ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2022年6月2日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
2022年6月のゲストは山梨県「大和葡萄酒株式会社」代表取締役社長、萩原保樹社長です。
1回目は「本番組100回目」という記念すべき日。「楽しい人を」、と辰巳さんが探し当てたのがこの方でした。
”ハギーさん”の愛称で慕われる萩原さんとの爆笑トークの始まりです。(全5回 1回目)
詳しい番組内容、出演者の情報はこちらから
https://775fm.com/timetable/tatsumi/

辰巳:はいっ、6月になりました。この番組2年前の7月から始まって今月でちょうど2年になります。
そしてそしてそしてそして、なんと今日100回目を迎えました!その100回記念のお客様、山梨県勝沼からお越しいただきました
大和葡萄酒の萩原保樹社長です!

萩原:こんにちゎ、お世話さまです、どうも笑。

(内輪から大拍手~)

辰巳:このタイミングでお招きできてとっても嬉しいです。(萩原:ホントですかぁ?)
いつお声がけしようかなと思いつつ満を時してでございます。
しかも今月はOAが5回あります。なので5種類のワインも用意していただいてます。
そしてこちらの会場「Villas des Marriages 多摩南大沢」井村貢シェフです。この番組が始まってずっとお料理を作って
ワインを紹介して今回100本目の日本ワインです、と言うことは100種類目の料理!
ではまず乾杯しましょう!

全員:カンパ~イ🎶

「ハギースパーク重畳 2021」
http://www.yamatowine.jp/shopdetail/000000000104/?_ga=2.207669211.814430176.1662287752-67634428.1522969036

辰巳:ぁ、これ、久しぶりにいただきました。「重畳(ちょうじょう)」なんですが、これは萩原さんの方から説明いただきましょう。

萩原:夏は泡がいいですね、やっぱり。「重畳」は”良いことが重なる”っていう意味なんですが、「味も幸せも重ねるごとに深みが増す」
ということでつけております。

辰巳:重い畳と書いて’チョウジョウ’なんですけどね。

萩原:読めない人多いすね笑。

辰巳:このラジオだけ聞いてると「重畳(チョウジョウ)」は「頂上」で万里の長城を連想させる中国のワインだと思ってるかもしれません。
そういう意識はないんですよね?

萩原:ありませんっ。あくまで味の深みといいことが重なるっていう意味です。悪い言葉だと「重畳再建(重畳的債務引受)」って言って、
”債権が重なる”って意味でも使いますけど笑。

辰巳:債権が重なる!?

萩原:重ならないように努力いたします笑笑。

辰巳:これもう(初リリースから)10年ぐらいになります?

萩原:そうですね、それぐらいです。

辰巳:甲州のスパークリングとしては非常に、、、なんていうんですかねぇ、、、「使いやすい!」。

萩原:うん、安定してますよね。

辰巳:安定してる。味わい的にもそこまで特徴はないんですけどスーッと入ってくる。
どうですかシェフ?

井村:口に含んだ時に段階を踏んで、、、1段目2段目3段目でだんだん味が変わってくるような感じ。

萩原:重畳(頂上)ですね~笑。なんか台本通り爆。

辰巳:シェフ、萩原さんからなんか吹き込まれました?笑。

萩原:だいぶひつっこく、眠いからやめてくれっていうまで吹き込みました爆。

辰巳:(しばらく笑い止まらず)今日はしっかりと営業モード。萩原さんは日本ワイン界の中でも人付き合いも含め、いろんな意味で”名物男”でもあって。
絶対この人は(元)暴走族系か若い頃はなんか悪いことしてた人だと思ってたんですけど、ある時聞いたらそうでもないんですって?

萩原:はい、そうです。子供の頃のメガネは牛乳瓶のフタみたいな形でぇ、、、(←秀才児と言いたかったのでしょうか)。嘘ですフツーの子でした笑。

辰巳:フツーと言われても未だに信じがたいところがありますが。今月5回ありますのでそのあたりを伺いたいと思います。
大和葡萄酒(Huggy Wine)の4代目?

萩原:そうです。1912年、萩原安太郎が創業しまして、啓太郎、康政、保樹。そして今’花衣(かい)←社長の娘’。まぁそれで繋げてくと。

辰巳:1912年ってことは大正元年?2年?けっこう長いんですね。

萩原:ですよ。でも勝沼は100年ぐらい経つ会社(ワイナリー)いっぱいありますから。まぁ「歴史の勝沼」ですので、その分重みはあると思います。

辰巳:「大和葡萄酒」って奈良の大和の字ですが?

萩原:よく言われます。元々は「大和屋油店」が江戸の初期にありまして、明治になって”灯をともす油”は衰退してしまったんです。
それから勝沼の方に移動してブドウ産地への参入です。

辰巳:では元々は勝沼ではなかった?

萩原:山梨市の落合(現南アルプス市)ってところが大元ですね。今の場所の説明は難しいですけど*根津嘉一郎の屋敷のそばです。
(根津嘉一郎と根津記念館:https://www.city.yamanashi.yamanashi.jp/citizen/gover/public/park-spa/nezu-kinenkan/abouts.html

辰巳:あの東武鉄道の根津家の近くですか?。

萩原:そうですそうです、よくご存知で。

辰巳:ではここで今日のワインに合わせたお料理を。紫色の、ビーツかなんか?

「中西ファームの紅くるり(赤大根)のブルーテ グレープフルーツのアクセント」

井村:いえ、これは紅くるりと言いまして、八王子で作ってる大根なんです。その大根をピューレ状にしましてブルーベリーと合わせたブルーテです。
この紫色は大根の色ですね。

辰巳:ではいただきまーす!・・・ホントだ、旨味、旨味。これちょっとだけ塩?

井村:塩だけです。他何も入ってません。

辰巳:萩原さんいかがですか?

萩原:いや美味しいですよ笑。黙って食べさせていただいた方がありがたい爆。

辰巳:食べてからで構わないんで一応喋っていただけるとありがたい、ラジオなんで美味しい顔しても伝わらない笑笑。

萩原:じゃ、全部食べちゃいますね。

辰巳:これ(ワイン)酸味もありますよね。

萩原:早切り(早摘み)のブドウと遅切り(遅摘み)のブドウをブレンドしてます。
でもあんまり青い(早摘み過ぎても)と税務署にひっかかっちゃうもんですから、、、。

辰巳:ぇw、どうして?

萩原:ブドウの糖度以上の補糖はできませんので。例えば10%のアルコールにしたかったら、
12(ブドウの糖度)+8(補糖)ぐらいの補糖はできるんです。
でももっと糖度の低いブドウだとワインじゃなくなって甘味果実酒になってしまう。(つまり逆転は許されない)

辰巳:なるほど、そういうことか。このワインアルコール12%ありますね。

萩原:ま、後半のブドウ(遅摘みの方)でアルコール稼がせていただくと。でも補糖は若干してます。しなくてもいいという流れもあるんですが、
あんまり薄いとワインに重みが出ないじゃないですか。

辰巳:酒に強い人はみんなそんな風におっしゃいます。萩原さんもお強いんでしょ?

萩原:ま、ほどほどです、1本ぐらい。(←どのサイズの1本なのかはわかりませんが、会場内は「ぁw、そんなもん?」な雰囲気でした)

辰巳:ところでこのワインはシャルマー(方式)ですか?

萩原:いえ、これは後ガスです。

辰巳:以前はシャルマーじゃなかったでしたっけ?

萩原:今はシャルマーも瓶内2次もやってますよ。

辰巳:重畳の瓶内2次?

萩原:これも美味しいですよ。

辰巳:*スパークリングワインには3種類ありまして、瓶内2次発酵、タンク内2次発酵と、おっしゃられた後ガスと言われるガスを充填する方法がありますが、よく言われるんですか、後ガス?

(*スパークリングワイン造り方参考サイト:https://www.tambawine.com/wp/?p=1147

萩原:カーボネーションとでも言い直しましょうか?笑。

辰巳:萩原さんの風貌で”後ガス”って言われるとなんとなくね、重みが・・・。

萩原:ははは、辰巳さんもう専門家じゃないですか。でもこうやって専門用語で話ができる人がいるってのはありがたいです。
僕らは”ワインを醸すこと”が仕事で説明することが仕事じゃないから、ソムリエさんと話すると時々「どうなのかな?」ってことがありますけど、
辰巳さんはワインを”造る”方から知ってらっしゃるからすごく話しやすいですね。

辰巳:恐縮でございます。

萩原:とんでもございません、リップサービスです爆。

辰巳:それにしても。今日は100回目ですよ。この記念のリクエスト曲をなんかお願いしたいんですけど。

萩原:100回記念は「カモン・アイリーン」でいっちゃいましょうか、青春時代の歌!誰が歌ってんのかも忘れちゃいましたけど笑。

辰巳:デキシーズミッドナイトランナーズ?(←棒読み)

萩原:ぁ、そう。ディスコ世代ですから。

辰巳:世代はそんなに変わんないんです、4つか5つ違いですから。来年還暦でしょ?(萩原:頷)
僕らも一応ディスコ世代。

萩原:僕は椿、玉椿世代。

辰巳:ぁ、そうですか。僕は学生時代は京都にいましたから。でもマハラジャは大阪発祥だからいってましたけど、そういえば東京にも行きました。
椿覚えてます。サタデーナイトフィーバーとかね。

萩原:そうそう、新宿の椿、六本木の玉椿。

辰巳:シンデレラってのもありましたね。夜行バスに乗って東京に飲みに来て、たまにディスコ笑。
では、100回記念はディスコナンバーになりました。ではどうぞ、「カモン・アイリーン」。

「Come On Eileen」Dexys Midnight Runners(1982)
https://www.youtube.com/watch?v=GbpnAGajyMc

辰巳:学生時代?学校はどこに?

萩原:僕は東京農大。

辰巳:じゃぁ4年間東京生活?

萩原:ん、まぁまぁ途中ディスコ行きすぎて辞めたって感じですかね笑。

辰巳:ぇw、辞めたんすか?

萩原:辞めさせられた笑笑。

辰巳:ディスコ(のせい)じゃないでしょ。

萩原:遊びすぎってやつ笑。

辰巳:卒業しなかった?

萩原:しなかった。

辰巳:なん年ぐらい?

萩原:覚えてないすけど3年、4年ぐらい。

辰巳:どこに住んでたんすか?

萩原:三軒茶屋。三茶変わりましたよね。

辰巳:僕もこないだ行きましたけど。でも世田谷通りと246の間のあの三角地帯はまだある。

辰巳:その頃からワインは飲んでたんですか?

萩原:あんまり強くなかったです。あの当時の農大の同級生は醤油屋、日本酒屋、味噌屋(の後取り)・・・ワイン屋は私一人でしたもん。

辰巳:奥野田(葡萄酒醸造)の中村(雅量)さんは?

萩原:アイツは優秀でしたよ。ぁ、いました、同級生です笑。

辰巳:今もいろいろテクノロジーを駆使して・・・。

萩原:オレとは違うタイプ。

辰巳:どっちがモテた?

萩原:それはもぅ、比べる必要ないんじゃ?爆。
っていうか今日は「恥部を話す会」じゃないですよね、ワインの話でしたよね確か笑笑。

辰巳:”恥部”とは言ってませんよ、”武勇伝”笑。あのねぇ、若い頃の経験は絶対ワインの味に現れてくるんじゃないかと僕は思ってるんでー、
「いかに人間として面白い方か?」ってのはしっかり紹介しといた方がいいかと。ホントにそう思ってるんですよ。

萩原:ありがとうございます。ま、大学時代なんにも勉強してませんので、そのあと山梨県の*ワイン研究センターって所に1年研修に行ったんですが、
そこが自分の起点ですね。「ちゃんとワイン勉強しなきゃ」と。それよりも「山梨の歴史、日本ワインを世界に通ずるようにしなきゃ」っていう
使命感を感じた所です。この若きワタシが笑。
(*山梨大学 ワイン科学研究センター:http://www.wine.yamanashi.ac.jp

辰巳:ほぉぉぉ!!!師匠は?

萩原:小沢先生と荻野先生がいて、彼たちの熱意を受け継いだ。あとは当時はメルシャンの下請けでしたから*麻井宇助(本名は浅井昭吾)さんからも
指導受けたりしてましたんで。「(**映画)ウスケボーイズ」たちは麻井宇助に憧れてましたが、私は(浅井さんから)直伝ですから
オレがウスケボーイズじゃないかな笑笑。(←映画「ウスケボーイズ」に登場する人物は実年齢萩原さんより7年前後年下のエノログたちです)
(*麻井宇助:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%BB%E4%BA%95%E5%AE%87%E4%BB%8B
(**ウスケボーイズ:https://ja.wikipedia.org/wiki/ウスケボーイズ_日本ワインの革命児たち#映画

辰巳:長男?

萩原:長男は*平山たち。
(*「98WINEs」代表平山繁之氏)

辰巳:ちょっと上の人たちね、そうかそうか。

萩原:まぁ(僕は)次男か三男ぐらいかな。

辰巳:今度その第2弾というか「*シグナチャー」という映画が今年ニースでグランプリ獲ったとか。すごくおめでたい!
そうやって日本ワインがどんどん注目されるってホントにいい状況になってきましたね。
(*「シグナチャー」2022年11月公開予定:https://signature-wine.jp

萩原:私がやってる(主宰している)「*神楽坂ワイン倶楽部」でも次回は(シグナチャー主役モデルの)安蔵(光弘)さんがゲストです、来ます?笑。
(*神楽坂ワイン倶楽部:https://www.facebook.com/groups/956905107689726/

辰巳:神楽坂のどこ?

萩原:忘れちゃいました笑。

辰巳:あまり覚えないようにしてるんですね笑。

(安蔵光弘氏のイヴェントは終了しています)

辰巳:でもホントにいろんなとこでワイン会やられてて超活発に普及・布教活動をされてる造り手の1人だと思います。

萩原:ちなみに会社では’何もやってない’と思われてます、’毎日遊んでる’と思われてます笑笑。

辰巳:ま、そんなもんですよ。なかなか理解を得られません、こういう仕事は。僕も毎日遊んでると思われてますから笑。

萩原:違うんですか?爆。

辰巳:この人に「違うんですか?」言われちゃいました笑笑。
この続きはまた来週。番組100回目のお客様は勝沼「大和葡萄酒」社長の萩原保樹社長でした。

全員:ありがとうございました!

(お断り:番組の収録日、OA日、この原稿の掲載には時差があります。また、この番組はお招きしたゲストのワイナリーのワインと、収録会場の「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフが作るお料理のマリアージュをみなさまにもお越しいただき楽しんでいただくのがコンセプトの一つですが、現時点でお店でお楽しみ頂けるワインとお料理のマリアージュの詳細については直接お店にお問い合わせください。)

大和葡萄酒株式会社
http://www.yamatowine.com

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2022年6月2日放送回

ワイナリー

大和葡萄酒株式会社 
http://www.yamatowine.com

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

「日本のワインを愛する会」入会申込

登録無料

入会申込フォーム