2020年7月から始まった*ラジオ番組「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」。2024年7月放送分から『**プリオホールディングス提供』になりました。引き続きお楽しみください。
(*Tokyo Star Radio:https://775fm.com/ **プリオホールディングス:https://prior.co.jp/)
2024年7月のゲストは大阪・羽曳野市の「河内ワイン」金銅真代(こんどう まさよ)さんにお越しいただきました。
第1回は、今や羽曳野を代表するブドウになったデラウェアで乾杯!(全4回 1回目)
辰巳:さぁこの番組も5年目に突入しました。シェフ、あっという間ですよね?
井村:はい、あっっという間。
辰巳:今井村シェフが座ってるのは、これまでの会場「Villas des Marriages 多摩南大沢」ではありません。南大沢のお店とは系列店の、西麻布「ENEKO Tokyo」という素晴らしいレストラン。今月はこちらからお送りします。井村シェフはこちらのシェフではないんですが、今回はここのバンケットを仕切ってお料理を作っていただくことになっております。
辰巳:そして。衣替えといいますか、場所を変えてお送りする1回目のゲストは、、、大阪です、私の地元笑。「河内ワイン」代表取締役専務の金銅真代さんです。
金銅:Bon Soire!
全員:よ、よろしくお願いします!!!
辰巳:もうね、「どっから帰ってきはった?」っていう感じの帽子といいこの格好・・・。
金銅:いや、田舎から出てきました笑。
辰巳:金銅さんとは長いお付き合いで色々とお世話になってますが、大阪を代表する河内地区の老舗でございます。できたのは昭和の初期ですよね?
金銅:そうですね、昭和9年。室戸台風の時です。
辰巳:そうか、その時にたくさんのブドウが落ちてしまって・・・。そのときはまだ生まれてませんよね?笑。
金銅:もちろんですっ!今何歳ですかって笑笑。
辰巳:ですよね💦。でもご両親は生まれてらして?昭和9年といえばうちの義理の母が生まれた年でして、戌年。元々はブドウ農家だったんですか?
金銅:金銅家はそうでした。
辰巳:コンドウコンドウと言ってますがね、’近い藤’じゃないんですよ。こちらのコンドウは’金と銅’!オリンピックみたいな名前笑。
金銅:銀を除いた笑。
辰巳:羽曳野市、いわゆる河内地方なんですけど、このあたりはこの苗字けっこう多いんですよね?
金銅:そうですね。一応世界遺産。
辰巳:なにが?苗字が?
金銅:いやいや、羽曳野が笑笑。(←ですよね)
辰巳:ワイン産地として?
金銅:いえいえ違います、古市の古墳群が。
辰巳:元々堺市に仁徳天皇陵があるんですけど、応神天皇のほうが近いんでしょうね。
金銅:そうなんです。応神(古墳)の方が羽曳野市に入ってるんです。
辰巳:応神は第15代天皇なんですよね?
金銅:そうそう、16代仁徳のお父さんが応神。
辰巳:もし間違ってたら訂正してください。
金銅:その前方後円墳の世界遺産がブドウ畑から歩いて20分くらいのとこにあるんです。
辰巳:昔々の子供の頃は見に行きましたけどね。あれ、井村シェフは大阪のどこでしたっけ?
井村:住吉です。
辰巳:でしたね。僕も住吉区(出身)。今日は大阪弁でよろしくお願いします笑。では乾杯しましょう。
全員:カンパ〜イ🎶
【金徳葡萄酒 デラウエア 2023】
http://www.kawachi-wine.co.jp/w08.html/
辰巳:白ワインでございます。シェフ、このワインいかがですか?
井村:非常に透明感のある、色もそうですけど、スッキリと、それが味にも出てるようなクリアな感じ。
辰巳:ね、それに若干の甘い香り。これはどういうワインでしょうか?
金銅:デラウェア、です。「金徳葡萄酒デラウエア」。
辰巳:このクラシックなラベルがねー。これは復刻版?
金銅:いえ、4代目がこだわって二上山の日の出をイメージして。
辰巳:大阪の中でも一大ブドウ山地の二上山の麓でもありますからね。金徳屋っていうのは?
金銅:金徳醸造元っていう名前を初代がつけて。だから当初20年ぐらいはラジオで「金徳屋の〜♪」って流してたんで、昔の人は「金徳屋の〜金徳屋の〜」が記憶に残ってて。
辰巳:昔ったって戦前の話でしょ?
金銅:戦後ですっ!笑。私が生まれてからしばらくしてこのフレーズ聴いたことあるので。初代が金銅徳一だったから金徳。
辰巳:大阪といえばデラウェア。もちろん「甲州というブドウも大阪から入った」と言われてまして、でもこちらでは”甲州”と呼んでないんですけどね笑。
金銅:堅下本葡萄、
辰巳:とか紫葡萄とか。
金銅:でもデラウェアに関してはなかなかワイン用ブドウとしては認められなくて、長い間下向きな・・・。今はようやくGIも認められてやっとやっと、このラベル通りになりました。
辰巳:『日本ワインの日の出』ですね。あれ、今日はなんかおとなしいですね、らしくない。(←いつもはもうちょっとはっちゃけてるらしいです)お腹空いてるんですかね?ということで、シェフ、今日のお料理は?
井村:八王子の中西ファームのズッキーニとミントを使ったブルーテです。上には桃が乗っかってます。ワインの端々に桃を思わせる香りがありますんで。
金銅:ありますあります!
全員:いただきます!!!
【中西ファームのズッキーニとミントの冷たいブルーテ オレンジ風味】
辰巳:ミントのふわぁっていう香りがたって、それから桃の甘み。
金銅:なんと申し上げたらいいんですかね。やっぱり”Marriage”。(←フランス語の発音でした)
辰巳:フランス語!いつから勉強しはったんですか?
金銅:20歳から、今も。大学が仏文だったから(←関西学院大学)。じゃ、これからフランス語でしゃべりましょか?シェフもフランス語できるし笑。(←辰巳さんはフランス嫌いです)
辰巳:それでね、フランス語で落語もやりはって、
金銅:そうなんです、人前で話すのが苦手だから落語始めたんですけど、
辰巳:そうそう、元々人前で話すのが苦手で、って言ってたのを今思い出しました。
金銅:どの口が?って思ってるでしょ笑。
辰巳:このお料理、甘味は全く入れてないんでしょ?
井村:はい、桃の甘みだけです。ズッキーニはそこまで甘い食材じゃないので、そこを桃で助けてもらう、みたいな。
金銅:もうピッタリ!!
辰巳:ほんと、いい感じです。ではこれを味わいながらリクエスト曲を。今日は何にしましょ?
金銅:エルトン・ジョンの「ユアソング」。若い方ご存知ないかもしれませんが。
辰巳:これ何年ぐらいの曲でしたっけ?
金銅:私が大学の時だから50年ぐらい前じゃないですか?
辰巳:僕が中学か高校ぐらいか。(スタッフの調べで1970年の曲ということが判明)
辰巳:(大阪)万博の年ですやん。1970年のコンニチハ〜♪(←by三波春夫)
金銅:ぁ、ホンマや。そんな古い歌だったんですね。ま、年代もんですからアタシ笑笑。
辰巳:ではお聴きいただきましょう。
Elton John「Your Song」
https://www.youtube.com/watch?v=GlPlfCy1urI/
辰巳:あれ、金銅さん何年生まれでしたっけ?
金銅:ん、ん、私?・・・1954年。
辰巳:午年ですね。ってことはまだ高校生?。ぼくは小学校6年生ぐらい。そしてシェフは生まれる前。
井村:はい、こう見えて72年生まれの52歳。
金銅:こう見えてって、50代には見えますよ〜笑。
辰巳:月日の経つのが早すぎてゾッとします。
金銅:ほんと、あっという間。辰巳さんがお孫さんの俳句詠んではったのテレビで見ましたよ。
辰巳;はいはいはい、プレパドね。金銅さんのお孫さんは?
金銅:9人。
辰巳:!!!すごい!
金銅:社長のところに5人いますから。あとの2人の息子たちにも2人ずつ。今の社長すごいですよ。長男に「銀大(ぎんた)」って名前つけて、ついに金銀銅揃いました爆。
辰巳:金銅銀大!
金銅:誰にも似てなくて、メチャメチャ美男子!私の亡き夫の小さい頃に似てるってみんなが言ってますが。
辰巳:だいたいが美男子は性格悪いって言われてますけど?爆。
金銅:そう、だから(夫は)性格悪かったんですよ笑。じゃ、辰巳さんは性格悪いんですか?
辰巳:ほんまチャランポランでマイペースな人間なんで汗。それにしても9人はすごい!
金銅:銀大は小柄なんですけど字は「大きい」と書きます。頭の回転が速い子で今小学校6年。
辰巳:フランスのワイナリーなんかではね、物心ついた時からワイン舐めて英才教育するって言いますけどそんなんします?
金銅:そんなんしません、おかぁさんが四角い性格なんで。
辰巳:でももう5代目候補がたくさんいるし、
金銅:もう楽しいです。ファミリーだし田舎なんでね、仲良くやってます。何よりデラウェアが美味しくなったことがすごくうれしくて。
辰巳:なんでこんなに美味しくなったんでしょうね?
金銅:何ででしょうね。でも前の醸造長だった、辰巳さんとも仲良かった高坂さんもいたし、
辰巳:高坂さんもういない?
金銅:もう60歳になって定年で。今は社長が「オレがやる」と。長い間高坂さんにいてもらってみっちりと学んでましたけど、でもやっぱり「自分のものを造りたい」。
辰巳:なーるほど。今社長おいくつ?
金銅:45歳。私も夫が亡くなって、お酒飲めないのに(ソムリエ)資格とって継いだのが45歳(ご主人は50歳で他界されたそうです)。だから彼にとっても45歳ってのは一番大事な年やと思ってます。
辰巳:その話は伺ってましたけど、、、2000年でしたっけ?
金銅:もうボケてるんで笑、ほとんど忘れましたけど、そのときはもう涙しかないほど辛かった。結局私は社長継いでないので表には出てないですけど。
辰巳:その後の社長は?
金銅:夫も(次期社長は)私ではダメだと思っていて、(ご主人の)お葬式のときはその前のおじぃちゃんに社長でいてもらってあげました。
辰巳:なるほど。そんな複雑なお話も含め、また次回以降お伺いしたいと思います。
辰巳:今月のお客様は大阪。河内ワインの金銅真代専務にお越しいただいています。
全員:ありがとうございました!!!
News Data
- プリオホールディングスpresents 「辰巳琢郎の日本ワインde乾杯!」
2024年7月4日放送回
- ワイナリー
- 収録会場
ENEKO Tokyo
https://eneko.tokyo/jp/