まれ?
井村:1972年生まれです。
辰巳:ちょっとビミョ~な年ですね笑笑。で、工藤さんは?
工藤:えー、ちょうどみなさんと10年ずつ違ってましてね、1962年生まれです。
全員:ほうぅぅぅ!
辰巳:(辰巳さんのヴィンテージは1958年です)近くにスーパーヴィンテージの59年とか61年とかあるんでね。58年は影に隠れた、まぁまぁな年なんですよ。62年ってあまりなくないですか?
工藤:そ、それはどういう・・・笑笑。
辰巳:62生まれの人の性格がどうこうというわけでなく、この年のワインがどうだったか?だって62年のワイン探すの難しそう。どうですか?
工藤:す、すいません。その頃、、、私まだちっちゃかったもんで・・・。
辰巳:そ、その頃って・・・。
一同:爆
辰巳:いや、真面目に答えてくれて嬉しいですけど笑。
どうしてサッポロビールに入社されたんですか?
工藤:私は最初からワインを造る部門にいまして、大学時代”発酵”を勉強してたんですけど、、、。
辰巳:広大(広島大学)?
工藤:はい、すごく複雑なもの、、、簡単そうに見えて複雑なものってすごく不思議だなと思って、、、。
辰巳:つまり、元々お酒が好きでー、お酒の勉強を大学でしたわけなんですね笑?
工藤:はいはいはい。
辰巳:農学部?
工藤:広島大学の工学部ですね。
辰巳:その中でいろんな発酵を勉強してて?広島はね、日本酒蔵もいろいろあって、(国税庁の)酒類総合研究所もあったりして酒処でね。酒強い人多いですし。で、大学で勉強するうちワインがいいな、と思ってサッポロビールのワインに、、、?
工藤:えっと、実はそうではなくってー。私は大学の時は、日本酒がすごく好きで飲んでたんですけど、ま、たまたま縁があってワインを造る会社に入ることができたので。それはすごく良かったと思います、今考えてみると。
辰巳:でも志願せずに引っ張られたというわけではないんでしょ?
工藤:私がやりたかったのは、”発酵”を使って何かをやりたかった、ので、ま、そういう意味では日本酒もワインも一緒ですよね。
辰巳:でもビール会社じゃないですか、サッポロビール。
一同:笑笑。
工藤:うんと、そうですね笑。ちょっとね、私も変わりもんでして。
ビールの方じゃなくてワインの方を(選択しました)。
辰巳:っということは”ビール”じゃなく最初から”ワイン”造るつもりでサッポロビールに入った?
工藤:そうですそうです。
辰巳:元々は日本ワインってのはマイナーなジャンル(だった)。新入社員を採ったりはなかなかできなかったりね、ワイン造りたいんだけどどこに行ったらいいかもわからなかったし、、、。その中で(サッポロを)見つけたんですか?
工藤:そうですね。大学の教授が「そういう話があるけどどうか?」って。じゃ、面白そうだなってことで。
一同:へぇぇぇ。
辰巳:今の日本ワインを造ってる人たちって、最初からワインを造ろうとか思ってる人、そんなに多くないんですよね。
ベーやん:あ、そうなんですか!?
辰巳;そう、会社が「ワイン事業部」を始めて、今まで全く関係ない人たちに「おまえワインやれー!」みたいな感じなのも結構・・・
(社内人事ですね)。
ベーやん:あ、そうなんっすね笑?
辰巳:そういう意味ではね、ちゃんと意思を持って入ったサラブレッドみたいな笑。
べぇやん:そうっすよねぇ、ビール会社ってイメージですもんねぇ。
辰巳:わかりやすくいうと、コネ入社みたいな感じ、だけどー、、、
場内爆笑
工藤:まさに。コネ入社です笑笑。
辰巳:いい意味での笑。これ大事なことなんですよ、別にお役所じゃないんだから公平にする必要なんてまったくない。
工藤:んーーー。
ベーやん:そうですよ。
うちもやっぱり多いですよ、兄弟(で従事してる)とかね。やっぱり信頼できるんですよ。身元がちゃんとしてるスタッフが働くっていうのはいいと思います僕は。
辰巳:うちの事務所もスタッフは公募ってなんか怖いからやっぱり誰かの紹介じゃないとね。。。
ちょっと話が硬くなってきちゃった。じゃ、ここからはワインを飲みながらいきましょうか?
今日はサッポロさんから持ってきていただきました!グランポレールの安曇野池田のソーヴィニョン・ブラン2017!これをちょっと、飲みましょう!ベーやん、こと田辺社長自らサーヴをしていただきます。
グランポレール安曇野池田 ソーヴィニョン・ブラン 2017
辰巳:ではではでは、「日本ワインでーーー」
カンパ~イ♪(男衆4人の声が響きます)
辰巳:うん、あーーー!
ベーやん:いいですね、進みますね、これ。どんどん飲んじゃいますよ笑。
辰巳:どんどん飲んでね笑。
井村シェフ、このワインどうですか?
井村:非常にスッキリしてるんですけど、繊細な香りがあるワインだと思いました。
辰巳:このワイン初めて?(井村:頷)あのね、この地域、安曇野。白馬山麓がバァーっと見える素晴らしいところ。ね、そうですよね、工藤さん?
工藤:はい、畑から北アルプスがちゃんと見えて、水も綺麗な場所ですよね。
辰巳:わさびも栽培されててね。水も景色も空気も綺麗。
いやぁ久しぶりに飲んだけどこれ美味しいな。
ベーやん・井村:美味しいですね。
ベーやん:(ボトル眺めつつ)裏に工藤さん書いてあります。
注:裏のエチケット(ラベル)に工藤さん載っています。
辰巳:面白いこと書いてあったら読んでください。
全員爆笑。誰からともなく「面白いこと書かないよね、ここには」の声。
ベーやん:ちゃんーとしたワインの講釈が書いてあります。
辰巳:これ、樹齢は?
工藤:これはまだまだ若いです、植えたのは2011年。
辰巳:2017ヴィンテージだからまだ5~6年・・・。
ベーやん:あれ、収穫日が書いてありますよ、2017年の9月12日から14日って。日本ワインはこうやって(収穫日とか)書くもんなんですか?
工藤:あの、書くところ(ワイナリー)もありますけど、あまりないと思いますね。っていうのは、収穫日っていうのはある種企業秘密・・・なんですよ。いつ頃収穫するかってすごく大事なんで。ただ我々は、そこもワインの情報の一つとして開示したいなと思ってまして。
ベーやん:へぇぇぇ。
辰巳:それでこの時期ってちょっと早め?ソーヴィニョン・ブランってこんなもんですか?
工藤:そうですね、そんなもんだと思います。
辰巳:ソーヴィニョン・ブランって柑橘系の香り、いわゆる黄色い香りとか草っぽい香りとか、、、。ほんとにフレッシュで爽やかな香りがしますね。今梅雨場ですが、爽やかな風が吹いてきそうな、そんな感じがするワインですよね。
ベーやん:このヴィラ・デ・マリアージュのお庭で飲むのに良さそうなワインですね(ちょっと営業トーク笑)。
工藤:酸味がすごく豊かなワインなので、これからの夏の季節にはとてもいいと思います。おっしゃる通り外飲みがいいと思います。
辰巳:どんなお料理がいいんでしょうね?
工藤:まぁ夏野菜使ったお料理とかいいんじゃないでしょうか?
辰巳:っというわけでこのヴィラ・デ・マリアージュの井村シェフにおつまみを用意していただきました。
井村:今日は2種類です。このソーヴィニョン・ブランの酸味に合わせてまずは「夏野菜を使ったマリネのお料理」ナス、ズッキーニ、オクラ、ミョウガ、パプリカなど、わりと水分の多い野菜を使ったマリネ。もう一つは「スモークサーモンとクリームチーズをオリーブオイルでマリネして合わせたサラダ」です。
辰巳:普段こちらでも食べられるんですか?
井村:はい、ぜひこのワインに合わせて提供したいなって思ってます。
辰巳:じゃぁみんなでいただきましょう!先ずは夏野菜のマリネ。うん、、、うん、、、いいんじゃないですかこれ。ベーやんどぉこれ?
ベーやん:私はスモークサーモンの方食べたんですけどいいですね、これ。チーズと合いますね。
井村:そうですね、チーズが濃厚なんで。
ベーやん;進んじゃうな、これ笑。
工藤:はい、すごくいいと思います。
井村:ありがとうございます!
辰巳:この辺でー、工藤さんなんかリクエストがあるそうで。この番組、新たにゲストの方にリクエスト曲を選んでいただくという企画。記念すべき第1回目のリクエストは?
工藤:はい、イーグルスの「ホテルカリフォルニア」をお願いします。
辰巳:いいですねー♡ベーやん知らないでしょ?
ベーやん:いや、聴いたことないですねー(←ボケではありません、マジです)。
辰巳:(井村)シェフは?
井村:知ってます!
辰巳:えっと、1977年の曲で、私が大学に入った年。ってことは工藤さんは高校生ぐらいの頃?
工藤:まだ中学生の頃かな。
辰巳:昔は(ラジオの)深夜放送で流れてましたよね?なんでこの曲?
工藤:会社入った後カリフォルニア大学でワイン研修にさせてもらったんですけど、その頃たまたま車で運転してる時にかかって(カーラジですかね?)「そういや、中学校の頃聴いたな」って思い出して、そこに今いるんだなってすごい感慨深いものがあって。。。
辰巳:じゃ、ちょっと聴いてみましょ!
辰巳(ベーやんに向かって)どう?覚えてる?
ベーやん:サビで「あーこの曲か」と。
辰巳:(工藤さんに向かって)この曲が流れると、ワイン勉強してた頃を思い出すとか?
工藤:思い出しますね、はい、いろいろ。悲しいぃ思いもしましたし、苦しい思いもしましたし。。。(場内笑)
辰巳:悲しい思い???ワイン造り?誰かにフラれた?
工藤:イヤイヤ、その時はもう結婚してたんでそういうことはなかったんですけど。
辰巳:あっ、結婚してたんだ!?
工藤:そうです、新婚で(カリフォルニアに)行かせてもらいました。
辰巳:ふぅん、そうですか。でもこのワインにもなんか合いますよね?この青っぽい、なんか空とか海とかっていうイメージがあるワインだと思いますよ。
ベーやん:音楽とワインって合うんっすね。
辰巳:じゃぁ来週は、工藤さんのカリフォル時代のことをお聞きしましょうかね。若い(ころの)修行時代のこととか、そんな話していただけます?
工藤:はい、わかりました。
辰巳:次回までに話のネタ、考えといてください笑。
あれ、なんかあっという間に終わっちゃいました。
ベーやん:そうですね、あっという間でした。
辰巳:こんな形で、この先どうなっていくかはわかりませんが、逆にそういう意味ではまだまだ自由ですので、どうにでもなる、と笑。
これからもこの番組、末長くお聴きください。
ベーやんこと田鍋真己社長、そしてヴィラ・デ・マリアージュの井村貢シェフ、そして本日のゲスト、サッポロビール(株)チーフワインリーダーの工藤雅義さんにお越しただきました。
ではまた来週!
News Data
- ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2020年7月16日放送分
- ワイナリー
★グランポレール
https://www.sapporobeer.jp/wine/gp/★チーフワインメーカー 工藤雅義氏
https://www.sapporobeer.jp/wine/gp/interview/winemakers/#interviewee01- 収録会場
★ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/