ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2024年5月30日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2024年5月のゲストは長野県塩尻市の「(株)アルプス」代表取締役社長兼営業本部長、矢ヶ崎学(やがさきまなぶ)さんです。
国内でもトップクラスの『日本ワイン』生産量を誇る「アルプス」の5代目はハードロック・ヘビメタをこよなく愛するロッカー。
『塩尻をワインシティに!』は本気です。その目論見はKISSと辰巳さんにかかってる?最終回はシラーで乾杯!(全5回 5回目)

辰巳:5月最後の放送です。

矢ヶ崎:え、もう終わっちゃうんですか?笑。

辰巳:そうなんですよー。なんなら来月も来られますか?笑。

矢ヶ崎:いや、あんまり喋ることもなくなってしまいましたので汗。

辰巳:そうですか?聞きたいこといっぱいあったんだけど。では改めまして。5月のお客様は長野県アルプスの矢ヶ崎学社長です!そして「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフです!

全員:よろしくお願いします!!!

辰巳:今日も赤ワインです。では乾杯しましょう!

全員:カンパ〜イ🎶

【ミュゼドゥヴァン ダイナスティ 塩尻シラー 2020】
https://www.alpswine.com/products/wine/wine1/556654.html/

辰巳:ラジオですから’赤ワインです’って言わなければわからないんですが、すこ〜し熟成した感じが入ってきたかなーっという、

矢ヶ崎:2020年のシラーです。

辰巳:ミュゼドゥヴァンのアッパークラスっていう感じ?

矢ヶ崎:はい、3000〜4000円のクラス。これは4000円です。

井村:熟成が進んでるワインだなぁというのはわかるんですけど、先週のブラッククイーンとはまた違ったバランス。このワインに出会うと、熟成してるわりには初心者の方でも”赤ワインが好きになる”ような感じがします。

矢ヶ崎:シラーは通常”マエストロ”っていう黒いラベルの、”ダイナスティ”より少し下のレンジなんですけど、それは樽熟成は8ヶ月ぐらい。ダイナスティは2020年で樽熟成は19ヶ月ぐらい。こういうスタイルのシラーもありかな、っていうことで少しトライアル的な。

辰巳:ダイナスティシリーズはいつから?

矢ヶ崎:10年ぐらい。マエストロ(シリーズ)はその少し前です。

辰巳:これに合わせた今日のお料理は?

井村:今日は牛頬肉の赤ワイン煮込み、牛蒡のソースです。このシラーの熟成香、なんて言うんでしょ、熟成済んだ後の香りって土の香りが・・・。

【牛頬肉と春キャベツのブレゼ 牛蒡のソース】

辰巳:うん、牛蒡の香りがすごく効いてますね。

矢ヶ崎:シラーのスパイシーな香りに牛蒡のよさが際立つ。

辰巳:ロタンドンというシラーの胡椒っぽい香りが、牛蒡の香りがしたお肉を食べると特徴が際立つという。こういうのも面白いですね。”どっちもケンカしちゃってわけわかんなくなる”場合もあるんですけど。

矢ヶ崎:ワインって男女の関係といっしょで、ケンカする場合とうまく折り合う場合があって。似たもの同士が合う場合とまったく違うもの同士が合う場合がありますからね。

井村:僕はどっちかというと(ワインとお料理の)共通項を探すほうです。

辰巳:このシラーも畑増やしてるんですか?

矢ヶ崎:増やしてるんですけど、正直言ってシラーはヴィンテージで出来不出来が激しいのでー、畑のスタッフにとっては厄介だとは言ってました。病気にもそんなに強くないですし、収量がバラつきますし、、、。2016年は非常に良かったんですけど、じゃぁその翌年同じものができるかというとそういうわけでもない。ブドウ収穫してワインになるまでわからない、なかなか予想つかないブドウです。

辰巳:コンコード、ブラッククイーン、龍眼、ナイヤガラ、、、日本の品種中心なんでしょうけど、ヨーロッパ品種って何種類ぐらい?

矢ヶ崎:16種類ぐらい。

辰巳:ぇ、そんなに!?これから”面白いな”っていう品種は?

矢ヶ崎:スペイン系のアルバリーニョを今シーズン始めてみようかなぁと。温暖化の影響も多少ありますからね。スペイン系のブドウは考えていかなければいけない。

辰巳:反収も上がりますし棚栽培にも向いてますし。あとは赤ワインのメンシアなんかは面白いと思うんですけど?

矢ヶ崎:コンコードっていう柱のブドウが減ってきているので、優先的な選択肢にはなりますけど(でもまずはコンコード)。

辰巳:日本のワイナリーを応援して20年になりますが、ワイナリーの数はすごく数が増えてます。そのわりには(生産本数が)増えてない。これはどういうふうに思われますか?

矢ヶ崎:どうしても家庭の中にワインが入り込んでないので。日本ワインがかなり注目されて、ある程度認識されて消費された時期もありましたが、結局定着してない。なので『いかに料理と合わせて、「ワインの楽しみ方」っていうのを日本のお客様に知っていただく』っていうこと。

”(現段階で知ってるのが)赤ワイン白ワイン甘い辛い”ぐらいで基本的なワインの知識っていうのがまだまだ。それでチリワイン(安旨という意味でしょうか)飲んでそこで止まってしまっている、ような。その辺りの啓蒙と、『ワインツーリズムを含めて実際に体験していただく』のは大事だと思います。

辰巳:アルプスさんってワイナリーの見学ってやってませんよね?そういう主義?

矢ヶ崎:主義というか、辰巳さんにも来ていただいたのでお分かりかと思いますが、「どちらかというと(ワイナリーというより)工場」。長年ジュースの製造をしているので。ジュースって食品衛生、品質管理っていう意味ではお酒よりも厳しいので。会社としても’品質管理’の方に注力して会社作りをしてきたので、これは反省も含めてですけど、工場を見ていただいてセールスに繋げようとかではなく、「自分たちはこれだけしっかりした体制で’ジュース・ワイン造り”をしてるんだ」っていうほうに重きを置いていたんです。

おっしゃるようにお客様に衛生的にも入っていただけないところもあるんで、これから我々のワイナリーも考えなくてはいけないところだとは思ってます。

辰巳:塩尻駅にはアルプスさんの売店もありますけど、そこではワインも買えますしね。元々は線路が敷いてあるところにワイナリーがあって、スイッチバックを止めた時に移転したんですよね?

矢ヶ崎:そうです。今の塩尻駅から名古屋方面に向かう線路の上にあったんです。先日も塩尻市長と話したんですけど、「塩尻をワインシティ」にしようと思ったら、『きちんとワインセンターみたいのを作る、葡萄畑の中に作る、どうせ作るなら中途半端なものじゃないものを作る。』そう思ったら当社も「お客様に対してどうアピールするか?」は再考する必要はある。

辰巳:塩尻市は変わる!と思いますよ。全面的に言っときます。

矢ヶ崎:はい、辰巳さんのお力を借りながら。

辰巳:これまでグランドデザインなしにやってきた感があるんで。

矢ヶ崎:そうなんですよ。市としても場当たり的なものとかイヴェントはしっかりやってはいただいていたんですが。今後は「塩尻をどんなワインシティにしたいか?」を市とワイナリーでまずビジョンをしっかり作って、それからいろんなものを載せてかなきゃいけないなと思ってます。

辰巳:その中心になるのが多分矢ヶ崎さん。だって長野県の日本ワインの6〜7割生産してるのがアルプスさんなんだから。長野に70〜80のワイナリーがあって、そのうちの3/4が塩尻でしょ。その塩尻の中でも8割がアルプス。それぐらいの巨人なんだから。
でも、そのことを日本ワインのファンが知らない。そこは分かって飲むべきだとは思いますけど。北海道ワインと長野アルプスは二大牽引車。なのに(矢ヶ崎)学さんはなかなか出て来ないんすよ、イヴェントとかにも。出不精なのか、どうなのか?笑笑。

矢ヶ崎:多分学生時代から恥ずかしがり屋なんで笑。

辰巳:(ぇw)しゃべりだしたら止まらないんですけど?笑。もうちょっと”顔”として出てったほうがいいんじゃ?

矢ヶ崎:んじゃ、そろそろマスク取ります爆。

辰巳:コロナ前からずっとマスクしてましたからね。

矢ヶ崎:KISSもメイク取りましたしね笑笑。

辰巳:あのメイクしてたらいいんじゃないですか?かなりキャッチー笑。さて、今日はどんな曲を?

矢ヶ崎:ミュゼドゥヴァンのダイナスティということで、KISSの7枚目のアルバムのタイトルがダイナスティ、なんですよ。

辰巳:え、そっから?笑笑。んじゃ、マエストロは?手短に笑。

矢ヶ崎:元々のラベルのイメージが、メタリカの「ブラック・アルバム」と、AC /DCの「バック・イン・ブラック」のアルバムから取ろうと思ったんですけど、たまたま小澤征爾さんがテレビに出ていて、「あ、小澤さんだ、マエストロ!!!」ってなりました爆。

辰巳:謹んでご冥福をお祈りいたします。

矢ヶ崎:ダイナスティ、といえば「I was made for loven you」なんですが、KISSアーミーとしては2曲目の「2000マン」といって、ギタリストのエース・フレーリーがボーカルをとってる曲。原曲はローリングストーンズ(1967年)です。

KISS「2000man」(1979年)
https://www.youtube.com/watch?v=Z9SOteJezQI/

辰巳:はい、曲を聴いたらもう時間がなくなってきたんですけど、シェフなんか聞きたいことありますか?

矢ヶ崎:KISSのことならなんでも笑笑。

井村:その世代じゃないもんで汗笑。

辰巳:ファーストKISSは?笑笑。

矢ヶ崎:汗、忘れましたー。

辰巳:まだ奥様にはお会いしてないと思いますが、次回はぜひ!

矢ヶ崎:辰巳さんのお力を借りながら塩尻を本当の”ワインの街”にしたいなと。

辰巳:去年、おととしと信州ヌーヴォーの会をやったんですけど、それをもうちょっと大きくしたいなと思ってて。だって山梨であれだけ大きくやってるんだもんね。特にナイヤガラ、コンコードってフレッシュなのは美味しいじゃないですか。秋に松本でやることになってるんですが、それにはぜひご協力よろしくお願いします。

あと松本空港。塩尻との間にあっていい空港。それこそ北海道、福岡、神戸路線とか、この空港をもっと活性化していろんなとっから観光客を呼んで、「塩尻をワインシティに」に繋げたい、と思ってるんですよ。

矢ヶ崎:はぁぁぁ、そういうのって外部の方じゃなきゃ出ない発想かもしれませんね。

辰巳:だってね、今長野市は東京から1時間半、松本は新宿から在来線で2時間半。それはそれでゆっくりとした景色眺めながらーは好きなんですけど、やっぱり飛行機でパッと、北海道とか九州とか関西とか、、、繋げてなんかやろうと思ってますんでその時もご協力よろしくお願いします!

辰巳:っということで5週間楽しい話をありがとうございました!いちばん心に残ったのは’座敷童’だったかも。あとは運命の松本PARCOでの(奥方との)出会い♡笑笑。

矢ヶ崎:余計なこといっぱいしゃべりました、すいません笑笑。

辰巳:いやいや、閉店する前に松本PARCO行かなくちゃ。

矢ヶ崎:(奥さんは)もういないですよ笑。

辰巳:長野の公安委員は?

矢ヶ崎:はい、まだやってます。勉強になってます。

辰巳:次回は塩尻?松本?でお会いできればと思ってます。

矢ヶ崎:お待ちしてまーす!

辰巳:5週に渡りお付き合いありがとうございました。5月のお客様は長野県塩尻市「アルプス」の矢ヶ崎学社長でした!

全員:ありがとうございました!!!

【お知らせ】
2020年7月から4年間、会場を提供していただいた「Villas des Marriages 多摩南大沢」が6月末、惜しまれつつ閉店されました。なお、番組は「プリオホールディングス(https://prior.co.jp/)」系列の店舗に会場を移して継続されています。
引き続きお楽しみください。


株式会社アルプス
http://www.alpswine.com/

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2024年5月30日放送回

ワイナリー

株式会社アルプス
http://www.alpswine.com/

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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