ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2023年2月2日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
2023年2月のゲストは山梨県勝沼の「麻屋葡萄酒株式会社」専務取締役、雨宮一樹さんです。
創業は大正10年!老舗ワイナリー5代目の登場です。まずは「麻屋 ももいろスパークリングワイン 2022」で乾杯!
一樹さん、初回に選んだリクエスト曲がなぜか猛ツッコミを受けてしまいます。(全4回 1回目)

辰巳:もうすぐ立春、っといってもまだ寒いですが。2月のお客様は、山梨県勝沼の、もう老舗といっていいんじゃないでしょうか。
「麻屋葡萄酒株式会社」の雨宮一樹さんです。
(いつも通り、この会場「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフにも同席いただいています)

全員:よろしくお願いします!!!

辰巳:麻屋さん、大正10年(創業)ですからもう老舗ですよね、おととし100周年ですから。

雨宮:そうですね。2021年にどうにか100周年を迎えました。

辰巳:100年を超えたワイナリーって勝沼には何軒ぐらいあります?

雨宮:うーん、10軒あるかないか、、、だと思います。

辰巳:把握しといたほうがいいですよ笑。

雨宮:すいません、すぐ出てこなくて汗。

辰巳:メルシャンみたいに名前が変わったりしながら、でも一応ルーツは古いし(1877~)。
まるき(葡萄酒)さんは経営母体が変わっても名前そのままに残ってるし(1891年~)。
丸藤(葡萄酒工業)さん(1877年~)・・・あとどこが古いんでしたっけ?

雨宮:近所でいうと、デリアンって昔言ってましたけど最近はHUGGY(ハギー)ブランドになった大和葡萄酒(1913~)。

辰巳:白百合(醸造)さんは?

雨宮:、は少し新しい(1938~)。あとはうちのお隣の中央葡萄酒さん(1923年~、今年100周年ですね)。

辰巳:で、(麻屋さん)100周年で社長を継ぐのかと思いきや、まだ専務?お父さんはお元気?

雨宮:はい、相変わらず畑作業から配送作業まで元気にやっております。

辰巳:お父さんはおいくつですか?

雨宮:今73です。僕は46。

辰巳:46かぁ。最初会ったのは30ちょっとのころで、なんだか最近はすごいカンロクが。髪の毛にも白いものが混じって、ちょっと太って笑。
そろそろ50かなーと思っていたらまだだった。(最近まで)若手グループの一人でしたもんね。

雨宮:そうですね。そういうグループ(「アッサンブラージュの会」)をやらしていただいた時もありました。

辰巳:さ、まずは乾杯しましょう。遅ればせながらの100周年、今年も良い年になりますように。

全員:カンパ~イ🎶

辰巳:ロゼのスパークリングです。これはなんというワインですか?

雨宮:「麻屋ももいろスパークリングワイン」です。

【麻屋 ももいろスパークリングワイン 2022】
https://asaya-winery.net/items/5630f03fbfe24c47a0003e95

辰巳:「ももいろメルロー」というのがありましたけど、それはメルシャンでしたっけ?

雨宮:そうです。

辰巳:ピンクではなく”ももいろ”という言い方、日本っぽい。何かこだわりはあるんですか?

雨宮:「日本ワイン」なのでできるだけ日本語を選んで商品名に。

辰巳:(ラベルに)書いてあるのはアルファベットだけど?笑笑。このネーミングはご自分でつけるんですか?

雨宮:社内のスタッフ同士でいろいろ検討した結果、です。

辰巳:これは2020ヴィンテージですが、この商品はいつから?

雨宮:最初は2010年、「ロゼスパーク」という違ったネーミングでリリースしてました。途中からラベル、デザイン、ネーミングも更新して。

辰巳:柔らかくフワっと香りますけど、これはマスカット・ベーリーA?

雨宮:そうです、マスカット・ベーリーA100%でセニエ。

辰巳:シェフ、いかがですか?

井村:色がキレイなので、グラスに注がれるとワクワクするワインだなと。女性はテンション上がるんじゃないでしょうか。

辰巳:すごくピンク色が可愛らしい❤︎。これはおいくらですか?

雨宮:2000円+税。

辰巳:すごいリーズナブル。ガス充填?

雨宮:そうです(ガス充填は委託だそうです)。

辰巳:何本ぐらい造ってます?

雨宮:3000本ベース、2022年の出来立てワインです。

辰巳:すごいフレッシュ感があります。

辰巳:シェフ、今日のお料理のブルーテですが、この緑色はほうれん草?

井村:これはケールを使ってます。あとはイチゴを。
八王子の「中西ファーム」のケールなんですけど、不思議なことにとても甘みがあるんです。

辰巳:ケールといえば、有名なのは青汁で、九州などではいっぱい栽培されてますが。
ともあれいただきます!

【中西ファームのケールのヴルーテ 苺のアンサンブル】

辰巳:これはあれでしょ、いつものように甘み(甘味料)足してないんでしょ?

井村:です!ケールと野菜の出汁だけです。イチゴは添えてるだけなので(甘みを加えている訳ではない)。

辰巳:美味しい❤︎。でもちょっとこぼすと白いテーブルクロスにポツっとグリーンが落ちて・・・。これ、落ちにくいでしょうね笑。

井村:そうですね汗。

辰巳:雨宮さん、いかがですか?

雨宮:個人的にはケールという野菜をあまり食べたことないんですけど、野菜の旨味がよく出てると思います。

辰巳:ごわごわとしたイメージがあるんですけど、最近はずいぶん柔らかく作ってあって生でサラダ感覚で食べられるケールも増えてきましたしね。

井村:はい、これはサラダケールです。

辰巳:サラダケールと青汁ケールあるんですか?

井村:笑。青汁の方は硬い方で食べにくいケールだと思います。最近は”健康にいい”ってことでサラダケールはよく食べられるようになってきました。

辰巳:このケールは軽く焼いても美味しそうです。

井村:はい、より香ばしくなって。

辰巳:元々は菜花科ですよね、冬のもんですし。免疫力つきそうな、元気になりそうなブルーテでした。
これはこのワインにあえて合わしたんですか?

井村:そうですよ。イチゴを繋ぎにして。

辰巳:あれ、このスパークリングって確か白もありましたよね?

雨宮:はい、ちょっと熟成タイプの甲州で、フレッシュなスパークリングではないです。
(「ASAYA KOHAKUIRO スパークリング」https://asaya-winery.net/items/5ca472a42c1c515dd38e5c5e

辰巳:さ、雨宮さん。普段同業者さんや周りの方からはなんと呼ばれてるんですか?
っというのは、(勝沼界隈)”雨宮さん”ってけっこう多いでしょう?

雨宮:”雨宮”は多いです。ワイナリーの大先輩、社長クラスの偉い人たちからは「雨宮くん」。
ちょっと歳が近い先輩は下の名前で「一樹(カズキ)」呼ばわりが多いですね。

辰巳:「一樹」、そうですか。これはご両親が「跡継ぎができた!」っていうブドウの樹になぞらえて?笑。

雨宮:だと思います。でも名前つけたのは祖父。「一本の樹から」、をブドウの樹に例えたのかもしれないです。

辰巳:兄弟は?

雨宮:2つ上の姉貴と2つ下の弟の3人姉弟です。

辰巳:お姉さんと弟さんは何を?

雨宮:姉貴はお嫁に行って別の、、、会社員というか、県外に出てます。弟はうちの系列会社の*アサヤ食品(ビネガー専門)で今営業部長。
(*アサヤ食品家具式会社:https://www.asayafoods.com

辰巳:そうですか。そのビネガーはまた別のとこで作ってるんですか?

雨宮:10年ぐらい前までは同じ会社だったんですけど、独立して、今は場所も変えて。

辰巳:ビネガー美味しいすか?笑。

雨宮:美味しいすよ。

辰巳:シェフぜひ!笑。

井村:あのー、実は(レストランで)余ったワインで作ったりすることもあったりします。
やっぱり最後まで使いきりたいなってことで笑笑。

辰巳:今日ご紹介したワインとお料理のマリアージュもこのお店で味わうことができますのでぜひお越しください。
(←自家製ビネガーもどこかで使われているかもしれません笑)

辰巳:ところで。麻屋葡萄酒さんの規模って今どれぐらいなんですか?

雨宮:年間の出荷量的にはフルボトルで10万本前後。そこまで多くはない。

辰巳:勝沼では中堅ですよね。昔からコンスタントに?

雨宮:そうですね。ここ数年はそんな感じで推移してます。畑は点在してるんですけど、合わせて1.5haぐらい。
あとは地元の契約農家さんから購入してます。

辰巳:いちばん多いのは甲州?

雨宮:やっぱりそうですね。

辰巳:勝沼にもたくさんワイナリーありますからね。他に何か特徴ある品種「麻屋葡萄酒はコレ!」っとかいう営業トークは?笑。

雨宮:昔からの地元に密着したワイン。

辰巳:でもそんなワイナリーばっかりじゃないですか?笑笑。

雨宮:扱うワインについては、フルボトルは30種類ぐらい、一升瓶が20種類ぐらいあったりだとか。

辰巳:一升瓶20種類は多い!フルボトル30種類も多い!多すぎませんか?笑。

雨宮:これでも削った方。

辰巳:ってことは各アイテムだいたい1000~3000本造ってるんですね?

雨宮:500本とかちょっと限定醸造的なものもありますけど。

辰巳:そういう意味では”たくさんのワインの種類があるワイナリー”っていう特徴かもしれませんね。

雨宮:造る方は大変ですけど^^;

辰巳:消費者も(種類)覚えるの大変(^^;;

辰巳:ではこの辺でリクエスト曲を伺いたいと思います。今日は何を?

雨宮:中島みゆきさんの「ファイト」。2番の魚の出てくる歌詞が大好きです。

辰巳:ではどうぞ。

中島みゆき【ファイト!】(1983年)
https://www.youtube.com/watch?v=WxV0KG2UPMA

辰巳:これは何か思い出あるんですか?だってけっこう(自分が)キツイと辛い歌でしょ?

雨宮:ま、自分の応援歌的なところもありますし、ジブン渓流釣りをするので、その2番の魚が出てくる歌詞は・・・。

辰巳:渓流釣りと人生はまた違う気がするんですけど笑笑。

雨宮:通ずるところがあるんですよ笑。

辰巳:シェフもファイトをケータイに入れて聴いてるらしいんですけど、自分を鼓舞してるんすか?笑。

井村:そうっす。

辰巳:歳が近いから(井村シェフ1972年生まれ、雨宮さん1976年生まれ)なんか通ずるもんあるんでしょうか?

雨宮:なんでしょ?笑笑。

辰巳:やっぱ辛い時に聴くのか?笑。

井村:「頑張らなきゃなっ」と。(雨宮:激しく同意)

辰巳:人に声かけるっていうよりも”自分”に言い聞かせると?渓流釣りは辛いんですか?爆。

雨宮:いやいや、仕事でね汗。

辰巳:初回からこの曲聴くとよっぽどなんかあったのかな、と思いましたけど笑。

雨宮:中島みゆきさんというアーティストよりも、この曲が特に沁みました。

辰巳:リクエスト曲でこんなに突っ込まれるとは思ってなかったと思いますが、これはやっぱり突っ込みたくなる笑。
ワイン造りではここんとこ辛いのはなんですか?

雨宮:時期的には3月上旬ぐらいまで剪定作業がありまして、1日中外にいるとやっぱり寒い笑。

辰巳:最近は剪定作業を遅らせる、という動きもあるみたいで。寒い地域では雪が降る前に(枝)切っちゃう!とか
そうでないところでも発芽前に切っちゃう!とかで(剪定までに)長い期間置いておくっていう話を時々聞くんですけど?

雨宮:うちもそうです。ま、雪が積もっても大丈夫なような対策をします。あとは品種によって剪定の時期は変えていく。
収穫の早い品種は剪定も早いです。

辰巳;今年はどんな年になりそうですか?

雨宮:去年の梅雨の時期はけっこう雨が少なくてよかったんですけど。収穫の時期にいちばん怖いのが雨ですからね。それさえなければ・・・。

辰巳:持ってきていただいたロゼスパークリングは2022年ですが、わりかし良かった年ですか?

雨宮:はい、山梨でも梅雨が6月中に明けてしまったりしましたけど、猛暑の影響で生育が早かった。収穫量若干減ったんですけど、
品質的には凝縮したブドウができました。

辰巳:では今回はここら辺にしまして、次週以降生い立ち、ワイン造りを始めた頃の話とか色々お伺いしたいと思います。
今日はありがとうございました。

全員:ありがとうございました!

(お断り:番組の収録日、OA日、この原稿の掲載には時差があります。また、この番組はお招きしたゲストのワイナリーのワインと、収録会場の「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフが作るお料理のマリアージュをみなさまにもお越しいただき楽しんでいただくのがコンセプトの一つですが、現時点でお店でお楽しみ頂けるワインとお料理のマリアージュの詳細については直接お店にお問い合わせください。)

あさや葡萄酒株式会社
http://www.asaya-winery.jp/index.html

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2023年2月2日放送回

ワイナリー

あさや葡萄酒株式会社
http://www.asaya-winery.jp/index.html

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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