ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2020年11月12日OA

7月から始まったラジオ番組『ヴィラ・デ・マリアージュpresents「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」』11月のゲストは長野県須坂市の楠ワイナリー代表、楠茂幸さんです。大学時代に語学留学したパリで目覚めたと思いきや、ワイン造りのきっかけはサラリーマン時代の接待だった?温厚ながらも時折ラテン系の顔もチラつかせる軽妙トークが続きます!(全4回 2回目)
詳しい番組内容、出演者の情報はこちらから
https://775fm.com/timetable/tatsumi/

辰巳:11月のゲストは、長野県須坂市、楠ワイナリーの楠茂幸さんです!今日は第2回目。

辰巳・楠:よろしくお願いします!

辰巳:今年はワイン造り、どんな年だったんでしょ?

楠:私のいる須坂市は長野県の北のほう、やや新潟県に近いんですがー、実は2016年から2019年まで雨が多くて厳しい年が続いたんですね。今年も7月いっぱいけっこう雨が降ったんですが、ただ8月がすごい好天、というか酷暑だったので一気に回復しまして、久しぶりにワイン造りにとってはいい年じゃないかと思います。

辰巳:台風も上陸しませんでしたしね。

楠:影響はほとんどなかったですね。

辰巳:じゃなんかちょっと嬉しかった年?

楠:そうですねー♪いつも「今年はいいな今年はいいな」と思ってるのに9月10月に雨が多くてアララとなるんですが、今年はまぁなんとかもってくれてですね。はい、期待してます!

辰巳:日本でワイン造りすると大変なこといろいろあるでしょうけどね。42歳で脱サラをしてワインの世界に飛び込んで今20年という。ん?じゃ20周年?

楠:ワインの世界に飛び込んでからは20年、(自身の)ワイナリーを作ってから10周年です。

辰巳:第2の人生を”ワイン造り”に賭けようと!?夢の中に飛び込んで笑(先週のネタです)、から20年?

楠:はい。

辰巳:そしてワイナリーが完成して10年。大変でした?一言で言うと?

楠:あっという間でした。場面場面では大変だったんですけど、あっという間に過ぎて「次どうやってもっといいブドウ作ろうか」とかいつも思ってるので、あまりネガティブな、昔のこととか気にならないです。

辰巳:あ、そうですか?ちなみに血液型は?

楠:O型です。

辰巳:あ、そうですか?なんとなくこの真面目な風貌から学者、哲学者な感じ持ってたんですけど、話聞いてるとわりとラテン系な感じ、前向きで明るい感じの方?

楠:(照)けっこうワイン造り始める前までは「後悔だらけの人生」で暗い顔してたと思いますが「後悔したくないな」と思って始めたのがこれ(ワイン造り)ですのでー、毎日充実してます♡。

辰巳:「後悔だらけの人生」ってどんな人生だったんでしょうね笑。
まずはワインをいただこうと思います。今日のワインはなんでしょうか?


楠ワイナリー 鎧塚アミュレット 2017

楠:はい、これは「鎧塚(ヨロイヅカ)アミュレット」と言いまして、ロゼです。品種としてはボルドー系の3品種、カベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、カベルネ・フラン。

辰巳:それで赤ワインを造るときに色を濃くするための「セニエ」ですか?

楠:そうですね、これはセニエです。どうしてもこの品種たちは色がノリ難いので、日本では。

辰巳:”鎧塚”ってのはね、漢字の厳しい(イカメシイ)字で。あの、パティシエの鎧塚トシちゃん(鎧塚俊彦氏)と同じ字ですよね?昔僕のワイン番組でこの話をしたら彼がこのワインを気に入ってくれて、一時期使ってましたけども、今はどうなんでしょうか笑?

楠:はい、いつもお店で出していただいているようで。。鎧塚さんも、亡くなられてしまった(奥さんの)川島さん(女優の川島なお美さん)も一緒に何度かワイナリーに来ていただいて「美味しいねー」って飲んでいただいてましたね。
(鎧塚俊彦氏、お店の情報はこちらから
http://www.grand-patissier.info/ToshiYoroizuka/

辰巳:鎧塚っていうとね、なんか彼のこと思い出してしまう。

楠:”鎧塚”ってのはですね、須坂市にある*石積み古墳群なんですね。
(*八丁鎧塚[積石塚古墳]https://www.city.suzaka.nagano.jp/otakara/search/item.php?id=30

辰巳:古墳”軍”なんですか、幾つもあるんですか須坂に?

楠:そうなんです。

辰巳:で、「鎧塚アミュレット」の”アミュレット”は?

楠:アミュレットっていうのは”お守”っていう意味でしてー。昔騎馬民族がいたらしくて、鐙(アブミ)に彼らがつけていた金属のお守みたいなものが出土してるんですが、、、。

辰巳:金属?

楠:5世紀ぐらいのものですので多分銅製かと。

辰巳:おそらく残ってるとしたら青銅かな。

楠:獅子髪模様と言いまして”獅子”を型どったものらしいんですけど。ほんのちっちゃーい、指輪ぐらいの大きさですかね。

辰巳:まさにお守ぐらいの大きさ。

楠:その鎧塚っていう地名は全国に12~3箇所あるらしくて、パティシエの鎧塚俊彦さんもそのどっかに関係あるんじゃないかなぁと。

辰巳:確か京都出身、ルーツは忘れましたけど。
以前はこのワインに巨峰が入ってたのを覚えてたんですが、、、。

楠:はい、以前は入ってたんですけど今巨峰の栽培がだいぶ少なくなりまして。自分がワインで生計を立てる前に、巨峰を生食ブドウとして作っていたんですけでも、その巨峰を使ったり一時期ピノ・ノワールを入れたりいろいろブレンドしてたんですけど、今は大体この3品種、+1品種ぐらいですね

辰巳:ではこちらのワインで乾杯しましょう!

全員:カンパ~イ♪

辰巳:んーーー。ボディ感のある、苦味、渋みもしっかりと。

楠:そうですね。どちらかというとしっかりしたタイプのロゼです。

辰巳:軽い赤ワインぐらいの味わいがある。シェフ、どうですかこのワイン?

井村:はい、通常ロゼワインはわりとスッキリとしたワインが多いんですけど、このワインは非常に野性味があるというか、しっかりとした印象がありますので、今日はエビの身を煮込んだソースを合わせて、お魚料理でご用意したんですけど。。。


冬野菜と真鯛のポワレ 小エビのソース

辰巳:この井村貢シェフ、最初チラッと出てもらおうと思ってただけなのに、毎回出てきてしまいまして笑、以来料理も毎回作ってもらってて。このヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢でこのワイン、このお料理の同じ組み合わせが楽しめるというスペシャル番組でございます。ではいただきましょう!このお魚はなんですか?

井村:真鯛を使っております。

辰巳:へぇぇ。これも新しく考えたメニュー?

井村:はい、このワインのために考えました。

辰巳:なるほど。エビとロゼワインって基本的には合うと思うんですけどね。あ、いいですね♪南仏のブイヤベースに近いような。

楠:ですね。

井村:実は出汁に少しブイヤベース使ってます。

辰巳:いろいろ細かくやってくださってます。
こちらヴィラ・デ・マリアージュ多摩南大沢の社長、田鍋さん(通称ベーやん、以下ベーやん)、いかがですか?

ベーやん:・・・、今ちょうど食べるときにっ・・・笑笑。

辰巳:振られるの待ってんじゃないかなと思って笑笑。

ベーやん:待ってましたけどー笑。エビの風味がいいですよね、なんか中華っぽくて。

辰巳:あ、中華にもこのワイン合いそう。エビチリなんかゼッタイいいと思います。軽いロゼだと負けるんですけど、このワインはしっかりしてますからぜんぜん大丈夫な感じしますよ。

楠:いいですね。南仏でも軽めのロゼとローヌの方行くとけっこうしっかりしたロゼがありまして。私はどっちかというと甘系、軽いのよりはわりとしっかりした方が好きなんです。

辰巳:プロヴァンスのはちょっと軽めですからね。ベーやん、ワインはどうですか?

ベーやん:わ、ワインすか?

辰巳:今度は振られると思ってなかったでしょ?ちょっとパス投げてしまいました笑。

ベーやん:いやぁいいパスですね、食べてる最中に笑。ワイン、けっこう赤ワインに近いというか、、、。

辰巳:それ、俺言ったじゃんさっき!?

ベーやん:ぇw、爆。言いましたぁ?

辰巳:突っ込むと楽しい元お笑い芸人。(←完全に遊んでます)そろそろギャグをやってもらわないと・・・。今日はまだですか?
今日やったギャグでお客さんが来るかもしれない笑笑。

ベーやん:芸もプラスするんですね、このレストラン?笑笑。”一発芸と料理とワイン”。

辰巳:マリアージュ!笑。料理と日本ワインのマリアージュの店は最近増えてきましたけどね、そこに”芸”が加わる店はないと思いますよ、日本唯一の店爆。

楠:いいですね、西洋文化と日本の文化がマリアージュしてるという笑。

ベーやん:なに乗っかってんすかっ!?笑笑。

辰巳:楠さん、地味そうに見えてけっこうノリがいい笑。

辰巳:前回は地元須坂の高校を卒業してー、東北大学に行ってー、商社に就職してー、5年で辞めてー、航空機のリース会社に入ったところまで。あ、そうだ、間、大学時代にパリに語学留学してたんだ。『そのパリにいる間にワインに出会ってワインに目覚めたんじゃないかなーと思ったら、「そうじゃない!」』って話までが前回でした。じゃ、どの辺りでワインに?

楠:就職して転職して、ま、’航空機のリース’という商売やってたんですが、その時にエアラインの方とか金融機関の方と食事する機会が多くなり「ワインを選ばなきゃいけない」状況になって本買って勉強し始めた、っというところなんですね。

辰巳:営業職だった?

楠:そうですね、まぁ営業企画っていうか。

辰巳:接待したりされたり?

楠:そうですね。あとはファイナンスやったりとかエアラインに売り込みに行ったりだとか、そんなことやったました。

辰巳:へぇーー。そん中で誰かキレイなCAさんとかいてワイン教えてもらったとかそんな感じ?笑。

楠:、だったらよかったんですけど。。。まぁあのー、、、勉強せざるを得なきゃいけない状況でしたんでー。

辰巳:それは30歳ごろ?

楠:はい、30になるかならないかの頃でした。

辰巳:僕も同じぐらいの時だ。ま、それより前にもちょいちょい飲んではいましたけど。「*くいしん坊万歳」でね、いろんな物を食べたりしてる間に、、、。スポンサーがキッコーマン(「マンズワイン」の親会社)さんでしたから、料理に合わせたワインを飲んだり教えてもらったり。。。だんだんワインと食事を合わせることが普通になってきた頃ですよ。で、30代半ば後半ぐらいで赤ワインブームがやってきて、田崎真也氏がソムリエ世界一のタイトルを獲って、ま、それが1995年。田崎さんも昭和33年生まれの同い年、しかも3月ですから楠さんとも10日ぐらいしか変わらない・・・。そういう時代でしたよねぇ。それで、CAさんに教えてもらって、、、じゃなかった笑笑、飲まざるを得なくなった?
(*くいしん坊万歳https://www.fujitv.co.jp/kuishinbo/history.html

楠:そういう食事(接待ですね)をする機会が多かったもんですから、どうしてもワインを選ぶ機会が増えまして勉強し始めまして、それからどんどん深みにハマっていったってところですね。

辰巳:それから42歳で離職してワインの世界に入っていくわけですけども。決心したってきっかけは?

楠:やっぱり40ぐらいになって「人生あと半分かぁ」となって。それまで「あーやっとけばよかった、こうやっとけばよかった」。。。後悔が多かったんですね。「今後の人生後悔したくないな、じゃどうして生きようか?」やっぱりやりたいことやろうと。いろいろ考えていくうちに、『やりたいことがすべて詰まってた』のがこの”ワイン造り”だったんですね。それまでもワイナリーなど訪ねたりはしてたんですが、、、

辰巳:海外?

楠:はい。でもすごい設備が大きくて、とてもそんなことはできないなと思ったんですが、ある本と出会って1億円ぐらいあればできるんだな?っていうことがちょっとわかりまして。

辰巳:日本の本?

楠:オーストラリアの「スモールビジネスとしてのワインメイキング」という本だったんですが。1億っていっても当然ないわけですよ、サラリーマンやってますから。でもなんか不思議と「なんとかなる金額なのかな?」という感じがしまして、それがずっと(頭の中に)あって、「後悔しないようなものをやろう」それは”ワイン造り”だって結論に達しました。

辰巳:その結論に達してすぐ(会社を)辞めたんですか?

楠:いえ、やはり3~4年かかりましたかねぇ、思い始めてから結論出すまでに。

辰巳:で、2000年に会社を辞めて?

楠:父親が病気だったもんですから一旦田舎(須坂)に帰って、看病しながら県内をいろいろ話を聞いて回ったりして。結局”自分は何も知らない”ってことがわかったんですね。ブドウ作りもしたことがなければワイン造りも当然したことがない。じゃどうしよ?ってなった時に
「ちゃんと教育を受けるのが一番かな」と。世界でもトップクラスのところで勉強したいなっと思って、オーストラリアのアデレード大学ってところに行きました。

辰巳:オーストラリアにねぇ。最初にお会いした頃この辺りが”変わり者”だなと思ったんですが。
そろそろリクエスト曲いこうと思うんですが、今日は何にしましょ?

楠:今日はですね、杉良太郎さんの「すきま風」を。

辰巳:すきま風・・・。これ好きですよ僕も。

楠:すごく印象的なフレーズがありまして。「生きてさえいればいつか幸せが・・・」
(途中辰巳さんが歌い出します)
・・・いつか幸せになれるだろう、と。
実は、ブドウを作り始めてからワイナリー作るまで6年間ぐらいあるんですけど、その間畑を作っていく中で、どんどんと資金が(畑の方へ)行ってけっこう困窮してきたんですね。

辰巳:貯めたお金や退職金が?

楠:そうです。で、軽トラ運転して畑に行く間にこのフレーズが出てきたんです、「生きてさえいればなんとかなる」と笑。

辰巳:久しぶりにこの曲聴きたいな、楽しみだな♪ではいきましょう、杉良太郎さんで「すきま風」。

https://www.youtube.com/watch?v=svdHLUdMns4

辰巳:い~い歌ですねぇ。1976年、我々が高校3年生の頃の「遠山の金さん」のエンディングテーマ、らしいです。受験勉強してる頃ですよ。

楠:笑。その頃は(この曲を)ぜんぜん意識してなかったんですが、ちょっと秋風が吹く中で軽トラ運転してたらなんとなくこのフレーズが頭に浮かんできたんですねぇ。

辰巳:それはブドウ作り始めてからですね?

楠:そうですね、作り始めて何年か経った後ですねぇ。

辰巳:2000年に脱サラして2004年からブドウ作り始めた?

楠:はい、2002年から2年間オーストラリアに留学して帰ってきてそれからです。

辰巳:オーストラリアはどうでした?

楠:すごくいいところでした。

辰巳:アデレードっていい街ですよねー。

楠:えぇ、いいところでした、適当に田舎で笑。

辰巳:適当に田舎で美味しいものもあって。女性はどうでした?

お約束の質問に周囲笑笑。

楠:同級生に何人かいまして、えぇ、・・・あの、みんな助けてくれましたねぇ。

辰巳:日本人は?

楠:いなかったですねー。

辰巳:向こうでは(喋るのは)英語でしょ?いわゆるオーストラリア英語?

楠:はい。

辰巳:フランス語もできて、英語もできて。なんだかんだ言いながらそういうのもけっこう踏んでますよね?

楠:あーいや、そんなことない笑。

辰巳:結婚はされてない?

楠:あーいや、未だに独りで。

辰巳:ずっと独りなんですか?

楠:ずっと独りです。

辰巳:じゃどっちかって言ったら”ワインを採ろう”って決断を?

楠:どっちかってこともなかったですけども、ブドウ栽培から始めてですね、ワイン造りってそんな余裕なかったっていうか。
まぁはい、あの、、、縁がなかったというか、まぁそういったとこですかね。

辰巳:あーそうなんですか?なんかここら辺のもうちょっと深い話を聞きたいなーといつも思ってるんですけど。
最近どうなんですか?日本ワイン界の中でも(楠さんのワイン)人気あるじゃないですか?いろんな人が集まってきてるんじゃないかと思ってるんですけど?

楠:えぇ私も期待してたんですけど爆、残念ながらなかったですね笑笑。

辰巳:まぁでもこれからですからっ。

楠:なんとか若作りしてやってます笑笑。

辰巳:60(歳)過ぎてもまだまだでしょ?僕は30歳になった時は”あと半分”だと思って40歳の時もやっぱりそう思って、50(歳)になって”やっぱあと半分だな”って笑笑。60(歳)でそれこそ”最後の半分”だな、ようやく半分を超えたぐらいの気がしてきた爆。なに笑ってんすか!?

べーやん:けっこう半分が多いんすね笑笑。

辰巳:ホントいうとね35歳でも思った、45歳でも思った爆。でもね、人間は科学的には120年生きられるらしいですからね。100歳の人これからドッと増えてきますよ。そういう意味でね、定年もないしずっとやり続けられる農業ってのはこれから益々いいんじゃないかと思うんですけど?

楠:そう思いますね。

辰巳:ワインは熟成もできますし、ブドウの樹齢って人間と同じぐらい育っていけるし。いい仕事選ばれたなーという気が。ある意味すごく羨ましいですよ。

楠:毎日充実してますね。

辰巳:ではその話はまた次回お伺いしたいと思います!こん顔のゲスト、楠ワイナリーの楠茂幸さんでした。ありがとうございました!来週もよろしくお願いします!

全員:ありがとうございました!

(お断り:番組のOAとこの原稿の掲載には時差があります。現在提供されているワインとお料理はお店にお問い合わせください。)

News Data

ヴィラ・デ・マリアージュpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」 2020年7月16日OA

2020年11月12日放送分

ワイナリー

楠ワイナリー
https://www.kusunoki-winery.com

収録会場

★ヴィラ・デ・マリアージュ多摩
https://villasdesmariages.com/tama/

「日本のワインを愛する会」入会申込

登録無料

入会申込フォーム