ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2024年1月18日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2024年1月のゲストは新潟県の「フェルミエ」代表取締役の本多孝さんです。
今回はワイナリー経営に必要なのは資金と「えいやっ!」のお話。自社畑のピノ・ノワールで乾杯します。(全4回 3回目)

辰巳:新年3回目、1月のお客様は新潟の「フェルミエ」の代表、本多孝さんです。そしてこの会場「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフです。

全員:よろしくお願いします!!!

辰巳:今日は赤ワインが注がれております。まずはこのワインで乾杯したいと思います。

全員:カンパ〜イ🎶

【ピノ・ノワール 2021】
https://fermier.jp/products/pinot-noir/(←こちらのヴィンテージは2022年です)

辰巳:あれ?これ以前飲んでるはずなんだけど、ぜんぜん印象が違う🤨抜栓してだいぶ経ってます?

井村:いや、そんなことはないです。

辰巳:(以前飲んだ時は)もっと硬いイメージがあったんですが。さ、これはどんなワインでしょうか?

本多:フェルミエの「ピノ・ノワール プルミエクラッセ 2021」というワインです。

辰巳:”一級品?”それとも”初心者”の意味?

本多:プルミエがつかない(ピノ・ノワール)のと、このワインがあるんですけど、元々は同じキュヴェ。新樽(100%)に入れたのがこのワインです。その辺で(以前飲んだ時より)酸素の通し方とかが少し開いた、かもしれません。

井村:一口目で美味しい!ずっと飲み続けてたい。

辰巳:プルミエクラスの褒め言葉笑。樽にもよるんでしょうけど、こういうのをテッパンの旨さっていうのかもしれませんね。これも自社畑?

本多:そうです。

辰巳:今自社畑はアルバリーニョとピノ・ノワールとカベルネ・フランと、あとは何を?

本多:栽培始めたばっかりなんですけど、ボルドー系のメルローとカベルネ・ソーヴィニヨン、プティ・ヴェールド。

辰巳:ボルドー系。それは温暖化対策?

本多:(元々)カベルネ・フランがあって単一で造ったりしてるんですけど、そこにブレンドしたりだとかいろいろ自由度を増やそうと思って。

辰巳:まだまだ試そうと?

本多:そうですね、だからこれをブレンドしたからって’仕上がりはこういう形’っていう風に決めてるわけではありません。

辰巳:それは全部砂地に植えてる?

本多:そうです。

辰巳:なるほど。ここでお料理が来ました。シェフ、こちらは?

井村:豚バラ肉とリンゴを煮込んだお料理。黒胡椒を効かせて、このワインのスパイシーさとの繋ぎになればいいなと。

全員:いただきます!!!

【豚バラ肉とリンゴのラグー 大根のコンフィ添え】

辰巳:この脂身がホロホロ〜っとしてて美味しい♡この胡椒の風味、食べてから飲むとワインの中の風味が出てくる感じ。

本多:スパイシーな感じっておっしゃいましたけど、それと少し甘みのあるお肉とソース、と、ピノ・ノワールのちょっと樽の甘さと溶け込んでる感じがしました。非常に美味しいです。

辰巳:先週も時間がなくなってしまったんで、今日は早めにリクエスト曲を聴いてからお話を伺おうと思います。今日は何にしましょうかね?

本多:えーとですね、ダンスモンキー。

辰巳:タンスモンキー?笑笑。

本多:ダンスモンキー、踊る猿!笑。歌い手はトーンズ&アイというオーストラリアの、、、。

辰巳:なんでそんな変わった曲?笑。

本多:すっごいいい曲なんすよ。この「なぜか」は、あとでツッこんでください爆。

辰巳:じゃ、ます聴いてみましょ。

TONES & I「Dance Monkey」(2019年)
https://www.youtube.com/watch?v=crgFPl2eaPE/

辰巳:面白い歌でした。これはどういう歌で何でこれ聴きたいって?

本多:よくぞ聞いていただきました爆。冬になるとですねー、なるべく海外のワイナリーに視察に行こうと思ってるんですけど、うちはアルバリーニョやってますんでポルトガルの「ヴィーニョ・ヴェルデ」に行ったんです。そのときポルトから入ったんですよ。
学生時代ずっと野球やってたんですけど実はサッカー大好き♡笑。そのポルトにはFCポルトというクラブがありまして、そこの試合を観に行った時に(ポルトの)スタジアムにこれが流れてた。やっぱりサッカーってのは「クラブと街と人」が一体となって盛り上がるじゃないですか。このスタジアムで試合が始まる前にこの曲が大音響で流れてて、サポーターが大盛り上がりで。

辰巳:オーストラリアの歌なのにポルトガルで?

本多:そうなんですけど(←そこは置いといて)。この曲が流れた後にクラブの応援歌とか流れて応援するんです。とにかくこの曲が流れてるスタジアムの雰囲気が忘れられなくて日本に帰ってからも探して聴いてた。もう耳から離れない。

辰巳:そんないい歌ですか、これ?爆。いやいや面白い歌だとは思いますけど、そういうシチュエーションで聴いたからじゃ?ところで聴いたらどうなんですか?

本多:いやいいっすいいっす笑笑

辰巳:どんなこと歌ってる歌なんすか?

本多:わかんないっす爆。

辰巳:好きな歌だったらもうちょっと掘り下げようとしないんすか!?爆。

本多:酔ってますからねー、曲に笑笑。

辰巳:音楽は?近くには?畑で聴く音楽とか?

本多:ないですね。

辰巳:子供の時好きだった曲とか初めて買ったレコードは何だった、とかは?

本多:んー、あんまないっす僕は。

辰巳:シェフは誰が好きだったんすか?

井村:僕は米米クラブとか。全盛期の頃。

本多:「浪漫飛行」(←知ってるじゃないですか)

辰巳:そうかそうか、本多さんの方が5つぐらい上か。アイドル的には?

井村:アイドルは・・・どぉぉですかねぇ。当時はおニャン子クラブとかメチャメチャ流行ってましたね、でも僕はあまり興味が、、、笑。

本多:僕は、、キョンキョンですね笑。

井村:ぁーちょっとひと世代前ですね。

辰巳:キョンキョンか、”花の82年組”とかあのあたりか。

本多:(小泉今日子の)『私の16歳』のときに「私は15歳」でした爆。

辰巳:キョンキョンは丙午なんですよ。66年生まれだ。だから(本多さんとは)1個下か。なぁに、その自慢げな顔?爆。

辰巳:奥さんとはどこで知り合ったんですか?

本多:同じ銀行の職場で。同期です。ぇ、そういう番組ですか?笑

辰巳:やっぱりワイン造りにおいて、家庭も大事じゃないですか笑。

本多:いやいや。。。ちょっと、ワインの話にいきませんか?笑。ぁ、ついでの話ですが。興銀出身でワイン造りをする人が結構いらっしゃるんです。

辰巳:!?どなた?

本多:国内ですとニセコワイン(ニセコワイナリー)の本間(泰則)さんって方がそうです。本間さんは僕の15歳ぐらい先輩です。あとはニュージーランドの佐藤くん(佐藤嘉晃さん)、サトウ・ワインズの。彼は3つ下かな、奥さんは僕の同期です。もう一人ニュージーランドの小山浩平さん(Gladstone URLAR)。浩平さんは興銀というよりも、みずほになってから転職していらっしゃったんですが、彼は東大法学部出身。それで今はワイン造ってる。

辰巳:ほかには?

本多:(興銀は)それぐらいですねー。ぁ、あとグレイスの(三澤)彩奈さんのおじいちゃん。今の社長のお父さん。(←創業者ですね)、は銀行員。

辰巳:それは知りませんでした。そんな大先輩がいたとは!でも今ワイン造ってる人は各界からいますよね。

本多:でも銀行からワイナリーって、

辰巳:なんでそんなに多いんですかね?銀行のカラーですかね?笑。

本多:そんなことはないと思いますけど笑。

辰巳:興銀の人はいいワイン飲んでたから?ワイン好きが多かった?今そういう皆さんと同窓会的なことはやってるんですか?

本多:いや、そこまでは。三澤さんはもうお亡くなりになられてますが、みなさんやられてるかもしれません。

辰巳:2006年にワイナリーを始めた時に、資金はやっぱり借金だったんですか?

本多:あんまり話したくないんすけどー笑。

辰巳:だって興味あるじゃないっすかー笑、これからワイナリーをやる人にとってはー。

本多:そうですよねぇ。ワイナリーやるって決めた少し前に(銀行)辞めてましたから、ま、退職金とか、住宅ローンほかすべてをワイン事業に投資して。なおかつ借金。

辰巳:やっぱり興銀から借りてる?笑笑。

本多:いえいえ、ワイン事業は足の長い事業なんで、そういう”長期の”借入ができるところから。

辰巳:そういう名前の銀行?

本多:超長期のね。

辰巳:これからワイン事業やりたい人もいらっしゃると思うんですけど、だいたい何年ぐらいで返済する計画ですか?

本多:一般的には’どれぐらいの面積で’’何年ぐらいやる’ってのを大雑把に言われてるとは思うんですけど。ほんっとそれぞれなんで。

辰巳:やっぱり数字って大事じゃないですか。そこまで考えたのか?それともワインが好きで、突っ走ってあとから数字をくっつけてきたのか?

本多:一応自分なりに数字はやりました。でも、数字では表せない”やらない方がいい理由”っていくらでもあるわけですね。そこは全部ロジックでクリアしようと思ったら、どこかでバカになって「えいやっ!」っていうところがないと。

辰巳:その「えいやっ!」はどれぐらいの割合?半分なのか1割なのか?

本多:そこは数字で表せない「えいやっ!」ですね笑。いろんな要素あります、例えば。「病気になったらどうすんの?」とか「(ブドウがちゃんと育って)ワインがちゃんとできるの?」とかそれができたとして「売れるの?」とか。。。もちろん自然災害のリスクもありますし、、、。

辰巳:ムチャクチャ不確定要素ありますよね。だからこそ面白いんでしょうけど。

本多:それを”全部保険にかける”のは不可能なんで。だから「えいやっ!」、がないといけないす笑。

辰巳:ある程度のリスクは背負わなくちゃいけないと。

本多:その’リスク’と’成功’は背中合わせなので、リスクを取らないと、ワイナリー事業の「いい仕事」はできないわけですから。

辰巳:いつぐらいから「やってよかったな」と思いました?

本多:ずっと大変だんですけど、でも最初からずっとよかったと思ってます。

辰巳:一度も「失敗したー」とか思わなかった?

本多:そういうのはないです。っというか、それは始める時がいちばんそうじゃないですか。「これから始める」時がいちばん大変で、始まってしまえば、

辰巳:あとは楽しいだけ?

本多:楽しいだけはないですよ、辰巳さんもご存知の通り大変なこといっぱいありますよ。

辰巳:来週あと1回ありますんで、その辺の話をまた伺いたいと思います。1月のお客様は新潟の「フェルミエ」代表、本多孝さんをお迎えしています。また来週!

全員:ありがとうございました!!!

お断り:番組の収録日、OA日、この原稿の掲載には時差があります。また、この番組はお招きしたゲストのワイナリーのワインと、収録会場の「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフが作るお料理のマリアージュをみなさまにもお越しいただき楽しんでいただくのがコンセプトの一つですが、現時点でお店でお楽しみ頂けるワインとお料理のマリアージュの詳細については直接お店にお問い合わせください。)

Fermier(フェルミエ)
https://fermier.jp/

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2024年1月18日放送回

ワイナリー

Fermier(フェルミエ)
https://fermier.jp/

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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