ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2021年7月15日OA

2020年7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』
2年目の7月のゲストは株式会社都農ワイン、取締役工場長の赤尾誠二さんです。まずは27年前、赤尾さんが入社した年に初収穫したという畑のシャルドネでカンパイ🎶後半は赤尾さんのリクエスト曲、ミスチルの「innocent world」と恋愛と焼酎の相関性について掘り下げます。(全5回 3回目)
詳しい番組内容、出演者の情報はこちらから
https://775fm.com/timetable/tatsumi/

辰巳:はい、7月は木曜日が5回あるんですけど、宮崎県は都農ワイナリーの赤尾誠二さんをお招きして3回目の放送です。

辰巳・赤尾:よろしくお願いします!

辰巳:だいぶ慣れてきましたかね?

赤尾:はい、だいぶエンジンかかってきましたっ!笑笑。

辰巳:ペットで豚を飼ってから畜産農家になった親を持ったムスコで笑、高校卒業時に進路が決まってなかった唯一の人物だったがために都農ワインの立ち上げに引っ張られたという、もう”ワインの申し子”みたいな運命の人。あらためてよろしくお願いします、では乾杯しましょう!

全員:カンパ~イ🎶


白水アンフィルタードシャルドネ #6-B 2020
https://tsunowine.shop/?pid=123324512

辰巳:今日は白ワインです。ちょっとふくよかなバタリーな感じもしますけど、これはどんなワインでしょうか?

赤尾:これ「白水 アンフィルタード シャルドネ #6-B」という商品名です。

辰巳:覚えにくい、ですね笑笑。これまであったいわゆる”白水シャルドネ”ですか?

赤尾:ずっと”アンフィルタード”で販売さしてもらってたんですが、、、。

辰巳:じゃ、逆に”フィルタード”の商品はあるんですか?

赤尾:はい、元々はシャルドネの「エステート」っていう名前だったんですね。これだとちょっとわかりにくいっていうのと、”日本ワイン”っというのをラベルに表記できるということになったのをきっかにですね、これまで牧内地区の小字(コアザ)っていうところと白水で作っていたブドウの地区とを分けました。

辰巳:”字(アザ)”ってなんかいいですねぇ。フランス語の”アペラシオン”とかいうより昔の(日本の)”字”。

赤尾:20数年、私たちがその土地のテロワールを肌で体現してることもあったんで、「その土地に敬意を持つ」っという意味でも畑の名前をエチケット(ラベル)で発信していきたいっていう思いになったんですよねー。

辰巳:今日も「Villas des Marriages 多摩南大沢」の井村貢シェフにもご一緒させてもらってますが、どうですか、このワイン?

井村:口の中でふわっと広がる膨よかな、リンゴの蜜みたいな味がするなぁと思って。

辰巳:樽も使ってますけどそんなにトゲトゲしくなくて、ほんとにリンゴの蜜。甘酸っぱ~い味が前に出てくるタイプのシャルドネですね。

赤尾:そう、2020年、いい年で非常に華やかですよね、蜜の香りもあるし。

辰巳:シャルドネはわりと早い頃から作ってたんですか?最初はなかったでしょ?

赤尾:都農ワイナリーの誕生は『キャンベル・アーリー種の振興』を目的にできたんですけど、シャルドネはワイナリーの開始と同時に畑も構えて「ワイン用ブドウも同時に育てよう」ということで植えた品種の一つですね。

辰巳:っということは1993~1994年あたりに植えて1996年にワイナリーオープン?

赤尾:はい、96年が初収穫です。

辰巳:ですから樹齢がもう・・・。

赤尾:27年。

辰巳:赤尾さん(入社の年)とおんなじだ笑。

赤尾:そうです、僕がハタチの時に植えた木、樹齢27年のシャルドネですこれ笑。

辰巳:”会社とおんなじ歴史を歩んでる”シャルドネ。どうですこのワインの出来、ご自身的に?

赤尾:毎年ヴィンテージが変わる度に味も変わる。日本のワインって差が激しくてこれも2019と2020で大きく違うんですけど、2020は8月に日照量がすごくあって、凝縮度がグヮ~っと上がったのがすごく印象的でしたね。

辰巳:ま、宮崎はもともと南国なんですけど、すごくトロピカルなテイストを感じる。今までは都農ワインにはここまで南国を感じることなかったんですけどこれに関しては特に。シェフ、今回はこのワインにどんなお料理を合わせてくださったんでしょうか?

井村:非常にしっかりとしたワインでしたんで、時期外れなんですけどサーモンを合わせてみました。

辰巳:時期外れって?トキシラズですか?笑。

井村:いやいや、ノルウェイ産です笑。ちょっと脂の乗ってるものを使って自家製のスモークにしてあります。


ノルウェイサーモンの自家製スモーク アイオリソース

辰巳:ではいただきます!ん、マヨネーズも付いてるんです?

井村:これはアイオリソースです。

辰巳:手作りの?(井村:頷)キューピーマヨネーズではありません笑。
ねっとりした食感!このハーブはなんでしたっけ?

井村:スティッキオの葉っぱを使ってます。(スモークサーモンには定番の)ディルよりは香りがおとなしいので、この軽いスモークの香りと合うんじゃないかと。

辰巳:このシャルドネには寄り添いますよね。ちょっと樽の香りに引っ張られるのをよくストップしてます。どうですか赤尾さん?

赤尾:すごいですね、ピッタリでした本当に。樽の香りとスモークのタッチがものすごく相性がよくて、お魚の食感と香草の風味とがワインのトロピカル感や、複雑味と相まります。

井村:ありがとうございます!

辰巳:このシェフね、すごいんですよ。これで丸1年この番組やってきて、これまで50種類以上の新作お料理を各ワイナリーのワインに合わせて作り続けて。いつまで続くか?笑。

赤尾:どう言うポイントの掴み方をするんですか?料理とワインの特徴?

井村:やっぱりワインを飲んだ時にー、うーん、なんて言うんでしょう?料理の素材とどこに接点があるか?を探します。あとはフィーリングです。

辰巳:元々そういう資質ははあったんでしょうけど、どんどん磨きがかかってきてね。
ラジオをお聴きの皆さまもこの「Villas des Mariaged 多摩南大沢」にいらしていただけるとこのお料理とワインを楽しむことができます。このサーモン本当に美味しい!

辰巳:さ、先週は「いいタイミングで都農ワインの立ち上げに参加した」っという話を伺いましたが、その頃のスタッフは何人ぐらいいたんですか?

赤尾:今の社長の*小畑が工場長としてやってきて、販売員が4名、事務が1名、、、ほんとに10人満たないぐらいのスタッフでスタートしましたね。(*小畑暁氏:検索するといろいろ出てきますので探してみてください

辰巳:小畑さんは元々何されてたんですか?

赤尾:元々は南米の方でワインを造っていて、アルゼンチンとかボリビアで。

辰巳:ボリビア!?彼もホントに不思議な方なんですよね~。この都農ワインさん、年の差は一回りぐらいありますけど「小畑・赤尾」のツートップというか。僕の初訪問は十数年前ですけど、『濃い』んです人が。1回会ったら忘れられないような雰囲気でしょ、赤尾さんも笑笑。(井村:頷)ワイン造りってもちろん自然の力が一番なんですけど、我々飲み手として認識する上でも「人の部分」ってとても大事だと思うんです。その辺はどうですか赤尾さん?いつもこうありたい?それとも演技してる?

赤尾:笑・・・そう、ですねぇ。僕は周りの人に恵まれてると今でも思ってるんですけど、だってワインを知らない若者(赤尾青年)にその魅力を伝えてくれた人もたくさんいますし。あとは自分たちでブドウを植えて、何十年も管理してワインにしてるっていうのはあっという間、やりがいだの達成感だのはまったくなくて。もうやれてないことの方が圧倒的に多くて、来年はこうしようと言ってる間に20何年っていう感覚なんで、まだまだ、もっともっと美味しくなるっと思ってますし。

辰巳:27年間と言ってもね、ワインって年に1回しか造れないし蓄積ってしれてる。自然と共にモノを造るってすごく憧れますけど。シェフも野菜とか求めて農園とか通ってるんでしょ?

井村:そうですね、行くと新しい発見がいつもあります。

辰巳:さ、ここで赤尾さんのリクエスト曲を伺いましょう。

赤尾:はい、Mr.Childrenで「イノセント・ワールド」です。

辰巳:えー、シェフはご存知?(←辰巳さん知らない予感)

井村:知ってますっ!

辰巳:、、、これはどういう曲なんでしょうかね?大ヒットした曲?(←やっぱり)

井村:大ヒットしました!

辰巳:じゃ、じゃぁ、聴いたらわかるかな?ではイノ、イノセント・ワールド、どうぞ笑。


Mr.Children 「innocent world」(1994)
https://www.youtube.com/watch?v=rfVhsgCqG0I

辰巳:はいっ「イノセント・ワールド」、でした。オレこれ聴いたこと、、、ないような、、、気ぃするなー。大ヒットしたんですよね?
(←1994年のレコード大賞「大賞」受賞してます)

赤尾:ま、僕あんまりカラオケ歌わないんですけどこれは歌えました笑笑。

辰巳:なんか思い出ある曲なんすか?

赤尾:18歳から仕事すると遊ぶ時間ってあんまないじゃないですか、まぁ遊んでたんですけど爆。その時にいつも車でかけてたとか。

辰巳:18歳から車運転してたんですか?(赤尾:頷)まぁ宮崎にいると車ないとね。その時に聴いててなんか思い出が?恋の、とか?

赤尾:そうすね(←まさかの肯定)爆。ちょっと言葉にはできないんですけど笑笑、ま、いろいろ思い出はありますね。

辰巳:言葉にはできないけど???へぇ、そうですか。ご結婚されたのは?

赤尾:えっと27の時ですね。

辰巳:じゃぁ18で就職して27までは遊びたい放題?

赤尾:そうで・・・笑笑。いや、仕事してましたちゃんと笑。

辰巳:へぇぇぇ。ずっと川南町(実家)からとなり町の都農まで通ってたんですか?

赤尾:はい。最初は役場に入庁したんですよ、元々ワイナリーは町営でやりたかったんで。で、その時に”ビールの飲み方”とか”焼酎の飲み方”とかいろいろ先輩たちが教えてくれるんですけど、

辰巳:18の時に?

赤尾:ハタチ以降ですね笑笑笑。

辰巳:やっぱり宮崎は(芋)焼酎でしょ?

赤尾:宮崎は焼酎が飲めるようになると「大人の入り口に立った」気がするんですよ。その時に歌ってたのがこの「イノセント・ワールド」です。(井村:大ウケ)

辰巳:へぇぇぇ。ま、要約すると「ワインにはまったく関係ない」ってことですね?

赤尾:どちらかというと笑笑。

辰巳:「この曲を聴くと焼酎を思い出す」と笑。ところでその芋焼酎はお好きですか?

赤尾:実を言うと芋焼酎ってずっと買ったことがなくて。

辰巳:買ったことがない!?なに、また密造してたとか?爆(←前週、「亡くなられたおばぁちゃんが近所の農家さんのキャンベル・アーリーをこっそり発酵させてた」というお話がありました)

赤尾:焼酎ってどちらかというと晩酌の飲み物だと思っていて、だから買ったこともない、美味しいと思ったこともなかった。

辰巳:・・・あーーー、そういう意味ね。家には普通にあるし居酒屋にもあるし。

赤尾:そうそう、若い時は特にワインを飲む機会の方が多かったですからね(←仕事柄ですね)。でも(年が)40超えてくると焼酎の良さがわかってきたところもあって。

辰巳:おぉぉぉぉ、そうですかー。例えばどこのどういう焼酎好きですか?僕も宮崎だの鹿児島行ったら、もちろん都農ワインも飲むけど笑、けっこう焼酎飲みますからねぇ。

赤尾:やっぱり焼酎は次の日の体がラクですよね、飲み疲れしないというか。

辰巳:やっぱり芋?

赤尾:ですね。宮崎だと「霧島(霧島酒造)」「日向木挽(雲海酒造)」。この2つはコスパがいいって感じですかね。

辰巳:井村シェフは焼酎飲みますか?フランス料理のシェフなんて焼酎といちばん遠いとこにある感じしますけど?

井村:んーまぁそうですねー。でも両親が焼酎好きだったんで・・・。

辰巳:シェフは大阪、僕も大阪なんですけど、焼酎って大阪ではあんまり飲まなかったっすよ。

井村:そうなんですね。僕もなんか親に飲まされてました笑。

赤尾:焼酎は地元の食事とも意外と相性良くて。

辰巳:そうなんですよね。その焼酎の郷とワインとの繋がり、その辺の”比較文化論”みたいのを一回たっぷりと聞きたいなと思ってたところなんですが今日はもう時間がない、っということでこの続きはまた来週。

全員:ありがとうございました!

(お断り:番組のOAとこの原稿の掲載には時差があります。また、コロナ禍における様々な政府の対策によっては「ヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢」のメニュー提供等が変更になっている場合があります。詳しくはお店にお問い合わせください。)

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」

2021年7月15日放送回

収録会場

ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

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