2020年7月から始まった*ラジオ番組「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」。2024年7月放送分から『**プリオホールディングス提供』になりました。引き続きお楽しみください。
(*Tokyo Star Radio:https://775fm.com/ **プリオホールディングス:https://prior.co.jp/)
2024年7月のゲストは大阪・羽曳野市の「河内ワイン」金銅真代(こんどう まさよ)さんにお越しいただきました。
義太夫に落語にシャンソン(すべて演じる方です)・・・とにかく多趣味でエネルギッシュな真代さんです。(全4回 3回目)
辰巳:7月3週目。今月のお客様は河内ワインの代表取締役専務、金銅真代さんです。そして、プリオホールディングスの総料理長、井村貢シェフです。
全員:よろしくお願いします!!!
辰巳:今日はロゼワインが来ておりまして、まずはこれで乾杯したいと思います。
全員:カンパ〜イ🎶
【金徳葡萄酒 ロゼ 2023】
http://www.kawachi-wine.co.jp/w15.html/
辰巳:う〜ん美味い♡
金銅:キュートな味わい⭐︎
辰巳:昔からロゼワイン好きなんですけど、なぜか日本のお店はなかなかロゼを置きたがらへん。先日も北新地のけっこう有名なお店に行ったらロゼワインがひとつもない。メニューに一つだけあったロゼワイン頼んだら、それももうありませんと。もっと流行って欲しいんですけどねー。
井村:このワインは旨みがありますねー。綺麗なピンク色してて。ライトな感じなのかなぁと思いきや、飲んでみたらぜんぜん違ってて。こういう夏の季節に冷やして飲んだら美味しいと思います。
金銅:プロヴァンスといえばロゼですもんねぇ。
辰巳:プロヴァンスに行けばテーブルの上にフツーにロゼが乗っかってますもんね。さ、シェフ、今日のお料理はなんでしょう?
井村:夏なので夏の魚、イサキを使ってプロヴァンス風に仕上げました。
辰巳:プロヴァンス風っていうとやっぱりオリーブオイルを使ったり?
井村:プロヴァンス原産の食材を使った料理は”プロヴァンス風”ってつけることが多いんですけど、
辰巳:っていうことは、厳密には決まってないっていうこと?
井村:イメージ的には「色鮮やかでーグリーンが少し映えててーハーブの香りがする」。
辰巳:ではいただきましょう!
【鮮魚と夏野菜のグリル焼き 香草風味】
井村:こういうお料理はいつもロゼが飲みたくなる。
辰巳:ナスとベビーコーンと香草、とっても香りのいい野菜料理です。
井村:ディル、セルフィーユ、パセリなど香草たっぷりと。
辰巳:そのディルの香りにこのロゼが合いますね。
辰巳:ロゼ、河内ワインでも人気出てきました?
金銅:『ロゼ祭り』なんてのもしてるぐらいなんで。先日終わったんですけどたくさんの方に来ていただいて。
辰巳:売れてます?
金銅:売れてますよ。
辰巳:そうなんですよね。いろいろやってらっしゃるんですけど、なかなか前に出てこないというか。
金銅:その年によって社長が色を工夫して濃くしてみたりだとか、、、。でもこの年の色が私はいちばん好きです。
辰巳:サーモンピンクみたいな感じですよね。2023年のロゼですが、これはおいくらでしょうか?
金銅:2200円。これでしたらあり、ですよね?
辰巳:グビグビいけます笑。
金銅:「アウトドアでも飲めますよー」とか、勧めたらみなさん買ってくださいます。
辰巳:ブドウは?
金銅:マスカットベーリーAとメルロー。厚みがあるのはそのメルローの効果なのかなー。
辰巳:真代さんはお酒が飲めなかった。なのにワイナリーに嫁入りして苦労したってお話でしたけど?
金銅:’真逆の人生’ってぐらい違ったんでね、本が好きなボーッと生活してた生活と。(嫁入りしてからは)朝から晩までずーーーっと動いてましたから。
辰巳:先週のお話では、おっとりしたお姑さんがずっと家にいるし「仕事なんかせぇへんでえぇんちゃうかー」、でお嫁入りしたと。
金銅:ところがまったくもってちゃうかったんです、騙された!お義母さんはずーーーっと仕事されてました。
辰巳:じゃ、なんでそんな情報になるんでしょ?
金銅:ご近所さんみんな口裏合わせしてたんです。そう言っとかないとお嫁に来てくれないと。ダンナさんは最初数学の先生してたときに(私じゃない人と最初の)結婚したんですけど、そのあと近所の農業に就いてそれもすぐに辞めるんです。でも次のお嫁さん迎えないとワイナリーの跡取りとして”ダメ”じゃないですか。
辰巳:近所あげての結婚騒ぎだったんですね。
金銅:もうお大騒ぎ爆。
金銅:ここに来て何が幸せかというと「ブドウが美味しい♡」通常スーパーで買われるブドウの軸は茶色ですが、駒ヶ谷のデラウェアって黄緑なんです。駒ヶ谷に来てデラウェアのおいしさを知ったこの楽しみが自分の人生においてすごく大きかった。
辰巳:お酒飲めない分ブドウですよね。
金銅:ほんっっと美味しいんですよ。谷間で風が吹いてるから酸のキレイな美味しいブドウなんだな、という話は今となっては納得の話。
辰巳:ブドウ畑は伺うこと多いんですけど、食用ってまた格別でホンマに美味い。『日本の誇り』です。
金銅:今度井村シェフにも送りますね。河内国分に親戚おられるとかでめっちゃ隣組やん笑。
辰巳:玉手山遊園地にもよく遠足行きました(←現柏原市立玉手山公園)。あそこも周りはブドウ畑だらけでしたね。だいぶローカルな話になってきましたが、子供の頃の懐かしい思い出が蘇る今月です。ラジオをお聞きの皆さんスンマセン、今日は3人とも大阪の人間なんで汗笑。
金銅:東京にいらっしゃる皆様にも河内のブドウは本当に誇れるなぁて。
辰巳:こういう気持ちがあるから続けられるんでしょうね。もうちょっと辛いこととか聞きたいと思ってたんですけどね。
金銅:辛いことといったら、、、。よく働く村なんでね。食べる用のブドウの’傘かけ’。
辰巳:ホッチキスで止めるんですよね。
金銅:はい、1枚1枚。1日で500枚できた!って夫に自慢したら「隣の奥さんに聞いてこい!」って言われて聞いたら「8000枚」って!笑。朝5時から夕方6時ぐらいまでで8000枚!もう自分が恥ずかしくて恥ずかしくて・・・。
辰巳:今は何枚ぐらい?
金銅:してません笑。当時は「何クソ!?」と思ったんですけどね、無理でした笑。ただ力仕事はできました。昔は一升瓶の10本入りの木箱を持てるようになって、それを2段目まで上げられるようになって自慢したら「(夫に)お前はアホか?」言われまして笑。
「うちのおかぁちゃんは3段まで上げられた」「えぇ、どうやって〜?」「放り投げた」爆。
辰巳:ちょっとここでリクエスト曲を。今日は何を?
金銅:「枯葉」。シャンソンのコンクールにも出てまして。♪♪♪(←フランス語でさわりを歌ってくださいました・・・)
辰巳:フランス語で落語しはって浄瑠璃、義太夫もやってはる。名前なんでしたっけ?
金銅:義太夫は豊竹呂眞(ロシン)。落語は「ロマネ・金亭(コンテイ)。シャンソンには名前ないんですけど、とにかくシャンソンはいちばん向いてるのかなと。
辰巳:この多趣味!
井村:すごいっすねぇ。
金銅:神戸市主催のシャンソンコンクールで、あと5人まで残ったら全国大会に出られるはずだったんですけど残れず。あきらめました。
辰巳:シャンソンは何年ぐらい?
金銅:5年。60〜65歳まで。ピンヒールも60歳から始めて今は走れるようになりました笑。
井村:スーパーウーマン。
金銅:そう、そのイヴ・モンタンの「枯葉」を聴いて「うわぁっ!」ってなったので。
Yves Montand「Les Feuilles Mortes」
https://www.youtube.com/watch?v=5OxyLKzMYyY/
辰巳:いぃっすよねぇ。落語やって義太夫やってシャンソンやって・・・。あれですか、新しいこと始めたら古いこと止めるんですか?
金銅:やめないです、全部やってます。落語はもう無理ですけど。難しすぎ。ただ、義太夫には落語で培ってきた’使い分け’が役立ってるんですね。シャンソンは”語り”だから義太夫に役立ってる。だから今自分がやってたことって間違ってはいなかったのかなぁ、とは思ってます。
辰巳:エディット・ピアフとかは?
金銅:過ぎ去りし青春の日々とかは歌いますけど。
井村:若い頃はシャンソンに触れることってなかったんですけど、料理やるようになって10年目ぐらいですかね、福田和三郎(ワサブロー)さん聴いてめちゃくちゃ感動しました。「シャンソンってメッチャいいなぁ」と。(自分は)歌いはしません笑、けど、フランスの文化ってこういうもんやなぁと”伝わるものがある”。
金銅:辰巳さんも歌われるんですよね?
辰巳:💦歌ってるふりをする、だいたいね笑。娘はシャンソンも歌ってますけど。(←オペラ歌手の辰巳真理恵さん)シャンソンってある程度人生経験してから歌うもん(わかるほうも)だと思うんですけどね。
金銅:そうなんですよ。年取ってやるもん、義太夫もそう。
辰巳:過ぎ去った若い頃を思い出しながら、
金銅:人生終わりに近づいてきてね。
辰巳:ご主人が早くに亡くなって、そこからなんとか息子さんにバトンタッチをして。今はどんな状況ですか?
金銅:とにかく地域全体が盛り上がるような、”文化面を盛り上げる”ように頑張ってます。例えば。羽曳野市の市長さんから仰せつかってなぜか教育委員を8年間させてもらってて、最後は教育庁職務代理までやらせてもらいました。なんの決定権もないのにいろいろなハンコ押してきて、選挙やらいろいろな都合で「最後のハンコ」も私が押すとういう、貴重な経験させてもらいました。
子供の教育には無縁やったんですけど、義太夫を通して子供達には「大きな声を出しましょう!」と。
辰巳:声を出すって大事なことです。
金銅:大きな声を出す、「はいっ!」って言えるとすごい印象に残るじゃないですか。それがすごく大事だと思っていて、今は小学校で義太夫の授業やってるんです。息子はワインの事業一生懸命やってくれてるんですけど、私は文化ごと盛り上げていくのが今自分にできることかなと思って。
辰巳:だってワイン自体が食文化ですからね。料理もいろいろ作ってはりましたよね?
金銅:一度辰巳さんにお出ししたら「これホンマに専務が作ったんですか?」って言われて。
辰巳:本格的なフランス料理やったんですよ。
金銅:フランス人に習ったり、いろいろ凝ってたんですよ。辰巳さんに”鯛のポワレヴァンブランソース”出したんですよ。とにかくやり出したらこぅぅぅぅなるんで、
辰巳:今もされてる?
金銅:さすがにしんどくなってきたから料理する方は・・・もう食べさしてもらうのがいちばん。でもお料理は「人に喜んでもらえる」のがいちばんじゃないですか。
井村:そうすね。
辰巳:歌も落語もそうですしね。
金銅:ともかくね、辰巳琢郎さんといえば我々の年代からしたら”永遠の憧れ♡”。最初にお会いした時「ひえぇぇぇ🤩」、心が震えました。
(この後も’金銅さんの辰巳愛を語る’が’しばらく続き、辰巳さん終いにはタジタジになりました😆)
辰巳:もう十数年前の話ですね。
お時間が来てしまいました。7月のお客様は大阪羽曳野市の河内ワイン専務取締役の金銅真代さんをお迎えしています。また来週〜!
News Data
- プリオホールディングスpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2024年7月18日放送回
- ワイナリー
- 収録会場
ENEKO Tokyo
https://eneko.tokyo/jp/