2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2023年8月のゲストは山梨県「シャトレーゼベルフォーレワイナリー」勝沼ワイナリー取締役工場長の戸澤一幸さんです。
”スイーツ”で全国にその名を轟かせている、あの「シャトレーゼ」ですが、実はクオリティーの高い『日本ワイン』も造るワイナリーとして日本ワインラヴァーには知られています。
第一回目はシャルドネスパークリングで乾杯!(全5回 1回目)
辰巳:8月です。この「ヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢」のスタジオからもセミの声が聞こえてきてます。これは擬音じゃございません。(←ラジオの音声からも確認できるぐらいの大合唱でした)
これがだんだん消えて、秋になってくると寂しくなるという。もう少ししたら立秋ですからね。
8月の木曜は5週間ありますから5回出演していただきます、山梨県「シャトレーゼベルフォーレワイナリー」勝沼の工場長、戸澤一幸さんです。
戸澤:こんにちは、よろしくお願い致します!
辰巳:すいません、今日はなんか声が・・・。冷房消し忘れて寝るとすぐこうなっちゃうんです。(←この日辰巳さんの喉は絶不調でしたが、収録は無事終了しました)今日は僕あまりしゃべりませんので、(←うそです)戸澤さん、しっかりしゃべってください笑。
それにしても日焼けしてますよね?
戸澤:ここのところ勝沼はず〜っと38度とかの中、畑にず〜っと出てますんで。
辰巳;今はね、デラウェア(の収穫)がそろそろ始まりました?
戸澤:そうですね、8月の上旬ぐらいからですかね。今年はちょっと早いんでそろそろ色づき始めて、、、。(←この収録は7月下旬でした)
辰巳:今日もこの収録会場「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフにも同席いただいています。
井村:よろしくお願いします!
辰巳:今日のワインはなんでしょうか?
戸澤:こちらは「勝沼シャルドネスパークリング」です。勝沼のシャルドネのみを使って瓶内二次発酵で造りました。
辰巳:この商品いつからありましたっけ?
戸澤:2008年ぐらいですかね、、ま、プロトタイプで造ってはいたんですけど。
辰巳:考えたらこれ、飲んだことないかもしれない。ではこちらで乾杯したいと思います。
全員:カンパ〜イ🎶
【勝沼シャルドネスパークリングNV】
辰巳:まずはシェフに聞いてみましょう。
井村:はい、まずは夏にピッタリのこのドライ感!シュワーっとしてて。
辰巳:でもしっかりとコクもあって。
戸澤:瓶内二次発酵はだいたい2ヶ月半ぐらい。
辰巳:わりと早いんですね。ってことはブドウは2022年?2021年?が多い?
戸澤:2020年です。
辰巳:デゴルジュマンしてから熟成したんすか?
戸澤:2020年で造ってティラージュしてずーっと寝かしてデゴルジュマン。
辰巳:スティルワインの状態で寝かしてる?
戸澤:それも一部。それと樽発酵したものと普通のスティルをブレンドして瓶内二次発酵。
辰巳:ってことは違うヴィンテージも混ざってるってことですね。
戸澤:はい、そうですそうです。だからノンヴィンテージ。
辰巳:なるほど。さ、今日のお料理です。ブルーテ、ですね。茄子?
井村:緑色の米ナスのような形をしたのを焼いて、トマトと合わせてます。トマトは、’トマト水’と言いまして、果肉のところを分離させて透明にしたとこだけを使ってますんで、非常にすっきりとした。。。
辰巳:ではいただきま〜す。
全員:いただきます!!!
【中西ファームの茄子とトマトのブルーテ】
辰巳:酸味があるから茄子って聞かないで食べたらわからなかったかも。
戸澤:この酸味とスパークリングの酸味がすごく爽やか。
辰巳:緑茄子じゃなくても別いいんじゃないですか?
井村:いや、緑茄子が甘くて美味しい♡笑。
辰巳:紫だとダメ?
井村:ダメってことはないですけど、やっぱりなんかどこにでもある紫より、
辰巳:でもブルーテ(ピューレ状態)にしたらわかんないじゃない?(←いや、そこはシェフのこだわりが・・・)それにしてもナスとトマトが合ってます。これはブイヨンは?
井村:使ってないです。茄子の水分だけで。炒めながら蓋をすると野菜から水分が出てくるんで、これだけで十分甘味が出ます。
辰巳:トマトも若干甘味出してるんでしょうけど、不思議ですね、ナスってこんなに甘くなるんだ?
井村:これが緑の茄子ならでは!笑。
辰巳:このシェフは非常に野菜使いの上手。こだわりを持って、しかも、日本ワインをと合わせるお料理を作るのが日本一上手なシェフと思ってるんすけどね。この番組も4年目に入りまして、ゲストも戸澤さんで38人目。それまで全部違う料理を毎週毎週作ってくださってるんです。
辰巳:先日下北沢のお店で(山梨の)何人かの造り手が集まってイベントがあったんですけど、そこでお会いしたんですよね。
戸澤:「(甲府の)*フォーハーツカフェ」の東京進出のイベント。フォーハーツカフェは「地元山梨の人に地元のワインを紹介する」っていうことを20年ぐらい前からやってまして。
(*フォーハーツカフェ:https://www.instagram.com/fourhearts_jp/)
辰巳:たまたまこの日、新宿で芝居観に行った帰り電車乗って下北で降りて、「こんなとこにこんな場所ができたんだ!?」。元々地上だった線路が地下に潜って、地上は遊歩道みたいな感じになっててそこにお店がね。その日は戸澤さんと以前もこの番組で来てくれた(ダイヤモンド酒造の)雨宮吉男ちゃん、アルプスの前島良さんもいてね。
軽くいくつもりが最後まで飲んでしまった笑。(←’辰巳さんあるある’。当編集者もたまたま居合わせましたが辰巳さん、「お腹すいた」と同施設内のカレーも完食してました)そのとき「ぁ、そういえば(戸澤さんには)まだ来てもらってないな」、で、本日出演してもらったというわけでございます。
辰巳:ここでリスエスト曲を聴きたいと思います。今日は何を?
戸澤:フジコ・ヘミングの「ラ・カンパネラ」。
辰巳:ピアノがお好き?それともフジコ・ヘミングが?
戸澤:えーと、ピアノとかやってたわけでもなくそこまでではないんですけど。姉がフルートをやっていて、2番目の姉がドラムをやっていて、弟の私は”ドラ息子”笑笑。
辰巳:笑うとこです笑笑。ってことは3人姉弟?
戸澤:そうです。山梨にたまたまフジコ・ヘミングさんがいらして聴く機会があって、聴いてるだけで涙が出たのは初めてで。10年ぐらい前ですかね。
辰巳:ではお聴きいただきましょう。
フジコ・ヘミング「ラ・カンパネラ」
https://www.youtube.com/watch?v=QssJ23iZE_s
辰巳:新ためてどうすか?
戸澤:ちょっと涙が・・・笑。
辰巳:情感に訴える演奏といいますか。確か日本人とのハーフの方だとは思いますけど、今90歳ですって?
戸澤:いろいろ調べるとフジコ・ヘミングさん、だいぶ苦労されたと。そういったところが曲にも表れて90歳になられたのかなって思います。
辰巳:そうでしたか。そういえば戸澤さん自身の話をまだ聞いてなかったな、ということでこれからお聞きしようと思います。今回は5週間ありますんでゆっくりと(←じわじわ蟻地獄?)。
辰巳:今おいくつですか?
戸澤:52になりました。
辰巳:最初に入った(就職)のがシャトレーゼ?
戸澤:そうです。立ち上げたのが2000年なので、その時のメンバーです。
辰巳:ってことは、入ったときは29歳?
戸澤:ま、そこら辺の年です。
辰巳:ん、じゃ、入る前は?
戸澤:その前からシャトレーゼに入社はしていて。でもまだワイナリーはなかったんです。新規事業でワイナリーをやることになり、まずは製造免許を取るべくいろんなところで修行を。
辰巳:大学時代は特にそういうことは?
戸澤:酵母、醸造に関してはしてたんですが。
辰巳:どちらで?
戸澤:山梨大学で。
辰巳:王道じゃないですか。業界の同級生は?
戸澤:旭洋酒の鈴木剛、あとはこの前ワイナリーを立ち上げた安蔵さんの奥さん。
辰巳:*正子さん。ってことはもうウスケボーイズと同じ世代ですね。(*長年丸藤葡萄酒工業にお勤めでしたが2022年に「Cave an」を立ち上げて独立しました)
戸澤:なので一個上の先輩が*岡本英史さんとか・・・(*BEAU PAYSAGE 岡本英史氏)
辰巳:あれ、*曽我くんは?(*ドメーヌ曽我 曽我彰彦氏)
戸澤:、は同級生ですね。
辰巳:ってことは麻井宇助さんとは会ったことあるんですか?
戸澤:講習は聴いて名刺交換まではしたことあるんですけど、そのあとはちょっと、、、。
辰巳:そのころはまさか自分がワイン造ることになるとは思ってなかった?
戸澤:ですね。大学生の時は’ワイン”というよりも”微生物”の方をやりたいって思っていたので。
辰巳:バイオですよね。この番組でも何度かこのワード、”バイテク”を聞きましたが今は死語?笑。当時は今の”AI”とかそんな雰囲気でしたよね。ってことはその流行に乗っかった?出身は?
戸澤:山梨です、山梨の甲府。
辰巳:甲府で地元の大学に入って最先端の学問を学んだどいう。だんだん時間もなくなってきましたけど、シャトーレーゼに就職したのはいわゆる’就活’して?
戸澤:はい。
辰巳:お菓子が好きだった?笑。
戸澤:っというよりは私が大学院に進んで、先に卒業した後輩から「(シャトレーゼが)ワイン事業始めるよ」っていう話を聞いて、「どうせなら”新しいところで”」っと。
辰巳:ようやく話が繋がりました。大学院まで+2年間?
戸澤:そうですね。
辰巳:で、お菓子を作るんじゃなしに、ワインを造る準備をするべくシャトレーゼに入ったんですねー。どこで修行したんですか?
戸澤:会社に入ってから丸藤葡萄酒さんに1年、ワイン醸造からお客様の接客まで。本当にいろいろ。
辰巳:そのとき安蔵正子さんは?
戸澤:ちょうどいました笑。一度本社に戻ったあと今度は広島の醸造研究所(現独立行政法人酒類総合研究所)というところでまた1年勉強して、そこでにはワインだけでなくて日本酒、焼酎、、、そういった日本の酒類を勉強したい人たちが集まってました。
辰巳:そこには同業者というか、いろんな繋がりができたんですね。ワイン業界には?
戸澤:そのときは山形の「大浦葡萄酒」の大浦(宏夫)さん、「月山トラヤワイナリー」の大沼さんの妹さんの方。まぁ、そういったところで勉強してきて「私がワイン造りますよー」って条件ができたところで免許が申請できる。
辰巳:まだ(申請)厳しかった時でしたよね。そして2000年にワイナリーがオープンと。この続きはまた来週にしましょうね。あっという間に時間が来てしまいましたが、8月のお客様は「シャトレーゼ ベルフォーレワイナリー 勝沼」の工場長、戸澤和幸さんをお迎えしています。
全員:ありがとうございました!!!
お断り:番組の収録日、OA日、この原稿の掲載には時差があります。また、この番組はお招きしたゲストのワイナリーのワインと、収録会場の「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフが作るお料理のマリアージュをみなさまにもお越しいただき楽しんでいただくのがコンセプトの一つですが、現時点でお店でお楽しみ頂けるワインとお料理のマリアージュの詳細については直接お店にお問い合わせください。)
シャトレーゼ ベルフォーレワイナリー 勝沼ワイナリー
http://www.belle-foret.co.jp/katsunuma/
News Data
- ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2023年8月3日放送回
- ワイナリー
シャトレーゼ ベルフォーレワイナリー 勝沼ワイナリー
http://www.belle-foret.co.jp/katsunuma/- 収録会場
ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/