プリオホールディングスpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2025年6月19日OA

2025年6月のゲストは長野県小諸市の(株)テールドシエル代表取締役池田岳雄さんです。
ワインに目覚めたのは還暦すぎの「ワイナリーを作る!」と決めてから。その際視察して好きになったのはボルドーでもブルゴーニュでもなく、東ヨーロッパでした、(全4回 3回目)

辰巳:6月3回目。今月のお客様は長野県小諸市のテールドシエルの池田岳雄社長です。そして今日もエネコ東京で収録ししております。
こちらのプリオホールディングス総料理長の井村貢シェフです。

全員:よろしくお願いします!!!

辰巳:今日は赤ワインがありますね。まずは一口舐めたいな笑。乾杯しましょう!

全員:カンパ〜イ🎶


【ピノ・ノワール 2023】
https://cercle-store.jp/?pid=184235122(←参考サイト)

辰巳:あー、いい香りですね〜。これはどんなワインですか?

池田:ピノ・ノワールの2023年です。この年はビッグヴィンテージなんです。

辰巳:どんな具合に?

池田:夏の間はすごい高温で、雨も少なく。その後9月に入ったら雨は若干ありましたけどね。今栽培している品種でいちばん多いのがピノ・ノワールなんですよ。
普通はこの品種は栽培が難しくて、皮が薄いので9月の長雨で腐りがでてしまうし、樹勢がすごくて暴れまくるんです。
シャルドネがお姫様だとしたらピノ・ノワールはジャジャ馬。そのジャジャ馬を「なんとか自分好みのワインにしたい!」と思ってピノ・ノワールをたくさん植えたんです。
私の生きている間にピノ・ノワールのビッグヴィンテージを2〜3回味わえればなぁ、というぐらい奥が深い品種。この2023のヴィンテージに関しては、野生酵母、6か月の樽熟成でアルコールは13%。
あとは今日はお出ししてないペティゼルっていう、全房のまんま醸したピノ・ノワールもあるんですが、今日は手徐梗の方。
やっぱりワイン生産者にとって『ピノ・ノワールはひとつの夢』なんですよ。「なんとかじゃじゃ馬を慣らして、自分好みのピノ・ノワールにしたい」。

辰巳:シェフこのワインいかがですか?フランスワインの中でも特に人気の高い品種ですから。

井村:ピノ・ノワールのワイン自体はフランスを中心にいろいろ飲んでますけど、このワインに関しては味の輪郭がしっかりしてる、旨みとかミネラルとか酸の度合いとかっていうのがすごいバランスよくできてるワインっという印象でした。

辰巳:美味しいです♡旨みも余韻もありますし、、。これはジャジャ馬をどのように飼い慣らしたんですか?笑。

池田:こまめに。女性と接するような感じ♡

辰巳:池田さんはこまめなタイプなんですね?笑。

池田:ジャジャ馬を騙し騙し「オマエはいいブドウに、いいワインになるよ」ってなだめながらやるのがこのピノ・ノワール笑。

辰巳:若い頃からそういうのが得意だったんですか?

池田:いやいや、そんなことはないですよ。むしろ若い頃にそういう経験がないから、だからピノ・ノワールに笑。

辰巳:奥さんはどういう方なんですか?一応お会いしたことはあるんですけど。お嬢さんもお元気な方でしたよね?

池田:笑。今家内があって今日の私がある。いちばん大変な時期に朝5時ぐらいから陽が沈むまで圃場に出て作業して苦労かけました。
彼女も第2の人生は遊ぶようにゆっくり過ごそうと思っていたのに笑。

辰巳:引き摺り込まれた?笑。

池田:今になってみると、私が後退りしてる時に「何言ってんのよっ!」って盛り上げてくれてた。

辰巳:奥様おいくつ?

池田:私より1つ上です。

辰巳:サイコーじゃないですか?昔で言う”金のわらじ”。

辰巳:シェフ、今日のお料理は?なんかブイヤベースっぽ香りがしますが?

井村:これはクネルリヨネーズといいまして、リヨン風の魚のすり身です。リヨンに行ったら大体9割の人が食べるんじゃないかと言われてるような。


【クネル リヨネーズ ほうれん草とカリフラワーを添えて】

辰巳:何の魚使ってるんですか?

井村:本来はカワカマス、リヨンは海がないので川の魚。でも今日は真鯛と帆立貝を使って、エビのソースにしました。

辰巳:アメリケーヌソース系ですか?

井村:アメリケーヌソースっぽくして、ホワイトソースも混ぜてワインに合うソースをしっかり目に少し濃度のあるソースを。

池田:美味しいです♡ワインとの相性も抜群👌

辰巳:リヨネーズってこういうソースなんでしたっけ?

井村:基本的にはザリガニのソース。川で獲れたものを料理するんですけど。

辰巳:現地ではワインは何を合わせます?

井村:ほとんど白ワインだと思うんですけど。あとロゼも多いですね。

辰巳:ガメイ(赤)でもいいかもですね。

井村:料理にこれぐらいコクがあれば、赤でも十分お楽しみいただけるんじゃないかと。

辰巳:このワイン、すごいですね🤩。ちなみにおいくらですか?最近いろいろなワイナリーがどんどん値上げしてきてね。

池田:これは・・・6000円台前半です。うちもようやく6000円台になったところ。ファーストヴィンテージの頃は4000円台でしたけど、愛飲家の方達が「このぐらいの値段でいいんじゃないの?」っと言ってくださったので。それでもなくなっちゃう。どこ行っちゃうんですかね?笑。

辰巳:ちゃんと買ってくれてるんでしょ?

池田:だと思うんですけど、、、。

辰巳:欲しいなぁと思ってもなかなか手に入らない。まぁそれはそれで幸せなことでしょうしね。

池田:そうですね。私どものコンセプトとして、通販も直売もほとんどやっていなく、全国のナチュラル系ワインを扱ってくださってる酒販店さんに卸しているので。

辰巳:このラジオお聴きの皆さんは「どこで買えるんだろ?」と思ってる人もいらっしゃるかもしれません。主な酒販店さんはどちらですか?

池田:うちのHPで「*取扱店」を見ていただくと全国各地の酒販店さんが出てきます。全部の酒販店さんここで言うとそれだけで番組終わっちゃうんで笑。(*https://www.terredeciel.jp/team-4

辰巳:今ざっとHP見ただけですけどホント多い!

辰巳:僕らが現地行くと寄るのが東御のワインチャペル(ビストロ&ワインショップ)の石原さんのところ。ほんとあそこも頑張ってますね。

池田:うちらもあそこにワインお出ししてます。

辰巳:料理も美味しいしね。すいません、話がだんだん脱線してしまいましたが、ここでリクエスト曲を。今日は何にしましょう?

池田:青春時代真っ只中の学生時代、学生運動の終わりの頃。学生運動自体私は経験ないんですけど、学校閉鎖があったりっていう中で「いちご白書をもう一度」が流行ってて。
学生時代自由奔放にやってたのに、「就職が決まって髪を切って」と言うフレーズが、

辰巳「♪もう若くないさと君に言い訳したね」。

池田:そうですそうです。

辰巳:実はきのう山代温泉に連れて行かれてボクこの曲歌っちゃったんです、同い年のホテルの社長と思わずこれを爆。
1975年、ボクは高校2年、池田さんは大学生の頃。ではこれを聴いてみましょう。


バン・バン「いちご白書をもう一度」(1975年)
https://www.youtube.com/watch?v=tzy9KYjW2H4&list=RDtzy9KYjW2H4&start_radio=1

辰巳:はい、バンバンの「いちご白書をもう一度」でした。やっぱり懐かしいな(←きのう歌ったんでしたよね?)
この頃が学生時代なんですよね?まだワインににはまったく触れてなかった頃。ワインにはいつごろ出会ったんですか?

池田:あの当時は’ワイン’というものも知らなくて、当時は甘味料の「赤玉ポートワイン」。

辰巳:それは僕らも(小学生の頃から)飲んできましたが。1970年代になってきてからはコマーシャルなんかで『夫婦でワイン』とか、いわゆる国産ワインが出てきた頃じゃないですか。

池田:出始め。でもまだそこまで資金的に余裕もなく。あの時代はどちらかっていうとビールや日本酒の時代でした。

辰巳:最初の就職先は佐久ですか?

池田:そうです。だから昔は会社でお花見とか(大々的に)やってましたけど、昨今ははもうそんな飲み方はしませんね。忘年会もなく部署ごとでささやかに飲むぐらい。

辰巳:40歳ぐらいで独立されたと聞きましたけど、そのころは少しは経済的に余裕できてたんでしょ?日本はバブル弾けた後ですけど、東京はまだイタメシブームとかあってワインブームも来てた頃ですが。佐久ではそんなに?

池田:まだでした。ただ、小諸の場合は当時マンズさんがありまして、「なんか記念の日に1本買いに行く」とかそういうぐらいの感じはありました。

辰巳:初めてワインが美味しい♪と思った記憶ありますか?ワインとの本当の出会いというか?

池田:ブドウ栽培開始してから。

辰巳:ん?ワインが特に美味しいとも何ともとも思わずに農業に入って?

池田:そうです。それから傾いてきたんです。

辰巳:それはめずらしい!「ワインが好きで」「こんなワインを造りたい」という人が多い中。

池田:ボルドー・ブルゴーニュが好きでっていうんじゃなく、私の場合東ヨーロッパが好き♡
クロアチアとかスロベニア、あとはセルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、、、あとはジョージアも。

辰巳:モンテネグロ、コソボもありますよ。

池田:ロシア行った時にジョージアワイン出してくれって言ったら「ない、グルジアワインならある」と怒られた覚えがあります。

辰巳:何年ぐらい前です?

池田:ワイナリーができる前に何回かに分けて。ワイナリーを作るなら「ガレージワイナリーがいいな」と思いながら(東ヨーロッパを)視察してたんですけど、旧ソ連支配下だったんで、そのスタイルを出してきたのは独立してからだと思うんです。
スロベニアは人口200万人ぐらいの国なんですけど、長野の、うちの近くにそっくりな地形なんです。そこにヨーロッパ品種を植えてる。

辰巳:歴史も古いですしね。この話、もっと聞きたいんですけど、時間がなくなってしまいました。この続きはまた来週!

全員:ありがとうございました!!!

News Data

プリオホールディングスpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2025年6月19日放送回

ワイナリー

テールドシエルワイナリー
https://www.terredeciel.jp

収録会場

エネコ東京
https://eneko.tokyo/

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