プリオホールディングスpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2024年9月5日OA

2020年7月から始まった*ラジオ番組「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」。2024年7月放送分から『**プリオホールディングス提供』になりました。引き続きお楽しみください。
(*Tokyo Star Radio:https://775fm.com/ **プリオホールディングス:https://prior.co.jp/
2024年9月のゲストは山形県の「ウッディファーム&ワイナリー」代表取締役の木村義廣さんです。
山形の果樹園の家に生まれそのまま後を継ぐと思いきや、あららそっち???初回からビックリな回り道のお話です。(全4回 1回目)

辰巳:さぁ9月になりました。お客様は山形県上山市からお越しいただきました、「ウッディーファーム&ワイナリー」の木村義廣社長です。

木村:よろしくお願いいたします。

辰巳:「ウッディーファーム」。この名前はワイナリーできた時につけた名前ですか?

木村:いや、そうじゃなくて、昔の果樹園の時代から。法人化したのは平成9年で、そのちょっと前からこの名前になりました。

辰巳:ワイナリーができたのが2011年ですからまだ13年なんですねぇ。

木村:11年目ですかね。(←果実酒醸造免許を取得したのが2013年です)

辰巳:なんでしょうね、11年なのにこの存在感笑。

木村:いやぁ、そう言っていただくのはありがたいですけど、まだまだ始まったばっかりです。

辰巳:古い果樹園なんですけど、すごくアグレッシブにやっていらっしゃると思ってます。そしていつも通り、プリオホールディングス総料理長、井村貢シェフにも同席いただいています。

井村:よろしくお願いします。

辰巳:シェフはウッディーファームのワイン飲んだことありますか?

井村:はい、何度か。

辰巳:多分日本の料理人の中で最も日本ワインを飲んでる、って言っちゃっていいですよね?

井村:そうかもしれません。500種類ぐらい飲んでます。

辰巳:それもすごいですけど、それに合わせて全部違うお料理を作ってるんですよ。今日もそのお料理が出てくると思うのでよろしくお願いします。

辰巳:っというわけで、この人が木村さんです。もうワインメーカーというより’農家のおっちゃん’笑。今おいくつ?

木村:77歳。ワイナリースタートしたのが67歳驚笑。60歳になってから畑少しずつ広げたりいろいろ準備して、、、。

辰巳:ほんとにこのチャレンジはスゴいっ!僕より一回り上の戌年、ですよね?9月にもういっこ年を重ねると。まだまだ現役で頑張ってくださると思うんですけど、若い時からワインは飲んでたんですか?

木村:そうです、山形のタケダワイナリーの武田重信社長と一緒に全国の葡萄畑やワイナリーを巡ったりしたのがきっかけですね。

辰巳:武田重信社長がお亡くなりになってだいぶ経ちますけど、歳はだいぶ上でしょ?

木村:一回りまではいかないですけど7〜8歳ぐらいは上。昭和10年前後ぐらいの生まれですから。

辰巳:そんなもんですか?で、その弟分みたいな?

木村:ですね、はい。

辰巳:そのころ、タケダワイナリーでワイン造ったことはなかった?。

木村:それはないです。日本ワイン協会というワイン用ブドウも生食用ブドウも全国規模で勉強する会がありまして、

辰巳:それは澤登先生の会?

木村:そうです。今はもう入ってませんけど。そのときは武田さんも一緒にやってました。

辰巳:そんな長い歴史があったんですね、知らなかった。ちょっと乾杯忘れてました。まずは口湿らせないと喉が引っかかるんで笑。

全員:カンパ〜イ🎶


【ウッディ ブリュット 2016】
https://www.woodyfarmonline.jp/product-page/ウッディ-ブリュット2016/

辰巳:スパークリングワインでございます。ウッディブリュット2016年。

井村:香りがチャーミング。最初にフワァっと甘い香りがきて、でも飲むとすごくドライで、スッキリしてて飲みやすい。

辰巳:これはかなり瓶内2次(発酵)してます?

木村:そうですね。リリースは去年です。

辰巳:ってことは2016年のブドウを熟成させて、瓶の中に酵母と砂糖入れて熟成7年?

木村:そうですそうです。

辰巳:そこまで発泡は強くないんですよ。ピノ・ノワール55%、シャルドネ45%。シェフ、これに合わせる今日のお料理は?

井村:八王子の中西ファームのバターナッツカボチャを使った、下はコンソメ、上はピューレになったブルーテです。カボチャは夏か秋かと言われればどっちかというと夏なんですよ。

全員:いただきます!

【中西ファームのバターナッツカボチャのパリソワール風】

井村:上に乗ってるのは蜂蜜風味の生クリーム。

辰巳:なんかバターナッツって少し脂身を感じるんですよ。

井村:んーーー、そうでもないかな。本来は甘さとナッツのような香りがするんです。ただ、今回はちょっと甘さが足りないかなと思いましたんで生クリームのコクを足してみました。

辰巳:十分甘いですよ。

木村:もう滑らかで♡。カボチャといえば日頃煮物とか天ぷらしか食べたことないので、これはほんと美味しいです。

井村:カボチャを炒めて野菜の出汁で煮込んでます。そうすることで口当たりが滑らかになりますんで。

辰巳:ウッディーファームは基本的にフルーツだけですよね、野菜は作ってないですよね?

木村:野菜は自家用。スーパーに野菜買いに行かなくてすむぐらい。主に妻が作ってます。

辰巳:その畑はまだ見たことなかったな。けっこう広い?

木村:けっこう。自家用のスイカも作りますから。

辰巳:今はブドウがメインなんでしょうけど、元々はラ・フランス?さくらんぼ?

木村:いや、元々はデラウェアの専業にほぼ近かったですね。でも途中からデラ専業はなかなか大変っということで、サントネージュさんとの契約栽培を始めたんです。1974〜1975年ぐらいの話です。

辰巳:果樹園を始めたのは戦後?

木村:そうです。私が子供の頃、父親がブドウ園から始めて。

辰巳:ってことは子供の頃からよくブドウ食べてた?好きでした?

木村:そうですね、よく食べてましたね。

辰巳:毎日毎日たくさんあると、その食べ物は嫌いになるとかいう話もよくありますけど?

木村:それはないかな、そんなに長い期間じゃないので。果物は一瞬ですので。

辰巳:そうか、旬は一瞬!まだその頃はジベレリン処理(種無しブドウにするためのホルモン処理)なしで種あり?

木村:いえ、もうその頃はジベレリンは繁栄していました。

辰巳:でもデラウェアだけじゃ先行き不安だと?

木村:当時の自社の作付けは3ha。周りがみんなデラウェアで過剰な傾向にはありました。山をどんどん開墾してデラウェアを植えるという。(この頃は主に生食用として)

辰巳:タケダワイナリーさんはそのころからデラウェアのワインを作ってらっしゃったと思いますけど。蔵王スターとかはそうですよね。それからサントネージュさんの契約畑として、50年ぐらい前にワイン用のブドウを作り始めた?その頃はおいくつ?

木村:20代の後半ですね。

辰巳:そこからはずっと順調に?

木村:いや、ワイン用ブドウっていうのは過剰な時代もあって減産も経験しましたし。

辰巳:日本ワインがほとんど売れなかった時代ですよ、甲州はありましたけど。

木村:昔は南果連という組合、「南村山郡果汁連合組合」というのがありまして。そこが取り組みを始めたわけです。当時親父が理事長やってまして、、、。
その(ブドウが)過剰な時代になって、ブドウの販売先をサントネージュさん、サントリーさん、ココファームさん、、、いろんなところに販路を広げて乗り切ってきたんです。

辰巳:ちょっとここでリクエスト曲を聞きたいと思いますが。今日は何にしましょ?もうね、木村さんがどんな曲リクエストするかめっちゃ楽しみなんですよ。

木村:「Let It Be」。

辰巳:「なるようになれ」とか、そんな心境?笑。

木村:そんな感じでしたよ。僕も学生のときは東京にいましたんで、大変な時代でした、

辰巳:では続きは曲の後で。


The Beatles「Let It Be」(1970年)
https://www.youtube.com/watch?v=QDYfEBY9NM4/

辰巳:ビートルズの世代って同世代?学生時代に流行っていたとか来日した頃とか?なんか思い出とかあります?

木村:武道館には行けなかった😭、東京にはいたのに、、、笑笑。

辰巳:チケット取れなくて?

木村:そうです。

辰巳:行こうとはしてたんですね。その頃は幾つだったんですか?

木村:19歳、、、?

辰巳:その頃は東京の大学に?

木村:國學院。

辰巳:!東京農大だとばっかり思ってました笑。(←ワイン造りしている方の農大比率高いです)

木村:経済学部でした。

辰巳:それはアレですか、親に経済勉強して来いと?

木村:僕は地元の農業高校卒業してるんですけど、その後就労して2年目に「これはダメだな」と思い。そこから少し勉強して。。。

辰巳:じゃ、最初の就農というのはお父さんのところで?

木村:はい、1年就労、1年勉強してなんとか東京に。元々「農業を事業にしたい」という思いはずっとあったんです。でもこのままうちにいてもムリ!

辰巳:お父様のやり方だとダメだと?当時の南果連を何とかしようと?

木村:打開したいという思いはありました。

辰巳:で?東京で何を見つけた?

木村:いや何も笑笑。当時は学生運動が大変な時代でしたから。若者はみんな・・・。

辰巳:あーそうか、70年安保の時代。その頃のガールフレンドとかは?

木村:いや、そういうのはないです、フラれっぱなし笑。

辰巳:東京の女性はダメでしたか?

木村:・・・そうですね爆。話すことがあまりない。今の奥さんは地元(の人)です。

辰巳:ん?地元に彼女置いて東京に行ったとか?

木村:そういうことじゃぜんぜんないですよ笑。6歳下の女性と結婚したのは28歳ぐらいの時ですから。

辰巳:で、東京には大学の4年間?

木村:いや、3年で中退してます。なんかそういう雰囲気でしたね。

辰巳:学生運動もあったし、学校通って勉強してる場合じゃない!みたいな?

木村:んーーまぁそれも、ロックアウトもあったしね。

辰巳:國學院はどこの派閥だったんですか?

木村:いろいろありましたけど、僕は社青同(解放派)でした。

辰巳:はいはいはい、加藤登紀子さんのご主人の。いわゆる全学連の制度。、にいたんすか?

木村:いた、っというよりそういうところに・・・先頭に立ってやってたわけではない笑。

辰巳:ヘルメットは被りました?

木村:笑、はい。

辰巳:青ヘルの方ですよね。

木村:笑。

辰巳:僕らの学生時代は赤ヘル全盛でしたけど。。。その辺の話もうちょっと聞きたいんですけど、、、

木村:いやいやいや笑笑。でもこっからヒッピーに挑発されたんです。

辰巳:お時間なくなってしまいました。この続きはまた来週!

全員:ありがとうございました!!!


「ウッディファーム&ワイナリー(有限会社蔵王ウッディファーム)」
https://www.woodyfarm.com/

収録会場:エネコ東京

News Data

プリオホールディングスpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2024年9月5日放送回

ワイナリー

「ウッディファーム&ワイナリー(有限会社蔵王ウッディファーム)」
https://www.woodyfarm.com/

収録会場

ENEKO Tokyo
https://eneko.tokyo/jp/

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